与えられた数列の和 $S_n = 1\cdot1 + 3\cdot2 + 5\cdot2^2 + \cdots + (2n-1)\cdot2^{n-1}$ を求める問題です。

代数学数列級数等差数列等比数列数学的帰納法
2025/6/12

1. 問題の内容

与えられた数列の和 Sn=11+32+522++(2n1)2n1S_n = 1\cdot1 + 3\cdot2 + 5\cdot2^2 + \cdots + (2n-1)\cdot2^{n-1} を求める問題です。

2. 解き方の手順

この数列の和は、等差数列と等比数列の積の和の形をしています。このような数列の和を求めるには、以下の手順で計算します。
(1) SnS_n を書く。
(2) SnS_n に等比数列の公比をかけたもの(ここでは 2Sn2S_n)を書く。
(3) (1)と(2)の差を計算する。多くの項がキャンセルされ、計算しやすい形になる。
(4) 残った数列の和を計算する。
(5) 整理して SnS_n を求める。
具体的に計算してみましょう。
Sn=11+32+522++(2n1)2n1S_n = 1\cdot1 + 3\cdot2 + 5\cdot2^2 + \cdots + (2n-1)\cdot2^{n-1}
両辺に2をかけると、
2Sn=12+322+523++(2n1)2n2S_n = 1\cdot2 + 3\cdot2^2 + 5\cdot2^3 + \cdots + (2n-1)\cdot2^{n}
Sn2SnS_n - 2S_n を計算すると、
Sn=1+(31)2+(53)22++(2n1(2n3))2n1(2n1)2n-S_n = 1 + (3-1)\cdot2 + (5-3)\cdot2^2 + \cdots + (2n-1 - (2n-3))\cdot2^{n-1} - (2n-1)\cdot2^n
Sn=1+22+222++22n1(2n1)2n-S_n = 1 + 2\cdot2 + 2\cdot2^2 + \cdots + 2\cdot2^{n-1} - (2n-1)\cdot2^n
Sn=1+2(2+22++2n1)(2n1)2n-S_n = 1 + 2(2 + 2^2 + \cdots + 2^{n-1}) - (2n-1)\cdot2^n
2+22++2n12 + 2^2 + \cdots + 2^{n-1} は、初項2、公比2、項数 n1n-1 の等比数列の和なので、
2+22++2n1=2(2n11)21=2n22 + 2^2 + \cdots + 2^{n-1} = \frac{2(2^{n-1}-1)}{2-1} = 2^n - 2
したがって、
Sn=1+2(2n2)(2n1)2n-S_n = 1 + 2(2^n - 2) - (2n-1)\cdot2^n
Sn=1+2n+14(2n1)2n-S_n = 1 + 2^{n+1} - 4 - (2n-1)\cdot2^n
Sn=2n+132n2n+2n-S_n = 2^{n+1} - 3 - 2n\cdot2^n + 2^n
Sn=22n+2n2n2n3-S_n = 2\cdot2^n + 2^n - 2n\cdot2^n - 3
Sn=(32n)2n3-S_n = (3 - 2n)\cdot2^n - 3
Sn=(2n3)2n+3S_n = (2n-3)\cdot2^n + 3

3. 最終的な答え

Sn=(2n3)2n+3S_n = (2n-3)2^n + 3

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