3次関数 $f(x) = x^3 - 9x^2 + 15x - 2$ に関して以下の問題を解く。 (1) $f(x)$ の導関数 $f'(x)$ を求め、極大値と極小値を求め、そのときの $x$ の値を求める。 (2) $a$ を正の定数とし、区間 $0 \le x \le a$ における $f(x)$ の最大値が $f(x)$ の極大値と一致するとき、$a$ の値の範囲を求める。 (3) 方程式 $f(x) = k$ の異なる正の解が2個であるとき、定数 $k$ の値の範囲を求める。

1. 問題の内容

3次関数 $f(x) = x^3 - 9x^2 + 15x - 2$ に関して以下の問題を解く。

(1) $f(x)$ の導関数 $f'(x)$ を求め、極大値と極小値を求め、そのときの $x$ の値を求める。

(2) $a$ を正の定数とし、区間 $0 \le x \le a$ における $f(x)$ の最大値が $f(x)$ の極大値と一致するとき、$a$ の値の範囲を求める。

(3) 方程式 $f(x) = k$ の異なる正の解が2個であるとき、定数 $k$ の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1)

まず、導関数 $f'(x)$ を計算します。

$f'(x) = 3x^2 - 18x + 15 = 3(x^2 - 6x + 5) = 3(x-1)(x-5)$

$f'(x) = 0$ となるのは $x = 1$ と $x = 5$ です。

$x=1$ の前後で $f'(x)$ の符号が正から負に変わるので、$x=1$ で極大値をとり、その値は

$f(1) = 1 - 9 + 15 - 2 = 5$

$x=5$ の前後で $f'(x)$ の符号が負から正に変わるので、$x=5$ で極小値をとり、その値は

$f(5) = 5^3 - 9(5^2) + 15(5) - 2 = 125 - 225 + 75 - 2 = -27$

したがって、$f(x)$ は $x = 1$ のとき極大値 $5$, $x = 5$ のとき極小値 $-27$ をとります。

(2)

$0 \le x \le a$ における $f(x)$ の最大値が極大値 $5$ と一致するということは、区間内に $x=1$ が含まれていて、$f(x)$ が $x=1$ 以外の点で $5$ より大きい値を取らないことを意味します。

$f(0) = -2$ なので、$x = 0$ は $5$ より小さいです。

$f(x)$ の極小値を取る $x=5$ は、$x=1$ より大きいですが、$a$ が $5$ より小さければ、$x=5$ は区間に入りません。

$f(x)=5$ となる $x$ を求めることで、$a$ の上限が求められます。

$x^3 - 9x^2 + 15x - 2 = 5$

$x^3 - 9x^2 + 15x - 7 = 0$

$(x-1)(x^2 - 8x + 7) = 0$

$(x-1)(x-1)(x-7) = 0$

$(x-1)^2(x-7) = 0$

よって、$x = 1, 7$。したがって、$0 \le x \le a$ で最大値が $f(1)=5$ となるためには、$a$ は $1 \le a \le 7$ を満たす必要があります。

(3)

方程式 $f(x) = k$ の異なる正の解が2個であるとき、これは $y = f(x)$ のグラフと $y = k$ のグラフが異なる2つの正の $x$ 座標で交わることを意味します。

$f(0) = -2$ であり、$x = 1$ で極大値 $5$、$x = 5$ で極小値 $-27$ をとるので、グラフを描くと、$k = 5$ または $-2 < k \le -27$ であることがわかります。

$f(x) = k$ が異なる正の解を2つ持つとき、これは $f(x)$ の極大値である $5$ に $k$ が等しい場合か、$f(x) = 0$ となる正の解が2つある場合に対応します。$f(0)=-2$ なので、グラフから$f(x)$が$x$軸と交わる正の解は3つ存在します。

3. 最終的な答え

(1) $f'(x) = 3x^2 - 18x + 15$, $x = 1$ のとき極大値 $5$, $x = 5$ のとき極小値 $-27$

(2) $1 \le a \le 7$

(3) $k=5$ または $-2<k \le -2$