関数 $f(x,y) = \frac{y^2 - x^2}{(x^2 + y^2)^2}$ と領域 $A = [0,1] \times [0,1] - \{(0,0)\}$ が与えられています。以下の3つの問いに答えます。 (1) $A_n = \{(x,y) \in A \mid y \geq \frac{1}{n}\}$ とするとき、$\iint_{A_n} f_+(x,y) dxdy$ の値を求めます。ここで、$f_+(x,y) = \max\{0, f(x,y)\}$ です。 (2) 上の (1) と同じ $A_n$ に対して、$\iint_{A_n} f_-(x,y) dxdy$ の値を求めます。ここで、$f_-(x,y) = \max\{0, -f(x,y)\}$ です。 (3) 広義積分 $\iint_A f(x,y) dxdy$ が存在するか議論し、存在する場合はその値を求めます。
2025/6/9
はい、承知いたしました。問題文を読んで、順番に解いていきます。
1. 問題の内容
関数 と領域 が与えられています。以下の3つの問いに答えます。
(1) とするとき、 の値を求めます。ここで、 です。
(2) 上の (1) と同じ に対して、 の値を求めます。ここで、 です。
(3) 広義積分 が存在するか議論し、存在する場合はその値を求めます。
2. 解き方の手順
(1) の計算
まず、 となる条件を考えます。 つまり のとき、 となります。領域 は、、 です。
なので、 の場合に 、 の場合に となります。
極座標変換 , を行います。このとき、 であり、 となります。また、 となります。
となる条件は 、つまり または です。
領域 を極座標で表すと、、、 となります。したがって、 です。
積分範囲を と に限定することで、 は非負になるので、
簡単にするため、 における の部分だけを考えます。 の領域で積分を評価します。
ここで、 とおくと、 となり、
よって、
(2) の計算
なので、 の場合に 、 の場合に となります。
となるのは、 の場合です。
同様に計算するとは
(3) 広義積分 の存在
3. 最終的な答え
(1)
(2)
(3)