## 問題の内容
確率変数 X と Y の同時確率分布が与えられています。 (a) 周辺確率分布 PX と PY を求めます。 (b) 期待値 E[X], E[Y], E[X+Y] を求めます。 (c) X2 と Y2 の同時確率分布表を作成します。 (d) X と Y が独立かどうかを判断し、理由を述べます。 (e) X2 と Y2 が独立かどうかを判断し、理由を述べます。 ## 解き方の手順
(a) 周辺確率分布の計算:
周辺確率分布は、同時確率分布の行または列の和として計算されます。
PX(x)=∑yP(X=x,Y=y) PY(y)=∑xP(X=x,Y=y) PX(−1)=323+325+321=329 PX(0)=325+328+323=3216=21 PX(1)=323+323+321=327 PY(−1)=323+325+323=3211 PY(0)=325+328+323=3216=21 PY(1)=321+323+321=325 (b) 期待値の計算:
期待値は、確率変数の値とその確率の積の和として計算されます。
E[X]=∑xxPX(x) E[Y]=∑yyPY(y) E[X+Y]=E[X]+E[Y] E[X]=(−1)⋅329+(0)⋅21+(1)⋅327=−329+327=−322=−161 E[Y]=(−1)⋅3211+(0)⋅21+(1)⋅325=−3211+325=−326=−163 E[X+Y]=E[X]+E[Y]=−161−163=−164=−41 (c) X2 と Y2 の同時確率分布表: X2 と Y2 の可能な値は 0 と 1 です。元の同時確率分布表から、各組み合わせの確率を計算します。 P(X2=0,Y2=0)=P(X=0,Y=0)=328=41 P(X2=0,Y2=1)=P(X=0,Y=−1)+P(X=0,Y=1)=325+323=328=41 P(X2=1,Y2=0)=P(X=−1,Y=0)+P(X=1,Y=0)=325+323=328=41 P(X2=1,Y2=1)=P(X=−1,Y=−1)+P(X=−1,Y=1)+P(X=1,Y=−1)+P(X=1,Y=1)=323+321+323+321=328=41 | X2\Y2 | 0 | 1 | |--------------------|-----|-----|
| 0 | 1/4 | 1/4 |
| 1 | 1/4 | 1/4 |
X と Y が独立であるためには、すべての x と y について P(X=x,Y=y)=PX(x)PY(y) が成り立つ必要があります。 P(X=−1,Y=−1)=323 PX(−1)PY(−1)=329⋅3211=102499 323=102499 なので、X と Y は独立ではありません。 (e) X2 と Y2 の独立性: X2 と Y2 が独立であるためには、すべての x2 と y2 について P(X2=x2,Y2=y2)=PX2(x2)PY2(y2) が成り立つ必要があります。 PX2(0)=PX(0)=21 PX2(1)=PX(−1)+PX(1)=329+327=3216=21 PY2(0)=PY(0)=21 PY2(1)=PY(−1)+PY(1)=3211+325=3216=21 P(X2=0,Y2=0)=41 PX2(0)PY2(0)=21⋅21=41 他のすべての組み合わせについても同様に P(X2=x2,Y2=y2)=PX2(x2)PY2(y2)=41が成立します。したがって、X2 と Y2 は独立です。 ## 最終的な答え
(a)
PX(−1)=329 PX(0)=21 PX(1)=327 PY(−1)=3211 PY(0)=21 PY(1)=325 (b)
E[X]=−161 E[Y]=−163 E[X+Y]=−41 (c)
| X2\Y2 | 0 | 1 | |--------------------|-----|-----|
| 0 | 1/4 | 1/4 |
| 1 | 1/4 | 1/4 |
(d) X と Y は独立ではない。理由は P(X=x,Y=y)=PX(x)PY(y) となる (x,y) が存在するから。 (e) X2 と Y2 は独立である。理由は P(X2=x2,Y2=y2)=PX2(x2)PY2(y2) がすべての x2 と y2 について成り立つから。