複素数 $\alpha = -2 + 4i$ について、以下の問いに答える問題です。 (1) $|\alpha|$ を求める。 (2) 点 $A(\alpha)$ を原点を中心として $-\frac{\pi}{4}$ だけ回転した点を表す複素数を求める。 (3) 3点 $A(-2+4i)$, $C(6-i)$, $D(d+6i)$ について、 (ア) 2直線 $AC$, $AD$ が垂直に交わるように、実数 $d$ の値を求める。 (イ) 3点 $A, C, D$ が一直線上にあるように、実数 $d$ の値を求める。

代数学複素数複素数の絶対値複素数の回転複素数平面ベクトルの垂直条件ベクトルの平行条件
2025/6/8

1. 問題の内容

複素数 α=2+4i\alpha = -2 + 4i について、以下の問いに答える問題です。
(1) α|\alpha| を求める。
(2) 点 A(α)A(\alpha) を原点を中心として π4-\frac{\pi}{4} だけ回転した点を表す複素数を求める。
(3) 3点 A(2+4i)A(-2+4i), C(6i)C(6-i), D(d+6i)D(d+6i) について、
(ア) 2直線 ACAC, ADAD が垂直に交わるように、実数 dd の値を求める。
(イ) 3点 A,C,DA, C, D が一直線上にあるように、実数 dd の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) α|\alpha| は複素数 α\alpha の絶対値(または大きさ)であり、α=a+bi\alpha = a + bi のとき α=a2+b2|\alpha| = \sqrt{a^2 + b^2} で計算できます。α=2+4i\alpha = -2 + 4i なので、 α=(2)2+42|\alpha| = \sqrt{(-2)^2 + 4^2} となります。
(2) 複素数 α\alpha を原点を中心に θ\theta 回転させることは、α\alphaeiθ=cosθ+isinθe^{i\theta} = \cos \theta + i \sin \theta を掛けることに相当します。今回は θ=π4\theta = -\frac{\pi}{4} なので、cos(π4)=22\cos(-\frac{\pi}{4}) = \frac{\sqrt{2}}{2} および sin(π4)=22\sin(-\frac{\pi}{4}) = -\frac{\sqrt{2}}{2} を用いて計算します。
(3)(ア) 2直線 ACACADAD が垂直に交わる条件は、DACA\frac{D-A}{C-A} が純虚数になることです。つまり、(d+6i)(2+4i)(6i)(2+4i)=(d+2)+2i85i\frac{(d+6i) - (-2+4i)}{(6-i) - (-2+4i)} = \frac{(d+2) + 2i}{8-5i} が純虚数になるように dd を求めます。複素数を分母に含む場合は、分母の複素共役を分子分母に掛けて計算を進めます。
(イ) 3点 A,C,DA, C, D が一直線上にある条件は、DACA\frac{D-A}{C-A} が実数になることです。(d+6i)(2+4i)(6i)(2+4i)=(d+2)+2i85i\frac{(d+6i) - (-2+4i)}{(6-i) - (-2+4i)} = \frac{(d+2) + 2i}{8-5i} が実数になるように dd を求めます。複素数を分母に含む場合は、分母の複素共役を分子分母に掛けて計算を進めます。
(1)
α=(2)2+42=4+16=20=25|\alpha| = \sqrt{(-2)^2 + 4^2} = \sqrt{4 + 16} = \sqrt{20} = 2\sqrt{5}
(2)
回転後の複素数は
αeiπ4=(2+4i)(cos(π4)+isin(π4))=(2+4i)(22i22)=(2+4i)22(1i)=2(1+2i)(1i)=2(1+i+2i2i2)=2(1+3i+2)=2(1+3i)=2+32i\alpha e^{-i\frac{\pi}{4}} = (-2+4i)(\cos(-\frac{\pi}{4}) + i\sin(-\frac{\pi}{4})) = (-2+4i)(\frac{\sqrt{2}}{2} - i\frac{\sqrt{2}}{2}) = (-2+4i)\frac{\sqrt{2}}{2}(1-i) = \sqrt{2}(-1+2i)(1-i) = \sqrt{2}(-1+i+2i-2i^2) = \sqrt{2}(-1+3i+2) = \sqrt{2}(1+3i) = \sqrt{2} + 3\sqrt{2}i
(3)(ア)
DACA=(d+2)+2i85i=((d+2)+2i)(8+5i)(85i)(8+5i)=8(d+2)+5i(d+2)+16i1064+25=8d+1610+(5d+10+16)i89=8d+689+5d+2689i\frac{D-A}{C-A} = \frac{(d+2) + 2i}{8-5i} = \frac{((d+2) + 2i)(8+5i)}{(8-5i)(8+5i)} = \frac{8(d+2) + 5i(d+2) + 16i - 10}{64 + 25} = \frac{8d+16-10 + (5d+10+16)i}{89} = \frac{8d+6}{89} + \frac{5d+26}{89}i
これが純虚数になるためには、実部が0になれば良いので、
8d+6=08d+6 = 0
d=68=34d = -\frac{6}{8} = -\frac{3}{4}
(3)(イ)
DACA=8d+689+5d+2689i\frac{D-A}{C-A} = \frac{8d+6}{89} + \frac{5d+26}{89}i
これが実数になるためには、虚部が0になれば良いので、
5d+26=05d+26 = 0
d=265d = -\frac{26}{5}

3. 最終的な答え

(1) α=25|\alpha| = 2\sqrt{5}
(2) 2+32i\sqrt{2} + 3\sqrt{2}i
(3)(ア) d=34d = -\frac{3}{4}
(3)(イ) d=265d = -\frac{26}{5}

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