右の図のような道のある町で、PからQまで遠回りをしないで行く。次のそれぞれの条件における道順の総数を求めよ。 (1) Rを通って行く。 (2) ×印の箇所を通らないで行く。 (3) Rを通り、×印の箇所を通らないで行く。

離散数学組み合わせ最短経路場合の数順列
2025/6/8

1. 問題の内容

右の図のような道のある町で、PからQまで遠回りをしないで行く。次のそれぞれの条件における道順の総数を求めよ。
(1) Rを通って行く。
(2) ×印の箇所を通らないで行く。
(3) Rを通り、×印の箇所を通らないで行く。

2. 解き方の手順

(1) PからRまでの最短経路の数と、RからQまでの最短経路の数をそれぞれ求め、それらを掛け合わせる。
PからRまでの最短経路は、右に2回、下に2回進むので、4!2!2!=4×32×1=6\frac{4!}{2!2!} = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 6 通り。
RからQまでの最短経路は、右に3回、下に5回進むので、8!3!5!=8×7×63×2×1=56\frac{8!}{3!5!} = \frac{8 \times 7 \times 6}{3 \times 2 \times 1} = 56 通り。
よって、PからRを通りQまで行く最短経路は、6×56=3366 \times 56 = 336 通り。
(2) PからQまでの最短経路の総数を求め、そこから×印の箇所を通る経路の数を引く。
PからQまでの最短経路は、右に5回、下に7回進むので、12!5!7!=12×11×10×9×85×4×3×2×1=792\frac{12!}{5!7!} = \frac{12 \times 11 \times 10 \times 9 \times 8}{5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1} = 792 通り。
×印の箇所をXとおくと、
PからXまでの最短経路は、右に3回、下に4回進むので、7!3!4!=7×6×53×2×1=35\frac{7!}{3!4!} = \frac{7 \times 6 \times 5}{3 \times 2 \times 1} = 35 通り。
XからQまでの最短経路は、右に2回、下に3回進むので、5!2!3!=5×42×1=10\frac{5!}{2!3!} = \frac{5 \times 4}{2 \times 1} = 10 通り。
よって、PからXを通りQまで行く最短経路は、35×10=35035 \times 10 = 350 通り。
したがって、PからQまで行く最短経路のうち、Xを通らないのは、792350=442792 - 350 = 442 通り。
(3) Rを通り、かつ×印を通る経路の数を求め、(1)の結果から引く。
Rを通り×印を通る経路を考えると、
PからRまでは(1)より6通り。
RからXまでは、右に1回、下に2回進むので、3!1!2!=31=3\frac{3!}{1!2!} = \frac{3}{1} = 3 通り。
XからQまでは(2)より10通り。
よって、PからR、Xを通りQまで行く最短経路は、6×3×10=1806 \times 3 \times 10 = 180 通り。
したがって、Rを通り、×印を通らないのは、336180=156336 - 180 = 156 通り。

3. 最終的な答え

(1) 336通り
(2) 442通り
(3) 156通り

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