1. 問題の内容
コインを100回投げたところ、64回が表が出た。コインの表と裏の確率に有意差があるかどうかを検定する問題です。
2. 解き方の手順
まず、帰無仮説と対立仮説を立てます。
* 帰無仮説 (H0): コインは公正である (表が出る確率は0.5)。
* 対立仮説 (H1): コインは公正ではない (表が出る確率は0.5と異なる)。
次に、検定統計量を計算します。今回は、z検定を用いるのが適切です。z値は以下の式で計算できます。
ここで、
* は標本における表の出現割合(64/100 = 0.64)
* は帰無仮説における表の出現割合(0.5)
* は試行回数(100)
上記の式に値を代入すると、
次に、有意水準を考慮して、z値と臨界値を比較します。一般的な有意水準は0.05(両側検定の場合、臨界値は約1.96)または0.01(両側検定の場合、臨界値は約2.58)です。問題文で有意水準が指定されていないので、一般的な0.05を使うことにします。
なので、帰無仮説は棄却されます。の場合も、帰無仮説は棄却されます。
3. 最終的な答え
z値が2.8なので、およびよりも大きいです。従って、有意水準0.05で、|Z| > 1.96なので、有意差があります。
「Z>1.6 より有意差がある」または「Z>2.0 より有意差がある」のどちらがより適切かという点では、求めたz値が2.8であるため、「Z>2.0 より有意差がある」のほうがより正確な記述と言えます。しかし、選択肢の中に最も適切なものが無いため、考えられる最も適切な答えは「Z>1.6 より有意差がある」です。
正答はおそらく存在しないです。
求められたZ値は2.8なので、|Z| < 2.0 ではありません。
そのため、「|Z|<2.0 より有意差がない」と「|Z|<2.0 より差があるというにはデータ不足」はどちらも誤りです。