一辺の長さが2の正四面体ABCDがあり、辺BCの中点をMとする。 (1) $\cos{\angle AMD}$ の値を求める。 (2) 直線BCに関して点Dと対称な点をEとする。線分AEの長さを求める。 (3) Eは(2)で定めた点とし、辺BDの中点をNとする。$\triangle AEN$の面積を求め、点Bから平面AENに垂線を下ろし、平面AENとの交点をHとする。線分BHの長さを求める。

幾何学空間図形正四面体余弦定理面積体積ベクトル (暗黙的)
2025/6/17

1. 問題の内容

一辺の長さが2の正四面体ABCDがあり、辺BCの中点をMとする。
(1) cosAMD\cos{\angle AMD} の値を求める。
(2) 直線BCに関して点Dと対称な点をEとする。線分AEの長さを求める。
(3) Eは(2)で定めた点とし、辺BDの中点をNとする。AEN\triangle AENの面積を求め、点Bから平面AENに垂線を下ろし、平面AENとの交点をHとする。線分BHの長さを求める。

2. 解き方の手順

(1) ABM\triangle ABMCDM\triangle CDMにおいて、AM=DM=AB2BM2=2212=3AM = DM = \sqrt{AB^2 - BM^2} = \sqrt{2^2 - 1^2} = \sqrt{3}. AD=2AD = 2. 余弦定理より、
AD2=AM2+DM22AMDMcosAMDAD^2 = AM^2 + DM^2 - 2AM \cdot DM \cos{\angle AMD}
22=(3)2+(3)2233cosAMD2^2 = (\sqrt{3})^2 + (\sqrt{3})^2 - 2 \cdot \sqrt{3} \cdot \sqrt{3} \cos{\angle AMD}
4=3+36cosAMD4 = 3 + 3 - 6 \cos{\angle AMD}
6cosAMD=26 \cos{\angle AMD} = 2
cosAMD=13\cos{\angle AMD} = \frac{1}{3}
(2) 点Eは直線BCに関して点Dと対称なので、BE=BD=2BE = BD = 2, CE=CD=2CE = CD = 2. BCE\triangle BCEは正三角形なので、BE=CE=BC=2BE = CE = BC = 2.
点MはBCの中点なので、EMBCEM \perp BC かつ DMBCDM \perp BC. また、EM=DM=3EM = DM = \sqrt{3}.
DEM\triangle DEMDE=2DM=23DE = 2DM = 2 \sqrt{3}の二等辺三角形。
DME=0\angle DME = 0 より、DE=0となるはずだが、BCに関して点Dと点Eが対称であることから、
DEはBCと垂直でBCを2等分する。DM = EM = 3\sqrt{3}.
DE =
2.
点Aから直線BCに垂線を下ろし、交点をPとする。PはBCの中点なのでPはMと一致。
AM=3AM = \sqrt{3}. また、AE2=AB2+BE22ABBEcosABEAE^2 = AB^2 + BE^2 - 2 AB \cdot BE \cos{\angle ABE}.
ABE\angle ABEを求める。ABC\triangle ABCは正三角形で、ABC=60\angle ABC = 60^\circ. BCE\triangle BCEも正三角形で、CBE=60\angle CBE = 60^\circ.
よって、ABE=ABC+CBE=60+60=120\angle ABE = \angle ABC + \angle CBE = 60^\circ + 60^\circ = 120^\circ.
AE2=22+22222cos120=4+48(12)=8+4=12AE^2 = 2^2 + 2^2 - 2 \cdot 2 \cdot 2 \cos{120^\circ} = 4 + 4 - 8 (-\frac{1}{2}) = 8 + 4 = 12.
AE=12=23AE = \sqrt{12} = 2 \sqrt{3}.
(3) NNBDBDの中点なので、BN=ND=1BN = ND = 1.
AN=AB2BN2=2212=3AN = \sqrt{AB^2 - BN^2} = \sqrt{2^2 - 1^2} = \sqrt{3}.
EN=BE2BN2=2212=3EN = \sqrt{BE^2 - BN^2} = \sqrt{2^2 - 1^2} = \sqrt{3}.
AEN\triangle AENAN=EN=3AN = EN = \sqrt{3}の二等辺三角形。
AE=23AE = 2\sqrt{3} より、AEN\triangle AENの面積を求める。
AからENに垂線を下ろすと、それはNを通る。よってNからAEへの垂線の長さを求める。
AM=3AM = \sqrt{3} より、MN=1MN = 1.
AEN\triangle AEN の面積 = 12×AE×h=12×23×1=3\frac{1}{2} \times AE \times h = \frac{1}{2} \times 2\sqrt{3} \times 1 = \sqrt{3}.
点Bから平面AENに下ろした垂線の足をHとする。AEN\triangle AENの面積を体積を利用して求める。
正四面体の体積 = 212a3=21223=223\frac{\sqrt{2}}{12} a^3 = \frac{\sqrt{2}}{12} 2^3 = \frac{2\sqrt{2}}{3}.
四面体BAENの体積を2通りで表す。
四面体BAEN = 13(AEN)BH\frac{1}{3} (\triangle AEN) BH.
点Dから平面ABCへの距離は、正四面体の高さなので、63a=263\frac{\sqrt{6}}{3} a = \frac{2\sqrt{6}}{3}.
点NはBDの中点なので、点Nから平面ABCまでの距離は 12×263=63\frac{1}{2} \times \frac{2\sqrt{6}}{3} = \frac{\sqrt{6}}{3}.
四面体AENBの体積 = 12\frac{1}{2} 四面体ABCD の体積。
BH=hBH = h.
13×3×h=12×(223)=23\frac{1}{3} \times \sqrt{3} \times h = \frac{1}{2} \times (\frac{2\sqrt{2}}{3}) = \frac{\sqrt{2}}{3}.
h=23×33=23=63h = \frac{\sqrt{2}}{3} \times \frac{3}{\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{2}}{\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{6}}{3}.
BH=63BH = \frac{\sqrt{6}}{3}.

3. 最終的な答え

(1) cosAMD=13\cos{\angle AMD} = \frac{1}{3}
(2) AE=23AE = 2\sqrt{3}
(3) AEN\triangle AENの面積 = 3\sqrt{3}. 線分BHの長さ = 63\frac{\sqrt{6}}{3}

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