箱の中に1, 2, 3の数字が書かれたカードが1枚ずつ入っている。この箱からカードを1枚取り出し、数字を記録して元に戻す、という試行を5回繰り返す。このとき、記録された5つの数字の最大値が2である確率と、5つの数字の和が8である確率をそれぞれ求める。

確率論・統計学確率確率分布最大値組み合わせ
2025/6/14

1. 問題の内容

箱の中に1, 2, 3の数字が書かれたカードが1枚ずつ入っている。この箱からカードを1枚取り出し、数字を記録して元に戻す、という試行を5回繰り返す。このとき、記録された5つの数字の最大値が2である確率と、5つの数字の和が8である確率をそれぞれ求める。

2. 解き方の手順

(1) 5つの数字の最大値が2である確率
5回の試行で取り出される数字がすべて1か2である必要がある。
1または2のカードを取り出す確率は 23\frac{2}{3} である。
5回すべて1または2のカードを取り出す確率は (23)5(\frac{2}{3})^5 である。
この中には、5回すべて1である場合が含まれているので、それを取り除く必要がある。
5回すべて1である確率は (13)5(\frac{1}{3})^5 である。
よって、求める確率は (23)5(13)5(\frac{2}{3})^5 - (\frac{1}{3})^5 である。
(23)5=32243(\frac{2}{3})^5 = \frac{32}{243}
(13)5=1243(\frac{1}{3})^5 = \frac{1}{243}
322431243=31243\frac{32}{243} - \frac{1}{243} = \frac{31}{243}
(2) 5つの数字の和が8である確率
5つの数字の和が8になる組み合わせを考える。取り出す数字は1, 2, 3のいずれかである。
* (1, 1, 1, 2, 3) の並べ替え
* (1, 1, 2, 2, 2) の並べ替え
(1, 1, 1, 2, 3) の並べ替えは、5つの数字のうち1が3つ、2が1つ、3が1つであるから、5!3!1!1!=1206=20\frac{5!}{3!1!1!} = \frac{120}{6} = 20通り。
それぞれの確率は (13)3(13)(13)=(13)5=1243(\frac{1}{3})^3 (\frac{1}{3}) (\frac{1}{3}) = (\frac{1}{3})^5 = \frac{1}{243}であるから、この組み合わせの確率は 20243\frac{20}{243}である。
(1, 1, 2, 2, 2) の並べ替えは、5つの数字のうち1が2つ、2が3つであるから、5!2!3!=1202×6=12012=10\frac{5!}{2!3!} = \frac{120}{2 \times 6} = \frac{120}{12} = 10通り。
それぞれの確率は (13)2(13)3=(13)5=1243(\frac{1}{3})^2 (\frac{1}{3})^3 = (\frac{1}{3})^5 = \frac{1}{243}であるから、この組み合わせの確率は 10243\frac{10}{243}である。
したがって、求める確率は 20243+10243=30243=1081\frac{20}{243} + \frac{10}{243} = \frac{30}{243} = \frac{10}{81}である。

3. 最終的な答え

5つの数字の最大値が2である確率は 31243\frac{31}{243}
5つの数字の和が8である確率は 1081\frac{10}{81}

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