日本人の血液型の比率が A:O:B:AB = 4:3:2:1 であるというモデルが与えられています。実際に観測された血液型の人数が A型35人、O型30人、B型30人、AB型5人であるとき、このデータがモデルに適合するかどうかをカイ二乗検定を用いて判断します。

確率論・統計学カイ二乗検定統計的仮説検定適合度検定血液型
2025/6/16

1. 問題の内容

日本人の血液型の比率が A:O:B:AB = 4:3:2:1 であるというモデルが与えられています。実際に観測された血液型の人数が A型35人、O型30人、B型30人、AB型5人であるとき、このデータがモデルに適合するかどうかをカイ二乗検定を用いて判断します。

2. 解き方の手順

1. 期待度数の計算:

まず、血液型の合計人数を計算します。
35+30+30+5=10035 + 30 + 30 + 5 = 100
モデルから期待される各血液型の人数を計算します。比率が4:3:2:1なので、合計は 4+3+2+1=104+3+2+1 = 10。各血液型の期待度数は次のようになります。
A型: (4/10)×100=40(4/10) \times 100 = 40
O型: (3/10)×100=30(3/10) \times 100 = 30
B型: (2/10)×100=20(2/10) \times 100 = 20
AB型: (1/10)×100=10(1/10) \times 100 = 10

2. カイ二乗統計量の計算:

カイ二乗統計量 KK は、以下の式で計算されます。
K=(観測度数期待度数)2期待度数K = \sum \frac{(\text{観測度数} - \text{期待度数})^2}{\text{期待度数}}
各血液型について計算します。
A型: (3540)240=2540=0.625\frac{(35-40)^2}{40} = \frac{25}{40} = 0.625
O型: (3030)230=030=0\frac{(30-30)^2}{30} = \frac{0}{30} = 0
B型: (3020)220=10020=5\frac{(30-20)^2}{20} = \frac{100}{20} = 5
AB型: (510)210=2510=2.5\frac{(5-10)^2}{10} = \frac{25}{10} = 2.5
カイ二乗統計量 KK は、これらの合計です。
K=0.625+0+5+2.5=8.125K = 0.625 + 0 + 5 + 2.5 = 8.125

3. 自由度の決定:

血液型の種類は4種類で、合計人数という制約が1つあるため、自由度は 41=34-1=3 となります。

4. 適合性の判断:

問題の選択肢では、KK の値と自由度を使って適合性を判断しています。
計算されたカイ二乗統計量は K=8.125K=8.125 で、自由度は3です。
選択肢にある値と比較すると、K>7.8K > 7.8 なので、モデルは適合しないと判断できます。

3. 最終的な答え

自由度3でK>7.8なので適合しない

「確率論・統計学」の関連問題

サイコロを1回投げたとき、5の目が出る確率を考える。この確率を約分できない分数で表したとき、分母の値を答える。

確率サイコロ分数
2025/6/16

袋の中に当たりくじが2枚、はずれくじが8枚入っている。友人が1本くじを引いたとき、はずれくじの引き方は何通りあるか。

確率組み合わせ
2025/6/16

社員100人のうち、営業担当が20人、開発担当が80人であるとき、この中から1人を選んだ際に営業担当である確率を求め、パーセントで答える問題です。

確率確率の計算割合
2025/6/16

袋の中に赤球1個と白球3個が入っている。AさんとBさんが順番に1個ずつ球を取り出す。取り出した球は戻さない。Aさんが先に赤球を取り出した後、Bさんの取り出す球が赤球かどうかについて、AさんとBさんの意...

確率条件付き確率球の取り出し
2025/6/16

赤球1個と白球3個が入った袋から、AさんとBさんがそれぞれ1個ずつ球を取り出す。取り出した球は袋に戻す。Aさんが先に球を取り出したところ、赤球が出た。それを見てBさんは、次に自分が取り出す球は赤球では...

確率独立事象事象
2025/6/16

2つのサイコロを同時に投げるとき、少なくとも1つのサイコロの目が3の倍数となる確率を求める問題です。

確率サイコロ確率の加法定理
2025/6/16

赤球2個と白球3個が入った袋から、同時に2個の球を取り出すとき、少なくとも1個が白球である確率を求めます。

確率組み合わせ余事象
2025/6/16

袋の中に赤球が2個、白球が3個入っている。この袋から同時に2個の球を取り出すとき、赤球と白球が1個ずつ出る確率を求めよ。

確率組み合わせ
2025/6/16

袋の中に赤玉が2個、白玉が3個入っています。この袋から同時に2個の玉を取り出すとき、取り出した2個とも赤玉である確率を求めなさい。

確率組み合わせ事象
2025/6/16

2つのサイコロを同時に投げたとき、出た目の積が5の倍数となる確率を求めよ。

確率サイコロ場合の数
2025/6/16