a, b, c が実数であるとき、以下の3つの命題の真偽を判定し、偽である場合は反例を挙げてください。 (1) $a = 3 \implies a^2 + 4a - 21 = 0$ (2) $ac = bc \implies a = b$ (3) $a + b$ と $ab$ がともに整数ならば、$a$ と $b$ はともに整数である。

代数学命題真偽反例実数方程式
2025/6/12

1. 問題の内容

a, b, c が実数であるとき、以下の3つの命題の真偽を判定し、偽である場合は反例を挙げてください。
(1) a=3    a2+4a21=0a = 3 \implies a^2 + 4a - 21 = 0
(2) ac=bc    a=bac = bc \implies a = b
(3) a+ba + babab がともに整数ならば、aabb はともに整数である。

2. 解き方の手順

(1) 命題 a=3    a2+4a21=0a = 3 \implies a^2 + 4a - 21 = 0 の真偽を判定します。
a=3a=3a2+4a21a^2 + 4a - 21 に代入すると 32+4×321=9+1221=03^2 + 4 \times 3 - 21 = 9 + 12 - 21 = 0 となり、与えられた式を満たします。したがって、この命題は真です。
(2) 命題 ac=bc    a=bac = bc \implies a = b の真偽を判定します。
ac=bcac = bc のとき、a=ba = b とは限りません。
例えば、c=0c = 0 のとき、aabb が異なっていても ac=bc=0ac = bc = 0 となります。
反例として、a=1a = 1, b=2b = 2, c=0c = 0 を挙げることができます。ac=1×0=0ac = 1 \times 0 = 0 であり、bc=2×0=0bc = 2 \times 0 = 0 なので、ac=bcac = bc ですが、aba \neq b です。したがって、この命題は偽です。
(3) 命題 "a+ba + babab がともに整数ならば、aabb はともに整数である" の真偽を判定します。
この命題は偽です。
反例として、a=12a = \frac{1}{2}, b=12b = \frac{1}{2} を考えます。
a+b=12+12=1a + b = \frac{1}{2} + \frac{1}{2} = 1 であり、ab=12×12=14ab = \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{4} となります。a+ba + b は整数ですが、abab は整数ではありませんので、a=12,b=12a=\frac{1}{2}, b=\frac{1}{2}は反例になりません。
a=12,b=32a = \frac{1}{2}, b = \frac{3}{2} を考えます。
a+b=12+32=2a + b = \frac{1}{2} + \frac{3}{2} = 2 であり、ab=12×32=34ab = \frac{1}{2} \times \frac{3}{2} = \frac{3}{4} となります。a+ba + b は整数ですが、abab は整数ではありませんので、a=12,b=32a=\frac{1}{2}, b=\frac{3}{2}は反例になりません。
a=12,b=52a = \frac{1}{2}, b = \frac{5}{2} を考えます。
a+b=12+52=3a + b = \frac{1}{2} + \frac{5}{2} = 3 であり、ab=12×52=54ab = \frac{1}{2} \times \frac{5}{2} = \frac{5}{4} となります。a+ba + b は整数ですが、abab は整数ではありませんので、a=12,b=52a=\frac{1}{2}, b=\frac{5}{2}は反例になりません。
a=12a = \frac{1}{2}, b=12b = -\frac{1}{2} を考えます。
a+b=1212=0a + b = \frac{1}{2} - \frac{1}{2} = 0 であり、ab=12×(12)=14ab = \frac{1}{2} \times (-\frac{1}{2}) = -\frac{1}{4} となります。a+ba + b は整数ですが、abab は整数ではありませんので、a=12,b=12a=\frac{1}{2}, b=-\frac{1}{2}は反例になりません。
a=12,b=14a = \frac{1}{2}, b = \frac{1}{4}は反例ではありません。
a=2+2,b=22a = 2 + \sqrt{2}, b = 2 - \sqrt{2} を考えます。
a+b=(2+2)+(22)=4a + b = (2 + \sqrt{2}) + (2 - \sqrt{2}) = 4 であり、ab=(2+2)(22)=42=2ab = (2 + \sqrt{2})(2 - \sqrt{2}) = 4 - 2 = 2 となります。
しかし、aabb は整数ではありません。
したがって、a=2+2,b=22a = 2 + \sqrt{2}, b = 2 - \sqrt{2} は反例となります。

3. 最終的な答え

(1) 真
(2) 偽、反例: a=1a = 1, b=2b = 2, c=0c = 0
(3) 偽、反例: a=2+2,b=22a = 2 + \sqrt{2}, b = 2 - \sqrt{2}

「代数学」の関連問題

2つの条件 $p$ と $q$ について、命題 $p \Rightarrow q$ の真偽を調べる。 (1) 実数 $x$ に関する条件 $p: x \leq 2$ と $q: x \leq 4$ (...

論理命題集合
2025/6/12

与えられた関数 $f(x)$ に対して、$x$ の特定の値における $f(x)$ の値を計算する問題です。 (1) $f(x) = 2x - 7$, $x = 3$ (2) $f(x) = 3x^2...

関数の計算関数の値
2025/6/12

与えられた関数について、指定された定義域におけるyの値域を求める問題です。具体的には、以下の3つの関数と定義域が与えられています。 (1) $y = 3x + 5$ (1から4まで) (2) $y =...

関数値域一次関数二次関数定義域場合分け
2025/6/12

(2) $x + y > 0$ は、$x > 0$ かつ $y > 0$ であるための〇〇条件かを答える問題。 (3) $(m-1)(n-2) = 0$ は、$m = 1$ または $n = 2$ で...

条件必要条件十分条件論理
2025/6/12

ベクトル $\vec{a}$ と $\vec{b}$ が与えられたとき、等式 $x(\vec{a} + \vec{b}) + y(\vec{a} - \vec{b}) = 4y\vec{a} + \v...

ベクトル連立方程式一次独立
2025/6/12

ベクトル $\vec{a}$ と $\vec{b}$ が線形独立であるとき、次の等式が成り立つように $x$ と $y$ の値を定める問題です。 (1) $2x\vec{a} - 5\vec{b} =...

ベクトル線形独立連立方程式ベクトル方程式
2025/6/12

まず、関数 $y = x^2 - 4x$ を平方完成します。 $y = (x - 2)^2 - 4$

二次関数最大値最小値値域平方完成
2025/6/12

数列 $\{a_n\}$ が以下の条件で与えられています。 $a_1 = 0$, $a_2 = 1$, $a_{n+2} = 2a_{n+1} + 15a_n$. この数列の一般項 $a_n$ を求め...

数列漸化式特性方程式一般項
2025/6/12

放物線 $y = -2x^2 + 3x + 1$ を以下の通り移動した方程式を求める問題です。 (1) $x$軸方向に$-3$, $y$軸方向に$4$だけ平行移動 (2) $x$軸に関して対称移動 (...

二次関数放物線平行移動対称移動
2025/6/12

$a=2$ のとき、以下の式の値を求める問題です。 (1) $\frac{1}{a}$ (2) $\frac{2}{a}$ (3) $\frac{5}{a} - \frac{3}{a}$ (4) $\...

分数累乗式の値計算
2025/6/12