問題は3つあります。 問1は、$n$次正方行列$A$に対して、(1) 余因子$A_{ij}$の定義を答えよ、(2) 行列式$|A|$と余因子の関係について成り立つ等式を述べよ、という問題です。 問2は、与えられた行列$A$に対して、指定された行または列で余因子展開を行い、$|A|$を求める問題です。 問3は、$n$次正方行列の行列式を求める問題です。具体的には、 (a) 対角成分が$a$、そのすぐ上が$b$である行列の行列式を求めよ (b) 対角成分が$a$、そのすぐ上が$b$、右下が$b$である行列の行列式を求めよ
2025/6/12
1. 問題の内容
問題は3つあります。
問1は、次正方行列に対して、(1) 余因子の定義を答えよ、(2) 行列式と余因子の関係について成り立つ等式を述べよ、という問題です。
問2は、与えられた行列に対して、指定された行または列で余因子展開を行い、を求める問題です。
問3は、次正方行列の行列式を求める問題です。具体的には、
(a) 対角成分が、そのすぐ上がである行列の行列式を求めよ
(b) 対角成分が、そのすぐ上が、右下がである行列の行列式を求めよ
2. 解き方の手順
問1:
(1) 余因子の定義:行列から行と列を取り除いてできる行列の行列式にをかけたもの。
(2) 行列式と余因子の関係:
行列式は、任意の行または列に関する余因子展開で計算できます。例えば、行に関する余因子展開は次のようになります。
同様に、列に関する余因子展開は次のようになります。
問2:
与えられた行列は
(1) 第3行で余因子展開を行う:
(2) 第4列で余因子展開を行う:
(上記で計算済み)
問3:
(a) 与えられた行列は、次正方行列で、対角成分が、そのすぐ上がで、それ以外は全てです。この行列の行列式はです。
(b) 与えられた行列は、次正方行列で、対角成分が、そのすぐ上が、右下がで、それ以外は全てです。この行列の行列式は、 です。
3. 最終的な答え
問1:
(1) 余因子は、行列から行と列を取り除いてできる行列の行列式にをかけたもの。
(2) または
問2:
問3:
(a)
(b)