$a$ と $b$ は 0 でない実数である。以下の (1), (2), (3) について、空欄に当てはまるものを選択肢(1. 必要条件であるが、十分条件ではない、2. 十分条件であるが、必要条件ではない、3. 必要十分条件である、4. 必要条件でも十分条件でもない)から選び、その番号を答える。 (1) $a$ と $b$ がともに無理数であることは、$a+b$ と $ab$ がともに無理数であるための( )。 (2) $a\sqrt{2} + b\sqrt{3} = 0$ であることは、$a$ と $b$ の少なくとも一方が無理数であるための( )。 (3) $a+b$ と $a-b$ のうち、少なくとも一方が無理数であることは、$a$ と $b$ がともに無理数であるための( )。
2025/6/15
1. 問題の内容
と は 0 でない実数である。以下の (1), (2), (3) について、空欄に当てはまるものを選択肢(
1. 必要条件であるが、十分条件ではない、
2. 十分条件であるが、必要条件ではない、
3. 必要十分条件である、
4. 必要条件でも十分条件でもない)から選び、その番号を答える。
(1) と がともに無理数であることは、 と がともに無理数であるための( )。
(2) であることは、 と の少なくとも一方が無理数であるための( )。
(3) と のうち、少なくとも一方が無理数であることは、 と がともに無理数であるための( )。
2. 解き方の手順
(1) と がともに無理数であるならば、 と がともに無理数であるとは限らない。
例: のとき、 は有理数。
と がともに無理数であるならば、 と はともに無理数である。
または が有理数ならば、 または が有理数になる場合があるため。
よって、必要条件であるが、十分条件ではない。
(2) を仮定する。 と がともに有理数であると仮定すると、 かつ でなければならない。しかし、 と は 0 でない実数とあるため矛盾する。したがって、 と の少なくとも一方は無理数である。
逆に、 と の少なくとも一方が無理数であるならば、 である。たとえば、 とすれば、 となる。
ならば より となる.
ここで、 と がともに有理数であると仮定すると、 となり、 と はともに 0 でないと となり、 は無理数となって矛盾する。よって、 と はともに有理数ではない. つまり、 と の少なくとも一方は無理数である。
したがって、必要十分条件である。
(3) と のうち、少なくとも一方が無理数であると仮定する。 と がともに有理数だと仮定すると、 と はともに有理数となり矛盾する。よって、 と の少なくとも一方は無理数である。これは と がともに無理数であるための必要条件ではない。
と がともに無理数ならば、 と はともに無理数とは限らない。例えば、 とすれば、 であり、有理数である。
したがって、必要条件でも十分条件でもない。
3. 最終的な答え
(1) 1
(2) 3
(3) 4