まず、相互相関関数 Rfg(τ) の定義式を記述します。 Rfg(τ)=∫02πf(t)g(t+τ)dt ここで、f(t)=sint と g(t)=cost を代入すると、 Rfg(τ)=∫02πsintcos(t+τ)dt 三角関数の加法定理を用いて、cos(t+τ) を展開します。 cos(t+τ)=costcosτ−sintsinτ これをRfg(τ)の式に代入すると、 Rfg(τ)=∫02πsint(costcosτ−sintsinτ)dt Rfg(τ)=∫02πsintcostcosτdt−∫02πsin2tsinτdt Rfg(τ)=cosτ∫02πsintcostdt−sinτ∫02πsin2tdt それぞれの積分を計算します。
∫02πsintcostdt=∫02π21sin(2t)dt=21[−21cos(2t)]02π=21[−21(1−1)]=0 ∫02πsin2tdt=∫02π21−cos(2t)dt=[2t−4sin(2t)]02π=22π−0−(0−0)=π したがって、Rfg(τ) は次のようになります。 Rfg(τ)=cosτ⋅0−sinτ⋅π=−πsinτ 次に、相互相関関数を規格化します。規格化の定義が与えられていないので、ここでは最大値で割ることで規格化します。
Rfg(τ)の最大値はπなので、Rfg(τ)をπで割ると規格化された相互相関関数が得られます。 R~fg(τ)=πRfg(τ)=π−πsinτ=−sinτ Rfg(τ) からは、f(t) と g(t) の間の位相差がわかります。Rfg(τ)=−πsinτ であることより、g(t) は f(t) に対して位相がπ/2進んでいる(つまりg(t)はf(t)を時間方向に−π/2だけシフトしたもの)という関係がわかります。