9人に意見を聞いたところ、8人が賛成した。この結果から、賛成意見が過半数であると言えるかどうかを判断する。

確率論・統計学二項検定p値仮説検定確率分布
2025/6/9

1. 問題の内容

9人に意見を聞いたところ、8人が賛成した。この結果から、賛成意見が過半数であると言えるかどうかを判断する。

2. 解き方の手順

この問題は、二項検定を用いて、賛成者が過半数であるという仮説を検証する問題です。
帰無仮説は「賛成者が半数である」、対立仮説は「賛成者が過半数である」と設定します。
まず、9人中8人が賛成した場合の、帰無仮説の下での確率(p値)を計算します。これは、9人中8人以上が賛成する確率を計算することで求められます。
二項分布の確率質量関数は以下の通りです。
P(X=k)=(nk)pk(1p)nkP(X=k) = \binom{n}{k} p^k (1-p)^{n-k}
ここで、nnは試行回数(この場合は9)、kkは成功回数(この場合は8または9)、ppは成功確率(帰無仮説では0.5)です。
8人が賛成する確率P(X=8)P(X=8)は、
P(X=8)=(98)(0.5)8(0.5)98=9×(0.5)9=9512P(X=8) = \binom{9}{8} (0.5)^8 (0.5)^{9-8} = 9 \times (0.5)^9 = \frac{9}{512}
9人が賛成する確率P(X=9)P(X=9)は、
P(X=9)=(99)(0.5)9(0.5)99=1×(0.5)9=1512P(X=9) = \binom{9}{9} (0.5)^9 (0.5)^{9-9} = 1 \times (0.5)^9 = \frac{1}{512}
したがって、8人以上が賛成する確率(p値)は、
P(X8)=P(X=8)+P(X=9)=9512+1512=10512P(X \geq 8) = P(X=8) + P(X=9) = \frac{9}{512} + \frac{1}{512} = \frac{10}{512}
p値が有意水準(例えば0.05)よりも小さい場合、帰無仮説を棄却し、対立仮説を支持します。
p値が有意水準よりも大きい場合、帰無仮説を棄却できません。
この問題では、p値は10512\frac{10}{512}であり、約0.0195です。
一般的に有意水準0.05と比較すると、p値は有意水準よりも小さいため、帰無仮説を棄却します。しかし、問題文に有意水準の指定がないため、データ不足であると判断する方が適切です。

3. 最終的な答え

半数としたP値は 10/512 なので、過半数と言うにはデータ不足である

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