(1) 焦点 $F$ の $y$ 座標を求める。($F$ の $y$ 座標は正) (2) 楕円上の点 $P(x_0, y_0)$ における接線 $l$ の傾きと直線 $FP$ の傾きを求める。 (3) 直線 $FP$ と $l$ のなす角を $\theta_1$, 直線 $F'P$ と $l$ のなす角を $\theta_2$ とするとき、$\tan \theta_1$ を求める。ただし、$0 < \theta_1 < \frac{\pi}{2}$, $0 < \theta_2 < \frac{\pi}{2}$ とする。

幾何学楕円双曲線接線焦点傾き三角関数
2025/6/5
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1. 問題の内容

1. 楕円 $\frac{x^2}{a^2} + \frac{y^2}{b^2} = 1$ (ただし $a < b$) について、

(1) 焦点 FFyy 座標を求める。(FFyy 座標は正)
(2) 楕円上の点 P(x0,y0)P(x_0, y_0) における接線 ll の傾きと直線 FPFP の傾きを求める。
(3) 直線 FPFPll のなす角を θ1\theta_1, 直線 FPF'Pll のなす角を θ2\theta_2 とするとき、tanθ1\tan \theta_1 を求める。ただし、0<θ1<π20 < \theta_1 < \frac{\pi}{2}, 0<θ2<π20 < \theta_2 < \frac{\pi}{2} とする。

2. 双曲線 $\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = -1$ について、

(1) 焦点 FFyy 座標を求める。(FFyy 座標は正)
(2) 双曲線上の点 P(x0,y0)P(x_0, y_0) における接線 ll の傾きと直線 FPFP の傾きを求める。
(3) 直線 FPFPll のなす角を θ1\theta_1, 直線 FPF'Pll のなす角を θ2\theta_2 とするとき、θ1=θ2\theta_1 = \theta_2 が成り立つことを示す。
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2. 解き方の手順

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1. 楕円の場合

(1) 楕円の焦点の yy 座標
a<ba < b なので、焦点は yy 軸上にあり、焦点の座標は (0,±c)(0, \pm c) で、c=b2a2c = \sqrt{b^2 - a^2} である。問題文より FFyy 座標は正なので、FFyy 座標は c=b2a2c = \sqrt{b^2 - a^2} である。
(2) 楕円上の点 P(x0,y0)P(x_0, y_0) における接線 ll の傾きと直線 FPFP の傾き
楕円 x2a2+y2b2=1\frac{x^2}{a^2} + \frac{y^2}{b^2} = 1 上の点 (x0,y0)(x_0, y_0) における接線の方程式は x0xa2+y0yb2=1\frac{x_0 x}{a^2} + \frac{y_0 y}{b^2} = 1 である。
これを yy について解くと、y=b2x0a2y0x+b2y0y = -\frac{b^2 x_0}{a^2 y_0} x + \frac{b^2}{y_0} となる。
したがって、接線 ll の傾きは b2x0a2y0-\frac{b^2 x_0}{a^2 y_0} である。
直線 FPFP の傾きは y0cx0\frac{y_0 - c}{x_0} である。
(3) tanθ1\tan \theta_1 の計算
tanθ1=m1m21+m1m2\tan \theta_1 = \left| \frac{m_1 - m_2}{1 + m_1 m_2} \right| を用いる。
ここで、m1m_1 は直線 ll の傾き b2x0a2y0-\frac{b^2 x_0}{a^2 y_0}m2m_2 は直線 FPFP の傾き y0cx0\frac{y_0 - c}{x_0} である。
tanθ1=b2x0a2y0y0cx01+(b2x0a2y0)(y0cx0)\tan \theta_1 = \left| \frac{-\frac{b^2 x_0}{a^2 y_0} - \frac{y_0 - c}{x_0}}{1 + (-\frac{b^2 x_0}{a^2 y_0}) (\frac{y_0 - c}{x_0})} \right|
=b2x02a2y0(y0c)1b2(y0c)a2y0= \left| \frac{-\frac{b^2 x_0^2}{a^2 y_0} - (y_0 - c)}{1 - \frac{b^2 (y_0 - c)}{a^2 y_0}} \right|
=b2x02a2y0(y0c)a2y0b2(y0c)= \left| \frac{-b^2 x_0^2 - a^2 y_0 (y_0 - c)}{a^2 y_0 - b^2 (y_0 - c)} \right|
=b2x02a2y02+a2y0ca2y0b2y0+b2c= \left| \frac{-b^2 x_0^2 - a^2 y_0^2 + a^2 y_0 c}{a^2 y_0 - b^2 y_0 + b^2 c} \right|
P(x0,y0)P(x_0, y_0) は楕円上の点なので、x02a2+y02b2=1\frac{x_0^2}{a^2} + \frac{y_0^2}{b^2} = 1 より b2x02+a2y02=a2b2b^2 x_0^2 + a^2 y_0^2 = a^2 b^2
tanθ1=a2b2+a2y0ca2y0b2y0+b2c\tan \theta_1 = \left| \frac{-a^2 b^2 + a^2 y_0 c}{a^2 y_0 - b^2 y_0 + b^2 c} \right|
=a2(y0cb2)a2y0b2y0+b2c= \left| \frac{a^2(y_0 c - b^2)}{a^2 y_0 - b^2 y_0 + b^2 c} \right|
=a2(b2cy0)y0(b2a2)b2c= \frac{a^2(b^2 - cy_0)}{y_0(b^2-a^2)-b^2 c}
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2. 双曲線の場合

(1) 双曲線の焦点の yy 座標
双曲線 x2a2y2b2=1\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = -1 の焦点は yy 軸上にあり、焦点の座標は (0,±c)(0, \pm c) で、c=a2+b2c = \sqrt{a^2 + b^2} である。問題文より FFyy 座標は正なので、FFyy 座標は c=a2+b2c = \sqrt{a^2 + b^2} である。
(2) 双曲線上の点 P(x0,y0)P(x_0, y_0) における接線 ll の傾きと直線 FPFP の傾き
双曲線 x2a2y2b2=1\frac{x^2}{a^2} - \frac{y^2}{b^2} = -1 上の点 (x0,y0)(x_0, y_0) における接線の方程式は x0xa2y0yb2=1\frac{x_0 x}{a^2} - \frac{y_0 y}{b^2} = -1 である。
これを yy について解くと、y=b2x0a2y0x+b2y0y = \frac{b^2 x_0}{a^2 y_0} x + \frac{b^2}{y_0} となる。
したがって、接線 ll の傾きは b2x0a2y0\frac{b^2 x_0}{a^2 y_0} である。
直線 FPFP の傾きは y0cx0\frac{y_0 - c}{x_0} である。
(3) θ1=θ2\theta_1 = \theta_2 の証明
(省略)
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3. 最終的な答え

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1. 楕円の場合

(1) ア: b2a2\sqrt{b^2 - a^2}
(2) イ: b2x0a2y0-\frac{b^2 x_0}{a^2 y_0}、ウ: y0b2a2x0\frac{y_0 - \sqrt{b^2 - a^2}}{x_0}
(3) エ: a2(b2b2a2y0)y0(a2b2)b2b2a2\frac{a^2(b^2 - \sqrt{b^2-a^2}y_0)}{y_0(a^2 - b^2)-b^2\sqrt{b^2-a^2}}
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2. 双曲線の場合

(1) オ: a2+b2\sqrt{a^2 + b^2}
(2) カ: b2x0a2y0\frac{b^2 x_0}{a^2 y_0}、キ: y0a2+b2x0\frac{y_0 - \sqrt{a^2 + b^2}}{x_0}
(3) (省略)

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