問題1:$V = \mathbb{R}^3$ の部分集合 $L = \{\begin{bmatrix} x_1 \\ x_2 \\ x_3 \end{bmatrix} \in \mathbb{R}^3 \mid x_1 - x_2 + x_3 = 0 \}$ が $V = \mathbb{R}^3$ の部分空間であるかどうか調べる。 問題2:次の部分空間 $L$ の基底を計算する。 (1) $L = \langle \begin{bmatrix} 1 \\ 0 \\ 1 \end{bmatrix}, \begin{bmatrix} 0 \\ 1 \\ 1 \end{bmatrix}, \begin{bmatrix} 1 \\ 1 \\ 2 \end{bmatrix} \rangle$ (2) $L = \{\begin{bmatrix} x_1 \\ x_2 \\ x_3 \end{bmatrix} \in \mathbb{R}^3 \mid x_1 + 2x_2 + 3x_3 = 0 \}$
2025/6/17
1. 問題の内容
問題1: の部分集合 が の部分空間であるかどうか調べる。
問題2:次の部分空間 の基底を計算する。
(1)
(2)
2. 解き方の手順
問題1:
が の部分空間であるためには、以下の3つの条件を満たす必要があります。
(1) ゼロベクトル が に含まれる。
(2) の任意の元 に対して、 が に含まれる(加法について閉じている)。
(3) の任意の元 と任意のスカラー に対して、 が に含まれる(スカラー倍について閉じている)。
(1) について、 なので、ゼロベクトルは に含まれます。
(2) かつ とすると、 かつ が成り立ちます。
について、
よって、 です。
(3) とすると、 が成り立ちます。
について、
よって、 です。
したがって、 は の部分空間です。
問題2(1):
を生成するベクトルが線形独立かどうかを調べます。
について、
この線形結合が自明な解 のみを持つかどうかを調べます。
連立方程式は次のようになります。
1つ目の式と2つ目の式から、 および が得られます。
これらを3つ目の式に代入すると、 となり、これは常に成立します。
とすると、 および となります。
したがって、これらのベクトルは線形従属です。
であるため、 は と の線形結合で表すことができます。
したがって、 の基底は です。
問題2(2):
より、 となります。
したがって、
したがって、 の基底は です。
3. 最終的な答え
問題1: は の部分空間である。
問題2:
(1) 基底:
(2) 基底: