(1) 2つの奇数の積が偶数になるか奇数になるか、2つの偶数の積、偶数と奇数の積について考える問題。 (2) 大小2つのサイコロを投げ、大きいサイコロの出目を $a$ 、小さいサイコロの出目を $b$ とする。以下の確率を求める。 1. $ab$ が奇数となる確率 2. $ab + 3b$ が偶数となる確率 3. $a^2 - 5ab + 6b^2$ が3以上の奇数となる確率

数論整数の性質確率サイコロ積の性質
2025/6/24

1. 問題の内容

(1) 2つの奇数の積が偶数になるか奇数になるか、2つの偶数の積、偶数と奇数の積について考える問題。
(2) 大小2つのサイコロを投げ、大きいサイコロの出目を aa 、小さいサイコロの出目を bb とする。以下の確率を求める。

1. $ab$ が奇数となる確率

2. $ab + 3b$ が偶数となる確率

3. $a^2 - 5ab + 6b^2$ が3以上の奇数となる確率

2. 解き方の手順

(1)
まず、2つの奇数の積について考える。
m,nm, n を整数とすると、2つの奇数は 2m+1,2n+12m+1, 2n+1 と表される。
この2つの奇数の積は、(2m+1)(2n+1)=4mn+2m+2n+1=2(2mn+m+n)+1(2m+1)(2n+1) = 4mn + 2m + 2n + 1 = 2(2mn+m+n) + 1 となる。
したがって、
i:22
ii:2mn+m+n2mn+m+n
iii:整数
iv:奇数
次に、2つの偶数の積について考える。
2つの偶数は 2m,2n2m, 2n と表される。
(2m)(2n)=4mn=2(2mn)(2m)(2n) = 4mn = 2(2mn)
これは偶数である。
最後に、偶数と奇数の積について考える。
偶数は 2m2m 、奇数は 2n+12n+1 と表される。
(2m)(2n+1)=4mn+2m=2(2mn+m)(2m)(2n+1) = 4mn + 2m = 2(2mn+m)
これは偶数である。
したがって、
v:偶数
よって、正解は「エ」
(2)
abab が奇数となるのは、aabb も奇数の時である。
a,ba, b はそれぞれ1, 3, 5のいずれかであるから、確率は 36×36=14\frac{3}{6} \times \frac{3}{6} = \frac{1}{4}
ab+3b=b(a+3)ab + 3b = b(a+3) が偶数となるのは、bb が偶数または、a+3a+3 が偶数の時である。
bb が偶数のとき、bb は2, 4, 6のいずれかである。確率は 36=12\frac{3}{6} = \frac{1}{2}
bb が奇数のとき、bb は1, 3, 5のいずれかである。確率は 36=12\frac{3}{6} = \frac{1}{2}
a+3a+3 が偶数のとき、aa は奇数である。確率は 36=12\frac{3}{6} = \frac{1}{2}
bb が偶数の時、確率は 12\frac{1}{2}
bb が奇数で、aa が奇数の時、確率は 12×12=14\frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{4}
合計して、12+14=34\frac{1}{2} + \frac{1}{4} = \frac{3}{4}
a25ab+6b2=(a2b)(a3b)a^2 - 5ab + 6b^2 = (a-2b)(a-3b) が3以上の奇数となる確率
サイコロの出目なので、1a61 \le a \le 61b61 \le b \le 6
a25ab+6b2a^2 - 5ab + 6b^2 が奇数となるには、a2ba-2ba3ba-3b がともに奇数でなければならない。
a2ba-2b が奇数     \iff aa が奇数かつ 2b2b が偶数(常に成立)または、aa が偶数かつ 2b2b が奇数(ありえない)
a3ba-3b が奇数     \iff aa が奇数かつ 3b3b が偶数     \iff aa が奇数かつ bb が偶数
または、aa が偶数かつ 3b3b が奇数     \iff aa が偶数かつ bb が奇数
つまり、aa が奇数で bb が偶数、または、aa が偶数で bb が奇数のとき、a25ab+6b2a^2 - 5ab + 6b^2 は奇数となる。
このとき、確率は 12×12+12×12=12\frac{1}{2} \times \frac{1}{2} + \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = \frac{1}{2}
aaが奇数、bbが偶数のとき、a=1,3,5a = 1, 3, 5b=2,4,6b = 2, 4, 6
aaが偶数、bbが奇数のとき、a=2,4,6a = 2, 4, 6b=1,3,5b = 1, 3, 5
条件を満たす組み合わせを調べる。
aaが奇数、bbが偶数のとき、
(1,2): 15(2)+6(4)=151-5(2)+6(4) = 15
(1,4): 15(4)+6(16)=771-5(4)+6(16) = 77
(1,6): 15(6)+6(36)=1871-5(6)+6(36) = 187
(3,2): 95(6)+6(4)=39-5(6)+6(4) = 3
(3,4): 95(12)+6(16)=459-5(12)+6(16) = 45
(3,6): 95(18)+6(36)=1359-5(18)+6(36) = 135
(5,2): 255(10)+6(4)=925-5(10)+6(4) = 9
(5,4): 255(20)+6(16)=2125-5(20)+6(16) = 21
(5,6): 255(30)+6(36)=9125-5(30)+6(36) = 91
aaが偶数、bbが奇数のとき、
(2,1): 45(2)+6(1)=04-5(2)+6(1) = 0
(2,3): 45(6)+6(9)=284-5(6)+6(9) = 28
(2,5): 45(10)+6(25)=1044-5(10)+6(25) = 104
(4,1): 165(4)+6(1)=216-5(4)+6(1) = 2
(4,3): 165(12)+6(9)=1016-5(12)+6(9) = 10
(4,5): 165(20)+6(25)=6616-5(20)+6(25) = 66
(6,1): 365(6)+6(1)=1236-5(6)+6(1) = 12
(6,3): 365(18)+6(9)=036-5(18)+6(9) = 0
(6,5): 365(30)+6(25)=3636-5(30)+6(25) = 36
(a2b)(a3b)(a-2b)(a-3b)が3以上の奇数となるのは、
(1,2)=15, (1,4)=77, (1,6)=187, (3,2)=3, (3,4)=45, (3,6)=135, (5,2)=9, (5,4)=21, (5,6)=91
の9通り。
したがって、確率は 936=14\frac{9}{36} = \frac{1}{4}

3. 最終的な答え

(1)
i: 22
ii: 2mn+m+n2mn+m+n
iii: 整数
iv: 奇数
v: 偶数
記号: エ
(2)
14\frac{1}{4}
34\frac{3}{4}
14\frac{1}{4}

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