与えられた曲線について、指定された点における接線を求める問題です。具体的には以下の2つの問題を解きます。 (1) 曲線 $y = x \log x$ の $x=1$ における接線 (2) 曲線 $y = \arctan(\frac{x^2}{2})$ (arctanは$\tan^{-1}$と同じ) の $x=\sqrt{2}$ における接線

解析学微分接線導関数対数関数逆三角関数
2025/6/15

1. 問題の内容

与えられた曲線について、指定された点における接線を求める問題です。具体的には以下の2つの問題を解きます。
(1) 曲線 y=xlogxy = x \log xx=1x=1 における接線
(2) 曲線 y=arctan(x22)y = \arctan(\frac{x^2}{2}) (arctanはtan1\tan^{-1}と同じ) の x=2x=\sqrt{2} における接線

2. 解き方の手順

接線を求める一般的な手順は以下の通りです。
(1) 導関数 yy' を求める。
(2) 指定された点 x=ax=a における導関数の値 y(a)y'(a) (傾き) を求める。
(3) 点 (a,y(a))(a, y(a)) を求める。
(4) 接線の式 yy(a)=y(a)(xa)y - y(a) = y'(a)(x - a) を求める。
(1) y=xlogxy = x \log x について
(1) 導関数 yy' を求める。積の微分法を使うと
y=(x)logx+x(logx)=logx+x1x=logx+1y' = (x)' \log x + x (\log x)' = \log x + x \cdot \frac{1}{x} = \log x + 1
(2) x=1x=1 における導関数の値を求める。
y(1)=log1+1=0+1=1y'(1) = \log 1 + 1 = 0 + 1 = 1
(3) 点 (1,y(1))(1, y(1)) を求める。
y(1)=1log1=10=0y(1) = 1 \cdot \log 1 = 1 \cdot 0 = 0
よって、点 (1,0)(1, 0)
(4) 接線の式を求める。
y0=1(x1)y - 0 = 1(x - 1)
y=x1y = x - 1
(2) y=arctan(x22)y = \arctan(\frac{x^2}{2}) について
(1) 導関数 yy' を求める。合成関数の微分法を使うと
y=11+(x22)2(x22)=11+x44x=x1+x44=4x4+x4y' = \frac{1}{1 + (\frac{x^2}{2})^2} \cdot (\frac{x^2}{2})' = \frac{1}{1 + \frac{x^4}{4}} \cdot x = \frac{x}{1 + \frac{x^4}{4}} = \frac{4x}{4 + x^4}
(2) x=2x=\sqrt{2} における導関数の値を求める。
y(2)=424+(2)4=424+4=428=22y'(\sqrt{2}) = \frac{4\sqrt{2}}{4 + (\sqrt{2})^4} = \frac{4\sqrt{2}}{4 + 4} = \frac{4\sqrt{2}}{8} = \frac{\sqrt{2}}{2}
(3) 点 (2,y(2))(\sqrt{2}, y(\sqrt{2})) を求める。
y(2)=arctan((2)22)=arctan(22)=arctan(1)=π4y(\sqrt{2}) = \arctan(\frac{(\sqrt{2})^2}{2}) = \arctan(\frac{2}{2}) = \arctan(1) = \frac{\pi}{4}
よって、点 (2,π4)(\sqrt{2}, \frac{\pi}{4})
(4) 接線の式を求める。
yπ4=22(x2)y - \frac{\pi}{4} = \frac{\sqrt{2}}{2}(x - \sqrt{2})
y=22x222+π4=22x1+π4y = \frac{\sqrt{2}}{2}x - \frac{\sqrt{2}}{2}\sqrt{2} + \frac{\pi}{4} = \frac{\sqrt{2}}{2}x - 1 + \frac{\pi}{4}
y=22x+π41y = \frac{\sqrt{2}}{2}x + \frac{\pi}{4} - 1

3. 最終的な答え

(1) y=x1y = x - 1
(2) y=22x+π41y = \frac{\sqrt{2}}{2}x + \frac{\pi}{4} - 1

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