(1) $n^2$ と $2n+1$ が互いに素であることを示す。 (2) $n^2+2$ が $2n+1$ の倍数になる $n$ を求める。

数論最大公約数整数の性質互いに素倍数
2025/3/29

1. 問題の内容

(1) n2n^22n+12n+1 が互いに素であることを示す。
(2) n2+2n^2+22n+12n+1 の倍数になる nn を求める。

2. 解き方の手順

(1) n2n^22n+12n+1 が互いに素であることを示す。
n2n^22n+12n+1 の最大公約数を dd とおく。
このとき、ddn2n^22n+12n+1 を割り切るので、n2n^22n+12n+1 の整数倍の差も割り切る。
4n2=(2n)24n^2 = (2n)^2 であり、2n+12n+1 より 2n=(2n+1)12n = (2n+1) - 1 であるから、2n2n11 は互いに素。
4n2=(2n)2=((2n+1)1)2=(2n+1)22(2n+1)+14n^2 = (2n)^2 = ((2n+1) - 1)^2 = (2n+1)^2 - 2(2n+1) + 1 となる。
ddn2n^22n+12n+1 を割り切るので、4n24n^22n+12n+1 を割り切る。
したがって、dd4n2((2n+1)22(2n+1)+1)=(2n+1)22(2n+1)+1((2n+1)22(2n+1)+1)=14n^2 - ((2n+1)^2 - 2(2n+1) + 1) = (2n+1)^2 - 2(2n+1) + 1 - ((2n+1)^2 - 2(2n+1) + 1) = 1 を割り切る。
よって、d=1d = 1 となるので、n2n^22n+12n+1 は互いに素である。
(2) n2+2n^2+22n+12n+1 の倍数になる nn を求める。
n2+2=k(2n+1)n^2+2 = k(2n+1)kkは整数)と表せる。
4(n2+2)=4n2+84(n^2+2) = 4n^2 + 8
4n2+8=(2n)2+84n^2+8 = (2n)^2 + 8 であり、(2n+1)2=4n2+4n+1(2n+1)^2 = 4n^2+4n+1 より 4n2=(2n+1)24n1=(2n+1)22(2n+1)+14n^2 = (2n+1)^2 - 4n - 1 = (2n+1)^2 - 2(2n+1) + 1
したがって、
4n2+8=(2n+1)22(2n+1)+1+8=(2n+1)22(2n+1)+94n^2 + 8 = (2n+1)^2 - 2(2n+1) + 1 + 8 = (2n+1)^2 - 2(2n+1) + 9
4(n2+2)=l(2n+1)4(n^2+2) = l(2n+1)llは整数)と表せるので、
(2n+1)22(2n+1)+9=l(2n+1)(2n+1)^2 - 2(2n+1) + 9 = l(2n+1)
(2n+1)22(2n+1)l(2n+1)=9(2n+1)^2 - 2(2n+1) - l(2n+1) = -9
(2n+1)2(2+l)(2n+1)=9(2n+1)^2 - (2+l)(2n+1) = -9
(2n+1)(2n+1(2+l))=9(2n+1)(2n+1 - (2+l)) = -9
(2n+1)(2n1l)=9(2n+1)(2n-1-l) = -9
2n+12n+1 は奇数であるから、2n+12n+19,3,1,1,3,9-9, -3, -1, 1, 3, 9 のいずれかである。
2n+1=92n+1 = -9 のとき、n=5n = -5
2n+1=32n+1 = -3 のとき、n=2n = -2
2n+1=12n+1 = -1 のとき、n=1n = -1
2n+1=12n+1 = 1 のとき、n=0n = 0
2n+1=32n+1 = 3 のとき、n=1n = 1
2n+1=92n+1 = 9 のとき、n=4n = 4
n=5n=-5 のとき、n2+2=27n^2+2 = 27, 2n+1=92n+1 = -9, 27=3(9)27 = -3(-9) なので、2n+12n+1 の倍数である。
n=2n=-2 のとき、n2+2=6n^2+2 = 6, 2n+1=32n+1 = -3, 6=2(3)6 = -2(-3) なので、2n+12n+1 の倍数である。
n=1n=-1 のとき、n2+2=3n^2+2 = 3, 2n+1=12n+1 = -1, 3=3(1)3 = -3(-1) なので、2n+12n+1 の倍数である。
n=0n=0 のとき、n2+2=2n^2+2 = 2, 2n+1=12n+1 = 1, 2=2(1)2 = 2(1) なので、2n+12n+1 の倍数である。
n=1n=1 のとき、n2+2=3n^2+2 = 3, 2n+1=32n+1 = 3, 3=1(3)3 = 1(3) なので、2n+12n+1 の倍数である。
n=4n=4 のとき、n2+2=18n^2+2 = 18, 2n+1=92n+1 = 9, 18=2(9)18 = 2(9) なので、2n+12n+1 の倍数である。

3. 最終的な答え

(1) n2n^22n+12n+1 は互いに素である。
(2) n=5,2,1,0,1,4n = -5, -2, -1, 0, 1, 4

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