与えられた微分方程式を解く問題です。 微分方程式は $x \tan y + (1 + x^2) \frac{dy}{dx} = 0$ で与えられています。

解析学微分方程式変数分離法積分置換積分
2025/6/16

1. 問題の内容

与えられた微分方程式を解く問題です。
微分方程式は
xtany+(1+x2)dydx=0x \tan y + (1 + x^2) \frac{dy}{dx} = 0
で与えられています。

2. 解き方の手順

与えられた微分方程式を解くために、変数分離法を用います。
まず、微分方程式を次のように書き換えます。
(1+x2)dydx=xtany(1 + x^2) \frac{dy}{dx} = -x \tan y
次に、dydydxdx を分離します。
dytany=x1+x2dx\frac{dy}{\tan y} = -\frac{x}{1 + x^2} dx
両辺を積分します。
dytany=x1+x2dx\int \frac{dy}{\tan y} = \int -\frac{x}{1 + x^2} dx
左辺の積分は、tany=sinycosy\tan y = \frac{\sin y}{\cos y} より、1tany=cosysiny\frac{1}{\tan y} = \frac{\cos y}{\sin y} なので、
cosysinydy=lnsiny+C1\int \frac{\cos y}{\sin y} dy = \ln |\sin y| + C_1
右辺の積分は、置換積分法を用いて計算します。u=1+x2u = 1 + x^2 とすると、du=2xdxdu = 2x dx となるので、xdx=12dux dx = \frac{1}{2} du となります。
x1+x2dx=121udu=12lnu+C2=12ln(1+x2)+C2\int -\frac{x}{1 + x^2} dx = -\frac{1}{2} \int \frac{1}{u} du = -\frac{1}{2} \ln |u| + C_2 = -\frac{1}{2} \ln (1 + x^2) + C_2
(1+x21+x^2 は常に正なので絶対値を外しました)
したがって、
lnsiny=12ln(1+x2)+C\ln |\sin y| = -\frac{1}{2} \ln (1 + x^2) + C (ここで C=C2C1C = C_2 - C_1)
両辺を指数関数で書き換えます。
siny=e12ln(1+x2)+C=eCe12ln(1+x2)=eC(1+x2)12=eC11+x2|\sin y| = e^{-\frac{1}{2} \ln (1 + x^2) + C} = e^C e^{-\frac{1}{2} \ln (1 + x^2)} = e^C (1 + x^2)^{-\frac{1}{2}} = e^C \frac{1}{\sqrt{1 + x^2}}
siny=±eC11+x2\sin y = \pm e^C \frac{1}{\sqrt{1 + x^2}} と書けます。±eC=A\pm e^C = A と置くと(AAは任意の定数)、
siny=A1+x2\sin y = \frac{A}{\sqrt{1 + x^2}}

3. 最終的な答え

siny=A1+x2\sin y = \frac{A}{\sqrt{1 + x^2}}AAは任意定数)

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