長さ1mの導体が磁束密度12Tの均一な磁界中に、磁界に対して30°の角度で置かれたとき36Nの力を受ける。この導体に流れる電流の大きさを求め、次に、同じ電流を流したまま、導体を磁界に対して60°の角度で置いた場合に導体が受ける力の大きさを求めよ。

応用数学電磁気学ベクトル力学三角関数
2025/6/6

1. 問題の内容

長さ1mの導体が磁束密度12Tの均一な磁界中に、磁界に対して30°の角度で置かれたとき36Nの力を受ける。この導体に流れる電流の大きさを求め、次に、同じ電流を流したまま、導体を磁界に対して60°の角度で置いた場合に導体が受ける力の大きさを求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 導体に働く力の公式を理解する。導体に働く力FFは、磁束密度BB、電流II、導体の長さLL、および磁界と導体のなす角θ\thetaを用いて、次のように表されます。
F=BILsinθF = B I L \sin{\theta}
(2) 電流IIを求める。
最初の条件(θ=30\theta = 30^\circF=36 NF = 36 \text{ N}B=12 TB = 12 \text{ T}L=1 mL = 1 \text{ m})を公式に代入します。
36=12×I×1×sin3036 = 12 \times I \times 1 \times \sin{30^\circ}
sin30=12\sin{30^\circ} = \frac{1}{2} なので、
36=12×I×1×1236 = 12 \times I \times 1 \times \frac{1}{2}
36=6I36 = 6I
I=366=6 AI = \frac{36}{6} = 6 \text{ A}
(3) 角度が60°になったときの力を求める。
次に、θ=60\theta = 60^\circ の場合の力の大きさFF'を求めます。電流I=6 AI = 6 \text{ A}、磁束密度B=12 TB = 12 \text{ T}、導体の長さL=1 mL = 1 \text{ m}を公式に代入します。
F=BILsinθ=12×6×1×sin60F' = B I L \sin{\theta} = 12 \times 6 \times 1 \times \sin{60^\circ}
sin60=32\sin{60^\circ} = \frac{\sqrt{3}}{2} なので、
F=12×6×32=363 NF' = 12 \times 6 \times \frac{\sqrt{3}}{2} = 36\sqrt{3} \text{ N}
(4) 力の倍率を計算する。
最初の力は36N、60°になったときの力は36336\sqrt{3}Nなので、力の倍率は、36336=3\frac{36\sqrt{3}}{36} = \sqrt{3}倍となります。

3. 最終的な答え

導体に流れる電流は6A。
導体が受ける力は3\sqrt{3}倍になる。

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