$0 \le t \le 2$ を満たす実数 $t$ に対して、 $xy$ 平面上の曲線 $y = |\sqrt{x} - t|$ を $C$ とする。また、曲線 $C$ と $x$ 軸、および直線 $x = 4$ で囲まれた部分の面積を $A(t)$ とする。 (1) 曲線 $C$ と $x$ 軸との共有点の $x$ 座標を $a$ とする。 $a$ を $t$ を用いて表すことにより、$a$ の値の範囲を求める。 (2) $A(t)$ を $t$ を用いて表す。 (3) $A(t)$ の最大値と最小値を求める。

1. 問題の内容

$0 \le t \le 2$ を満たす実数 $t$ に対して、 $xy$ 平面上の曲線 $y = |\sqrt{x} - t|$ を $C$ とする。また、曲線 $C$ と $x$ 軸、および直線 $x = 4$ で囲まれた部分の面積を $A(t)$ とする。

(1) 曲線 $C$ と $x$ 軸との共有点の $x$ 座標を $a$ とする。 $a$ を $t$ を用いて表すことにより、$a$ の値の範囲を求める。

(2) $A(t)$ を $t$ を用いて表す。

(3) $A(t)$ の最大値と最小値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 曲線 $C$ と $x$ 軸との共有点の $x$ 座標 $a$ は、$y = |\sqrt{x} - t| = 0$ となる $x$ である。

したがって、$\sqrt{a} - t = 0$ より、$\sqrt{a} = t$ となり、$a = t^2$ である。

$0 \le t \le 2$ であるから、$0^2 \le t^2 \le 2^2$ より、$0 \le a \le 4$ となる。

(2) 曲線 $C$ と $x$ 軸と直線 $x = 4$ で囲まれた部分の面積 $A(t)$ を求める。

$a = t^2$ より、$0 \le t \le 2$ のとき、$0 \le t^2 \le 4$ であるから、積分区間は $[t^2, 4]$ となる。

$A(t) = \int_{t^2}^4 |\sqrt{x} - t| dx$

$t^2 \le x \le 4$ より、 $\sqrt{t^2} \le \sqrt{x} \le \sqrt{4}$ つまり、$t \le \sqrt{x} \le 2$。

$\sqrt{x} - t$ の符号によって場合分けする。

$t \le \sqrt{x}$ であるから $\sqrt{x} - t \ge 0$。したがって、$|\sqrt{x} - t| = \sqrt{x} - t$。

$A(t) = \int_{t^2}^4 (\sqrt{x} - t) dx = \int_{t^2}^4 (x^{\frac{1}{2}} - t) dx$

$= [\frac{2}{3} x^{\frac{3}{2}} - tx]_{t^2}^4 = (\frac{2}{3} (4)^{\frac{3}{2}} - 4t) - (\frac{2}{3} (t^2)^{\frac{3}{2}} - t(t^2))$

$= (\frac{2}{3} \cdot 8 - 4t) - (\frac{2}{3} t^3 - t^3) = \frac{16}{3} - 4t - \frac{2}{3} t^3 + t^3$

$= \frac{1}{3} t^3 - 4t + \frac{16}{3}$

(3) $A(t) = \frac{1}{3} t^3 - 4t + \frac{16}{3}$ の最大値と最小値を求める。

$A'(t) = t^2 - 4$

$A'(t) = 0$ となるのは、$t^2 = 4$ より、$t = \pm 2$

$0 \le t \le 2$ より、$t = 2$ のみ考える。

$A(0) = \frac{16}{3}$

$A(2) = \frac{1}{3} (2)^3 - 4(2) + \frac{16}{3} = \frac{8}{3} - 8 + \frac{16}{3} = \frac{24}{3} - 8 = 8 - 8 = 0$

$A(t)$ は $t = 2$ で極小値を取り、 $t = 0$ で極大値を取る。

$A(0) = \frac{16}{3}$, $A(2) = 0$

したがって、最大値は $\frac{16}{3}$、最小値は $0$ である。

3. 最終的な答え

(1) $0 \le a \le 4$

(2) $A(t) = \frac{1}{3} t^3 - 4t + \frac{16}{3}$

(3) 最大値は $\frac{16}{3}$、最小値は $0$