最初の問題は、ある都市における夏の1週間の最高気温のデータが与えられており、8月4日の気温$x$が不明です。このデータの平均値が33℃であるとき、$x$の値を求め、そのときのデータの標準偏差を求める問題です。 2番目の問題は、12人の生徒に対する数学の小テストの得点データがあり、そのうち6人の平均値が6、分散が10であり、残りの6人の平均値が4、分散が6であるとき、この得点データ全体の分散を求める問題です。

確率論・統計学平均標準偏差分散統計
2025/6/9

1. 問題の内容

最初の問題は、ある都市における夏の1週間の最高気温のデータが与えられており、8月4日の気温xxが不明です。このデータの平均値が33℃であるとき、xxの値を求め、そのときのデータの標準偏差を求める問題です。
2番目の問題は、12人の生徒に対する数学の小テストの得点データがあり、そのうち6人の平均値が6、分散が10であり、残りの6人の平均値が4、分散が6であるとき、この得点データ全体の分散を求める問題です。

2. 解き方の手順

**1つ目の問題**
ステップ1: 平均値の式を立てる。
7日間の最高気温の平均値が33℃なので、
34+31+29+x+34+35+347=33\frac{34 + 31 + 29 + x + 34 + 35 + 34}{7} = 33
ステップ2: xxの値を求める。
34+31+29+x+34+35+34=33×734 + 31 + 29 + x + 34 + 35 + 34 = 33 \times 7
237+x=231237 + x = 231
x=231237x = 231 - 237
x=6x = -6
しかし、気温が負の数になるのは現実的ではないので、問題の設定に誤りがある可能性があります。仮にx=6x=-6として計算を進めます。
ステップ3: 分散を求める。
分散 s2s^2 は、各データの平均値からの偏差の二乗の平均です。
s2=(3433)2+(3133)2+(2933)2+(633)2+(3433)2+(3533)2+(3433)27s^2 = \frac{(34-33)^2 + (31-33)^2 + (29-33)^2 + (-6-33)^2 + (34-33)^2 + (35-33)^2 + (34-33)^2}{7}
s2=12+(2)2+(4)2+(39)2+12+22+127s^2 = \frac{1^2 + (-2)^2 + (-4)^2 + (-39)^2 + 1^2 + 2^2 + 1^2}{7}
s2=1+4+16+1521+1+4+17s^2 = \frac{1 + 4 + 16 + 1521 + 1 + 4 + 1}{7}
s2=15487s^2 = \frac{1548}{7}
s2221.14s^2 \approx 221.14
ステップ4: 標準偏差を求める。
標準偏差 ss は、分散の平方根です。
s=s2=15487221.1414.87s = \sqrt{s^2} = \sqrt{\frac{1548}{7}} \approx \sqrt{221.14} \approx 14.87
**2つ目の問題**
ステップ1: 全体の平均値を求める。
6人の平均が6、残りの6人の平均が4なので、全体の平均xˉ\bar{x}は、
xˉ=6×6+6×412=36+2412=6012=5\bar{x} = \frac{6 \times 6 + 6 \times 4}{12} = \frac{36 + 24}{12} = \frac{60}{12} = 5
ステップ2: 全体の分散を求める。
全体の分散S2S^2は、
S2=i=112(xixˉ)212S^2 = \frac{\sum_{i=1}^{12} (x_i - \bar{x})^2}{12}
6人の分散が10なので、
i=16(xi6)26=10\frac{\sum_{i=1}^{6} (x_i - 6)^2}{6} = 10
i=16(xi6)2=60\sum_{i=1}^{6} (x_i - 6)^2 = 60
i=16xi212i=16xi+6×62=60\sum_{i=1}^{6} x_i^2 - 12 \sum_{i=1}^{6} x_i + 6 \times 6^2 = 60
i=16xi212(6×6)+216=60\sum_{i=1}^{6} x_i^2 - 12(6 \times 6) + 216 = 60
i=16xi2432+216=60\sum_{i=1}^{6} x_i^2 - 432 + 216 = 60
i=16xi2=276\sum_{i=1}^{6} x_i^2 = 276
同様に、残りの6人の分散が6なので、
i=712(xi4)26=6\frac{\sum_{i=7}^{12} (x_i - 4)^2}{6} = 6
i=712(xi4)2=36\sum_{i=7}^{12} (x_i - 4)^2 = 36
i=712xi28i=712xi+6×42=36\sum_{i=7}^{12} x_i^2 - 8 \sum_{i=7}^{12} x_i + 6 \times 4^2 = 36
i=712xi28(6×4)+96=36\sum_{i=7}^{12} x_i^2 - 8(6 \times 4) + 96 = 36
i=712xi2192+96=36\sum_{i=7}^{12} x_i^2 - 192 + 96 = 36
i=712xi2=132\sum_{i=7}^{12} x_i^2 = 132
全体の分散S2S^2は、
S2=i=112xi212xˉ2S^2 = \frac{\sum_{i=1}^{12} x_i^2}{12} - \bar{x}^2
全体の合計二乗は、
i=112xi2=i=16xi2+i=712xi2=276+132=408\sum_{i=1}^{12} x_i^2 = \sum_{i=1}^{6} x_i^2 + \sum_{i=7}^{12} x_i^2 = 276 + 132 = 408
S2=4081252=3425=9S^2 = \frac{408}{12} - 5^2 = 34 - 25 = 9
別の計算方法:
S2=6(10+(65)2)+6(6+(45)2)12=6(10+1)+6(6+1)12=6(11)+6(7)12=66+4212=10812=9S^2 = \frac{6(10 + (6-5)^2) + 6(6 + (4-5)^2)}{12} = \frac{6(10+1) + 6(6+1)}{12} = \frac{6(11) + 6(7)}{12} = \frac{66+42}{12} = \frac{108}{12} = 9

3. 最終的な答え

最初の問題:x=6x = -6, 標準偏差 14.87\approx 14.87
2番目の問題:全体の分散 =9= 9

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