$\int \arcsin x \, dx$ を計算してください。

解析学積分不定積分部分積分置換積分逆三角関数
2025/6/16

1. 問題の内容

arcsinxdx\int \arcsin x \, dx を計算してください。

2. 解き方の手順

部分積分を用いて計算します。
部分積分の公式は udv=uvvdu\int u \, dv = uv - \int v \, du です。
ここでは、
u=arcsinxu = \arcsin x
dv=dxdv = dx
と置きます。すると、
du=11x2dxdu = \frac{1}{\sqrt{1-x^2}} \, dx
v=xv = x
となります。
部分積分の公式に代入すると、
arcsinxdx=xarcsinxx1x2dx\int \arcsin x \, dx = x \arcsin x - \int \frac{x}{\sqrt{1-x^2}} \, dx
となります。
次に、x1x2dx\int \frac{x}{\sqrt{1-x^2}} \, dx を計算します。
t=1x2t = 1 - x^2 と置換すると、dt=2xdxdt = -2x \, dx より xdx=12dtx \, dx = -\frac{1}{2} dt となります。
したがって、
x1x2dx=1t(12)dt=12t12dt=122t12+C=t+C=1x2+C\int \frac{x}{\sqrt{1-x^2}} \, dx = \int \frac{1}{\sqrt{t}} (-\frac{1}{2}) \, dt = -\frac{1}{2} \int t^{-\frac{1}{2}} \, dt = -\frac{1}{2} \cdot 2 t^{\frac{1}{2}} + C = -\sqrt{t} + C = -\sqrt{1-x^2} + C
となります。
これを用いて、元の積分を計算すると
arcsinxdx=xarcsinx(1x2)+C=xarcsinx+1x2+C\int \arcsin x \, dx = x \arcsin x - (-\sqrt{1-x^2}) + C = x \arcsin x + \sqrt{1-x^2} + C
となります。

3. 最終的な答え

xarcsinx+1x2+Cx \arcsin x + \sqrt{1-x^2} + C

「解析学」の関連問題

与えられた積分を計算します。積分は以下の通りです。 $\int \frac{1}{\sqrt{1-x^2-2x}} dx$

積分置換積分三角関数定積分
2025/6/17

関数 $f(x) = x^5 - 3x^3 + 5x$ の $x = -2$ における微分係数 $f'(-2)$ を求める問題です。

微分微分係数多項式関数
2025/6/17

以下の2つの問題があります。 (1) 10個の関数を$x$で微分する。ただし、$a$, $b$, $c$は定数とする。 (2) 関数$f(x) = x^3 - 3x^2 + 5x$ の $x = -2...

微分導関数微分係数関数の微分
2025/6/17

問題は2つのパートに分かれています。 パート1では、10個の関数を与えられ、それぞれを $x$ で微分する必要があります。ここで、$a, b, c$ は定数です。 パート2では、関数 $f(x) = ...

微分微分係数関数の微分
2025/6/17

以下の関数をxで微分する問題です。$a, b, c$は定数とします。 (1) $y = 6x^3 + 1$ (2) $y = x^3 - 2x^2 + 3x + 5$ (3) $y = x^3(3x^...

微分多項式定数
2025/6/17

与えられた関数について、それぞれの導関数を求める問題です。 (1) $y = \log(\cos x)$ ($-\frac{\pi}{2} < x < \frac{\pi}{2}$) (2) $y =...

微分導関数合成関数の微分対数関数三角関数平方根
2025/6/17

関数 $f(x) = 2x^2 - 8x + 2$ の区間 $[0, 3]$ における相対的および絶対的な極値の正確な位置を求めます。答えは $x$ の値が小さい順に並べます。

極値導関数微分二次関数絶対最大値絶対最小値相対極値
2025/6/17

関数 $g(x) = 3x^3 - 36x$ の区間 $[-4, 4]$ における相対的極値と絶対的極値をすべて求め、その座標を特定する問題です。

極値関数の微分導関数相対的極値絶対的極値
2025/6/17

与えられた微分方程式の解を初期条件を満たすように求め、また、別の微分方程式の一般解を求める問題です。具体的には以下の3つの問題を解きます。 (a) $y'' - 2y' + 5y = 0$, $y(0...

微分方程式初期条件特性方程式一般解定数係数
2025/6/17

$x^2 - 4 = (x - 2)(x + 2)$ $x^2 + 4x - 12 = (x - 2)(x + 6)$

極限因数分解有理化
2025/6/17