$a$を正の定数とする。自然数$n$に対して、座標平面上の点$A_n$, $B_n$を以下の(i)～(iv)を満たすように定める。 (i) $A_1$の座標は$(a, 0)$である。 (ii) $A_n$と$B_n$の$x$座標は等しい。 (iii) $B_n$は双曲線$y = \frac{1}{x}$上の点である。 (iv) $A_{n+1}$は$y = \frac{1}{x}$の$B_n$における接線と$x$軸の交点である。 (1) $y = \frac{1}{x}$の$B_1$における接線の方程式を求めよ。 (2) $A_n$, $B_n$の座標を求めよ。 (3) 三角形$A_nB_nA_{n+1}$を$x$軸の周りに1回転してできる立体の体積を$V_n$とおくとき、$V_n$を求めよ。 (4) 無限級数$\sum_{n=1}^{\infty} V_n$の和を求めよ。

はい、承知いたしました。画像にある数学の問題を解いていきます。

1. 問題の内容

$a$を正の定数とする。自然数$n$に対して、座標平面上の点$A_n$, $B_n$を以下の(i)～(iv)を満たすように定める。

(i) $A_1$の座標は$(a, 0)$である。

(ii) $A_n$と$B_n$の$x$座標は等しい。

(iii) $B_n$は双曲線$y = \frac{1}{x}$上の点である。

(iv) $A_{n+1}$は$y = \frac{1}{x}$の$B_n$における接線と$x$軸の交点である。

(1) $y = \frac{1}{x}$の$B_1$における接線の方程式を求めよ。

(2) $A_n$, $B_n$の座標を求めよ。

(3) 三角形$A_nB_nA_{n+1}$を$x$軸の周りに1回転してできる立体の体積を$V_n$とおくとき、$V_n$を求めよ。

(4) 無限級数$\sum_{n=1}^{\infty} V_n$の和を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) $B_1$の$x$座標を$x_1$とすると、$B_1$の座標は$(x_1, \frac{1}{x_1})$となる。$A_1$の$x$座標が$a$であることから、$x_1=a$である。よって、$B_1$の座標は$(a, \frac{1}{a})$。

$y = \frac{1}{x}$を微分すると、$y' = -\frac{1}{x^2}$。よって、$B_1$における接線の傾きは$-\frac{1}{a^2}$。

したがって、接線の方程式は

$y - \frac{1}{a} = -\frac{1}{a^2}(x - a)$

$y = -\frac{1}{a^2}x + \frac{1}{a} + \frac{1}{a}$

$y = -\frac{1}{a^2}x + \frac{2}{a}$

(2) $A_n$の$x$座標を$x_n$とすると、$B_n$の座標は$(x_n, \frac{1}{x_n})$となる。

$y = \frac{1}{x}$の$B_n$における接線の方程式は

$y - \frac{1}{x_n} = -\frac{1}{x_n^2}(x - x_n)$

$y = -\frac{1}{x_n^2}x + \frac{1}{x_n} + \frac{1}{x_n}$

$y = -\frac{1}{x_n^2}x + \frac{2}{x_n}$

この接線と$x$軸の交点が$A_{n+1}$なので、$y = 0$として$x$を求める。

$0 = -\frac{1}{x_n^2}x + \frac{2}{x_n}$

$\frac{1}{x_n^2}x = \frac{2}{x_n}$

$x = 2x_n$

よって、$x_{n+1} = 2x_n$。これは等比数列なので、$x_n = x_1 \cdot 2^{n-1} = a \cdot 2^{n-1}$。

したがって、$A_n$の座標は$(a \cdot 2^{n-1}, 0)$、$B_n$の座標は$(a \cdot 2^{n-1}, \frac{1}{a \cdot 2^{n-1}})$。

(3) 三角形$A_nB_nA_{n+1}$を$x$軸の周りに1回転してできる立体の体積$V_n$は、底面の半径が$\frac{1}{a \cdot 2^{n-1}}$、高さが$A_nA_{n+1} = x_{n+1} - x_n = 2x_n - x_n = x_n = a \cdot 2^{n-1}$である円錐の体積に等しい。

$V_n = \frac{1}{3} \pi (\frac{1}{a \cdot 2^{n-1}})^2 (a \cdot 2^{n-1}) = \frac{1}{3} \pi \frac{1}{a^2 \cdot 2^{2n-2}} (a \cdot 2^{n-1}) = \frac{\pi}{3a \cdot 2^{n-1}}$

(4) $\sum_{n=1}^{\infty} V_n = \sum_{n=1}^{\infty} \frac{\pi}{3a \cdot 2^{n-1}} = \frac{\pi}{3a} \sum_{n=1}^{\infty} (\frac{1}{2})^{n-1} = \frac{\pi}{3a} \cdot \frac{1}{1 - \frac{1}{2}} = \frac{\pi}{3a} \cdot 2 = \frac{2\pi}{3a}$

3. 最終的な答え

(1) $y = -\frac{1}{a^2}x + \frac{2}{a}$

(2) $A_n(a \cdot 2^{n-1}, 0), B_n(a \cdot 2^{n-1}, \frac{1}{a \cdot 2^{n-1}})$

(3) $V_n = \frac{\pi}{3a \cdot 2^{n-1}}$

(4) $\sum_{n=1}^{\infty} V_n = \frac{2\pi}{3a}$