水平面となす角が30°のなめらかな斜面上に球がある。斜面全体を鉛直方向に加速度0.6gで引き上げたとき、球が点Aから9.8m滑り落ちるのに要する時間を求める問題。重力加速度の大きさは$g = 9.8 m/s^2$、$\sqrt{2}=1.41$、$\sqrt{5}=2.23$とする。

応用数学力学運動加速度三角関数物理
2025/3/28

1. 問題の内容

水平面となす角が30°のなめらかな斜面上に球がある。斜面全体を鉛直方向に加速度0.6gで引き上げたとき、球が点Aから9.8m滑り落ちるのに要する時間を求める問題。重力加速度の大きさはg=9.8m/s2g = 9.8 m/s^22=1.41\sqrt{2}=1.415=2.23\sqrt{5}=2.23とする。

2. 解き方の手順

まず、斜面を鉛直上向きに加速度0.6g0.6gで引き上げる際の、球から見た有効な重力加速度を考える。
鉛直下向きにggの重力加速度がかかっていることに加えて、斜面を上向きに引き上げることで、下向きに0.6g0.6gの慣性力が働く。
よって、球から見た有効な重力加速度はg+0.6g=1.6gg + 0.6g = 1.6gとなる。
次に、この有効な重力加速度の斜面方向成分を求める。
1.6gsin30=1.6g×12=0.8g1.6g \sin{30^\circ} = 1.6g \times \frac{1}{2} = 0.8g
この斜面方向成分が、球が斜面を滑り落ちる際の加速度aaとなる。
a=0.8g=0.8×9.8=7.84m/s2a = 0.8g = 0.8 \times 9.8 = 7.84 m/s^2
初期速度が0で、距離9.8m9.8mを加速度aaで滑り落ちる時間をttとすると、以下の式が成り立つ。
9.8=12at29.8 = \frac{1}{2}at^2
t2=2×9.8a=2×9.80.8×9.8=20.8=208=52=2.5t^2 = \frac{2 \times 9.8}{a} = \frac{2 \times 9.8}{0.8 \times 9.8} = \frac{2}{0.8} = \frac{20}{8} = \frac{5}{2} = 2.5
t=2.5=52=52=5×22=1023.162t = \sqrt{2.5} = \sqrt{\frac{5}{2}} = \frac{\sqrt{5}}{\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{5} \times \sqrt{2}}{2} = \frac{\sqrt{10}}{2} \approx \frac{3.16}{2}
10\sqrt{10}の値が与えられていないため、2\sqrt{2}5\sqrt{5}を使って近似する必要がある。
t=2.5=522.2321.4121.58t = \sqrt{2.5} = \sqrt{\frac{5}{2}} \approx \sqrt{\frac{2.23^{2}}{1.41^{2}}} \approx 1.58 となる。
加速度を計算したときに7.84m/s27.84 m/s^2 と出ているので、
t2=29.87.84=2.5t^2 = \frac{2*9.8}{7.84} = 2.5
t=2.5=52=1029.824.922=2.211.4121.56t = \sqrt{2.5} = \sqrt{\frac{5}{2}} = \frac{\sqrt{10}}{2} \approx \frac{\sqrt{9.8}}{2} \approx \frac{\sqrt{4.9*2}}{2} = \frac{2.21*1.41}{2} \approx 1.56
t=2.51.58t = \sqrt{2.5} \approx 1.58

3. 最終的な答え

1.6 s

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