関数 $y = \frac{x^3}{x^2 - 4}$ のグラフの概形を描く問題です。

解析学関数のグラフ微分漸近線増減奇関数
2025/6/13

1. 問題の内容

関数 y=x3x24y = \frac{x^3}{x^2 - 4} のグラフの概形を描く問題です。

2. 解き方の手順

1. 定義域を確認します。分母が0にならないように、$x^2 - 4 \neq 0$、つまり $x \neq \pm 2$。したがって、定義域は $x \neq \pm 2$ です。

2. 対称性を調べます。

f(x)=(x)3(x)24=x3x24=f(x)f(-x) = \frac{(-x)^3}{(-x)^2 - 4} = \frac{-x^3}{x^2 - 4} = -f(x)
したがって、この関数は奇関数であり、原点に関して対称です。

3. 漸近線を求めます。

* 垂直漸近線:分母が0になる x=±2x = \pm 2 が垂直漸近線です。
* 斜め漸近線:x3x24\frac{x^3}{x^2 - 4} を割り算すると、
x3=(x24)x+4xx^3 = (x^2 - 4)x + 4x
x3x24=x+4xx24\frac{x^3}{x^2 - 4} = x + \frac{4x}{x^2 - 4}
xx \to \infty のとき、4xx240\frac{4x}{x^2 - 4} \to 0 なので、y=xy = x が斜め漸近線です。

4. 増減を調べます。

y=3x2(x24)x3(2x)(x24)2=3x412x22x4(x24)2=x412x2(x24)2=x2(x212)(x24)2y' = \frac{3x^2(x^2 - 4) - x^3(2x)}{(x^2 - 4)^2} = \frac{3x^4 - 12x^2 - 2x^4}{(x^2 - 4)^2} = \frac{x^4 - 12x^2}{(x^2 - 4)^2} = \frac{x^2(x^2 - 12)}{(x^2 - 4)^2}
y=0y' = 0 となるのは x=0,±23x = 0, \pm 2\sqrt{3} のときです。
y=ddxx412x2(x24)2=(4x324x)(x24)2(x412x2)2(x24)(2x)(x24)4=(4x324x)(x24)4x(x412x2)(x24)3=4x516x324x3+96x4x5+48x3(x24)3=8x3+96x(x24)3=8x(x2+12)(x24)3y'' = \frac{d}{dx}\frac{x^4 - 12x^2}{(x^2 - 4)^2} = \frac{(4x^3-24x)(x^2-4)^2-(x^4-12x^2)2(x^2-4)(2x)}{(x^2-4)^4} = \frac{(4x^3-24x)(x^2-4)-4x(x^4-12x^2)}{(x^2-4)^3}= \frac{4x^5-16x^3-24x^3+96x-4x^5+48x^3}{(x^2-4)^3}= \frac{8x^3+96x}{(x^2-4)^3}= \frac{8x(x^2+12)}{(x^2-4)^3}
y=0y''=0 となるのは x=0x = 0 のときです。

5. 増減表を書きます。

(省略)

6. グラフを描きます。

* x=±2x = \pm 2 に垂直漸近線
* y=xy = x に斜め漸近線
* 原点に関して対称
* x=0x = 0y=0y=0
* x=±23x = \pm 2\sqrt{3} で極値

3. 最終的な答え

グラフの概形は、上記の手順に従って描画されます。 特に、x=23x=2\sqrt{3} で極大、x=23x=-2\sqrt{3}で極小となります。グラフの具体的な形状は、漸近線と増減表に基づいて描いてください。

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