複素数平面上の点 $z$ を, 与えられた複素数で掛けた点が, 点 $z$ をどのように移動させた点であるかを答える問題です。具体的には, (1) $\left(-\frac{\sqrt{3}}{2} + \frac{1}{2}i\right)z$ (2) $(1-i)z$ について, それぞれどのような移動を表すか答えます。

代数学複素数複素数平面回転絶対値偏角
2025/6/17

1. 問題の内容

複素数平面上の点 zz を, 与えられた複素数で掛けた点が, 点 zz をどのように移動させた点であるかを答える問題です。具体的には,
(1) (32+12i)z\left(-\frac{\sqrt{3}}{2} + \frac{1}{2}i\right)z
(2) (1i)z(1-i)z
について, それぞれどのような移動を表すか答えます。

2. 解き方の手順

複素数の積は, 絶対値の積と偏角の和に対応します。
(1)
w1=32+12iw_1 = -\frac{\sqrt{3}}{2} + \frac{1}{2}i とおくと,
w1=(32)2+(12)2=34+14=1=1|w_1| = \sqrt{\left(-\frac{\sqrt{3}}{2}\right)^2 + \left(\frac{1}{2}\right)^2} = \sqrt{\frac{3}{4} + \frac{1}{4}} = \sqrt{1} = 1
arg(w1)=θ1\arg(w_1) = \theta_1 とおくと,
cosθ1=32,sinθ1=12\cos \theta_1 = -\frac{\sqrt{3}}{2}, \sin \theta_1 = \frac{1}{2} なので, θ1=56π\theta_1 = \frac{5}{6}\pi
よって, w1zw_1 z は, 点 zz を原点の周りに 56π\frac{5}{6}\pi 回転させた点です。
(2)
w2=1iw_2 = 1-i とおくと,
w2=12+(1)2=2|w_2| = \sqrt{1^2 + (-1)^2} = \sqrt{2}
arg(w2)=θ2\arg(w_2) = \theta_2 とおくと,
cosθ2=12,sinθ2=12\cos \theta_2 = \frac{1}{\sqrt{2}}, \sin \theta_2 = -\frac{1}{\sqrt{2}} なので, θ2=π4\theta_2 = -\frac{\pi}{4}
よって, w2zw_2 z は, 点 zz を原点の周りに π4-\frac{\pi}{4} 回転させ, 原点からの距離を 2\sqrt{2} 倍した点です。

3. 最終的な答え

(1) 原点の周りに 56π\frac{5}{6}\pi 回転
(2) 原点の周りに π4-\frac{\pi}{4} 回転させ, 原点からの距離を 2\sqrt{2}

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