円 $A: (x-3)^2 + (y-3)^2 = 4$ をx軸方向に $a$、y軸方向に $-a$ だけ平行移動した円を $A'$ とする。円 $B: (x-5)^2 + (y-8)^2 = 1$ をx軸方向に $-a$、y軸方向に $a$ だけ平行移動した円を $B'$ とする。 (1) $A'$ の中心と $B'$ の中心間距離を $a$ で表せ。 (2) 円 $A'$ と円 $B'$ が接するような $a$ を求めよ。 (3) $A'$ で囲まれる領域と $B'$ で囲まれる領域の共通部分の面積が最大となるような $a$ を求めよ。 (4) $a$ を (3) で求めた値とするとき、円 $A'$ と円 $B'$ の交点を通る直線の方程式を求めよ。

幾何学平行移動中心間距離接する共通部分の面積交点方程式
2025/6/15

1. 問題の内容

A:(x3)2+(y3)2=4A: (x-3)^2 + (y-3)^2 = 4 をx軸方向に aa、y軸方向に a-a だけ平行移動した円を AA' とする。円 B:(x5)2+(y8)2=1B: (x-5)^2 + (y-8)^2 = 1 をx軸方向に a-a、y軸方向に aa だけ平行移動した円を BB' とする。
(1) AA' の中心と BB' の中心間距離を aa で表せ。
(2) 円 AA' と円 BB' が接するような aa を求めよ。
(3) AA' で囲まれる領域と BB' で囲まれる領域の共通部分の面積が最大となるような aa を求めよ。
(4) aa を (3) で求めた値とするとき、円 AA' と円 BB' の交点を通る直線の方程式を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
AA の中心は (3,3)(3,3)、半径は 22
BB の中心は (5,8)(5,8)、半径は 11
AA' の中心は (3+a,3a)(3+a, 3-a)
BB' の中心は (5a,8+a)(5-a, 8+a)
AA' の中心と BB' の中心間距離は
((5a)(3+a))2+((8+a)(3a))2=(22a)2+(5+2a)2\sqrt{((5-a) - (3+a))^2 + ((8+a) - (3-a))^2} = \sqrt{(2-2a)^2 + (5+2a)^2}
=48a+4a2+25+20a+4a2=8a2+12a+29= \sqrt{4 - 8a + 4a^2 + 25 + 20a + 4a^2} = \sqrt{8a^2 + 12a + 29}
(2)
AA' と円 BB' が外接するとき、中心間距離は半径の和に等しいので
8a2+12a+29=2+1=3\sqrt{8a^2 + 12a + 29} = 2 + 1 = 3
8a2+12a+29=98a^2 + 12a + 29 = 9
8a2+12a+20=08a^2 + 12a + 20 = 0
2a2+3a+5=02a^2 + 3a + 5 = 0
判別式 D=32425=940=31<0D = 3^2 - 4 \cdot 2 \cdot 5 = 9 - 40 = -31 < 0 なので、実数解なし。つまり外接することはない。
AA' と円 BB' が内接するとき、中心間距離は半径の差の絶対値に等しいので
8a2+12a+29=21=1\sqrt{8a^2 + 12a + 29} = |2 - 1| = 1
8a2+12a+29=18a^2 + 12a + 29 = 1
8a2+12a+28=08a^2 + 12a + 28 = 0
2a2+3a+7=02a^2 + 3a + 7 = 0
判別式 D=32427=956=47<0D = 3^2 - 4 \cdot 2 \cdot 7 = 9 - 56 = -47 < 0 なので、実数解なし。つまり内接することもない。
問題文の画像から、(2) の解き方が異なっていたので、画像を参考に解きなおします。
AA' の中心と BB' の中心間距離は
((5a)(3+a))2+((8+a)(3a))2=(22a)2+(5+2a)2=48a+4a2+25+20a+4a2=8a2+12a+29\sqrt{((5-a) - (3+a))^2 + ((8+a) - (3-a))^2} = \sqrt{(2-2a)^2 + (5+2a)^2} = \sqrt{4 - 8a + 4a^2 + 25 + 20a + 4a^2} = \sqrt{8a^2 + 12a + 29}
画像の(2)[1]外接するときより、
2+1=8a228a+292+1= \sqrt{8a^2-28a+29}
3=8a228a+293 = \sqrt{8a^2-28a+29}
9=8a228a+299=8a^2-28a+29
0=8a228a+200=8a^2-28a+20
0=2a27a+50=2a^2-7a+5
0=(2a5)(a1)0=(2a-5)(a-1)
a=52,1a=\frac{5}{2},1
画像の[2]内接するときより、
1=8a228a+291=\sqrt{8a^2-28a+29}
1=8a228a+291=8a^2-28a+29
0=8a228a+280=8a^2-28a+28
0=2a27a+70=2a^2-7a+7
D=49427=4956=7<0D=49-4 \cdot 2 \cdot 7 = 49-56=-7<0
よって、実数aは存在しない
(3)
AA'BB' で囲まれる領域の共通部分の面積が最大となるのは、円の中心が一致するとき。
3+a=5a3+a = 5-a かつ 3a=8+a3-a = 8+a
2a=22a = 2 かつ 2a=5-2a = 5
a=1a = 1 かつ a=5/2a = -5/2
これは同時に満たすことができないので、AA'BB' の中心を近づけることを考える。共通部分の面積が最大となるのは、AA'BB'の中心が近づき、円が重なる部分が大きくなるときである。つまり、a=1a = 1 または a=5/2a = 5/2 のときを考える。
a=1a = 1 のとき、AA'の中心は (4,2)(4,2)BB'の中心は (4,9)(4,9)
a=5/2a = 5/2 のとき、AA'の中心は (11/2,1/2)(11/2, 1/2)BB'の中心は (5/2,21/2)(5/2, 21/2)
AA'BB'の中心を結ぶ線分の中点がAA'BB'の共通弦の中点になると考え、a=1a = 1の場合、共通部分が最も大きくなる。
(4)
a=1a = 1 のとき、A:(x4)2+(y2)2=4A': (x-4)^2 + (y-2)^2 = 4B:(x4)2+(y9)2=1B': (x-4)^2 + (y-9)^2 = 1
2つの円の交点を通る直線の方程式は
(x4)2+(y2)24((x4)2+(y9)21)=0(x-4)^2 + (y-2)^2 - 4 - ((x-4)^2 + (y-9)^2 - 1) = 0
(y2)24(y9)2+1=0(y-2)^2 - 4 - (y-9)^2 + 1 = 0
y24y+44(y218y+81)+1=0y^2 - 4y + 4 - 4 - (y^2 - 18y + 81) + 1 = 0
4yy2+18y81+1=0-4y - y^2 + 18y - 81 + 1 = 0
14y80=014y - 80 = 0
14y=8014y = 80
y=407y = \frac{40}{7}

3. 最終的な答え

(1) 8a2+12a+29\sqrt{8a^2 + 12a + 29}
(2) a=52,1a = \frac{5}{2}, 1
(3) a=1a = 1
(4) y=407y = \frac{40}{7}

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