$\tan(\theta + \frac{\pi}{6}) \ge -\sqrt{3}$ を満たす $\theta$ の範囲を求めます。

1. 問題の内容

$\tan(\theta + \frac{\pi}{6}) \ge -\sqrt{3}$ を満たす $\theta$ の範囲を求めます。

2. 解き方の手順

まず、$t = \theta + \frac{\pi}{6}$ と置きます。すると、不等式は $\tan(t) \ge -\sqrt{3}$ となります。

タンジェントの値が$-\sqrt{3}$になる角度を考えます。$\tan(t) = -\sqrt{3}$となるのは、$t = \frac{2\pi}{3} + n\pi$ （$n$は整数）のときです。

タンジェントのグラフを考慮すると、$\tan(t) \ge -\sqrt{3}$ となるのは、$\frac{2\pi}{3} + n\pi \le t < \frac{\pi}{2} + n\pi$ の範囲です。

ここで、$t$ を $\theta + \frac{\pi}{6}$ に戻すと、

$\frac{2\pi}{3} + n\pi \le \theta + \frac{\pi}{6} < \frac{\pi}{2} + n\pi$

となります。

各辺から $\frac{\pi}{6}$ を引くと、

$\frac{2\pi}{3} - \frac{\pi}{6} + n\pi \le \theta < \frac{\pi}{2} - \frac{\pi}{6} + n\pi$

$\frac{4\pi}{6} - \frac{\pi}{6} + n\pi \le \theta < \frac{3\pi}{6} - \frac{\pi}{6} + n\pi$

$\frac{3\pi}{6} + n\pi \le \theta < \frac{2\pi}{6} + n\pi$

$\frac{\pi}{2} + n\pi \le \theta < \frac{\pi}{3} + n\pi$

となります。

したがって、

$\frac{\pi}{2} + n\pi \le \theta < \frac{\pi}{3} + n\pi$ となります。

しかし、$\frac{\pi}{2}$は$\frac{\pi}{3}$より大きいので不等号が逆転しています。

もう一度検討すると、$\tan(t) \ge -\sqrt{3}$を満たす$t$の範囲は、$-\frac{\pi}{3} + n\pi \le t < \frac{\pi}{2} + n\pi$です。

したがって、 $-\frac{\pi}{3} + n\pi \le \theta + \frac{\pi}{6} < \frac{\pi}{2} + n\pi$ となり、

$-\frac{\pi}{3} - \frac{\pi}{6} + n\pi \le \theta < \frac{\pi}{2} - \frac{\pi}{6} + n\pi$

$-\frac{2\pi}{6} - \frac{\pi}{6} + n\pi \le \theta < \frac{3\pi}{6} - \frac{\pi}{6} + n\pi$

$-\frac{3\pi}{6} + n\pi \le \theta < \frac{2\pi}{6} + n\pi$

$-\frac{\pi}{2} + n\pi \le \theta < \frac{\pi}{3} + n\pi$

となります。

3. 最終的な答え

$-\frac{\pi}{2} + n\pi \le \theta < \frac{\pi}{3} + n\pi$ ($n$ は整数)