(1) 等差数列 $\{a_n\}$ の第10項が50, 第25項が-55であるとき、初項 $a_1$ を求めよ。また、$\{a_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和を $S_n$ とするとき、$S_n$ が最大になるのは $n$ がいくつのときか求めよ。 (2) 等比数列 $\{a_n\}$ の初項から第 $n$ 項までの和を $S_n$ とする。$S_{100} = 9009$, $S_{200} = 36036$ であるとき、$\{a_n\}$ の公比を $r$ とすると、$r^{100}$ の値を求めよ。また、$S_{300}$ の値を求めよ。

代数学数列等差数列等比数列一般項
2025/6/18

1. 問題の内容

(1) 等差数列 {an}\{a_n\} の第10項が50, 第25項が-55であるとき、初項 a1a_1 を求めよ。また、{an}\{a_n\} の初項から第 nn 項までの和を SnS_n とするとき、SnS_n が最大になるのは nn がいくつのときか求めよ。
(2) 等比数列 {an}\{a_n\} の初項から第 nn 項までの和を SnS_n とする。S100=9009S_{100} = 9009, S200=36036S_{200} = 36036 であるとき、{an}\{a_n\} の公比を rr とすると、r100r^{100} の値を求めよ。また、S300S_{300} の値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
等差数列 {an}\{a_n\} の一般項は an=a1+(n1)da_n = a_1 + (n-1)d で表される。
第10項が50であることから、
a10=a1+9d=50a_{10} = a_1 + 9d = 50
第25項が-55であることから、
a25=a1+24d=55a_{25} = a_1 + 24d = -55
この2式を連立して a1a_1dd を求める。
2つの式を引き算すると、
(a1+24d)(a1+9d)=5550(a_1 + 24d) - (a_1 + 9d) = -55 - 50
15d=10515d = -105
d=7d = -7
a1+9(7)=50a_1 + 9(-7) = 50
a163=50a_1 - 63 = 50
a1=113a_1 = 113
Sn=n2(2a1+(n1)d)=n2(226+(n1)(7))=n2(7n+233)S_n = \frac{n}{2}(2a_1 + (n-1)d) = \frac{n}{2}(226 + (n-1)(-7)) = \frac{n}{2}(-7n + 233)
Sn=n2(7n+233)=12(7n2+233n)S_n = \frac{n}{2}(-7n+233) = \frac{1}{2}(-7n^2+233n)
SnS_n が最大になるのは、二次関数の頂点の nn 座標を求めれば良い。
Sn=72(n22337n)=72((n23314)2(23314)2)S_n = -\frac{7}{2}(n^2 - \frac{233}{7}n) = -\frac{7}{2}((n-\frac{233}{14})^2 - (\frac{233}{14})^2)
SnS_n が最大になるのは n=2331416.64n = \frac{233}{14} \approx 16.64 のときなので、nn が整数のとき、n=16n = 16 または n=17n = 17 のとき。
S16=162(7(16)+233)=8(112+233)=8(121)=968S_{16} = \frac{16}{2}(-7(16)+233) = 8(-112+233) = 8(121) = 968
S17=172(7(17)+233)=172(119+233)=172(114)=17(57)=969S_{17} = \frac{17}{2}(-7(17)+233) = \frac{17}{2}(-119+233) = \frac{17}{2}(114) = 17(57) = 969
S17>S16S_{17} > S_{16} なので、SnS_n が最大になるのは n=17n = 17 のとき。
(2)
等比数列 {an}\{a_n\} の初項を aa, 公比を rr とすると、
Sn=a(1rn)1rS_n = \frac{a(1-r^n)}{1-r}
S100=a(1r100)1r=9009S_{100} = \frac{a(1-r^{100})}{1-r} = 9009
S200=a(1r200)1r=36036S_{200} = \frac{a(1-r^{200})}{1-r} = 36036
S200=a(1r200)1r=a(1r100)(1+r100)1r=S100(1+r100)=36036S_{200} = \frac{a(1-r^{200})}{1-r} = \frac{a(1-r^{100})(1+r^{100})}{1-r} = S_{100}(1+r^{100}) = 36036
9009(1+r100)=360369009(1+r^{100}) = 36036
1+r100=360369009=41+r^{100} = \frac{36036}{9009} = 4
r100=3r^{100} = 3
S300=a(1r300)1r=a(1(r100)3)1r=a(133)1r=a(127)1r=26a1rS_{300} = \frac{a(1-r^{300})}{1-r} = \frac{a(1-(r^{100})^3)}{1-r} = \frac{a(1-3^3)}{1-r} = \frac{a(1-27)}{1-r} = \frac{-26a}{1-r}
S300=a(1r300)1r=a(1r100)(1+r100+r200)1r=S100(1+r100+r200)=9009(1+3+32)=9009(1+3+9)=9009(13)=117117S_{300} = \frac{a(1-r^{300})}{1-r} = \frac{a(1-r^{100})(1+r^{100}+r^{200})}{1-r} = S_{100}(1+r^{100}+r^{200}) = 9009(1+3+3^2) = 9009(1+3+9) = 9009(13) = 117117

3. 最終的な答え

(1) a1=113a_1 = 113, n=17n = 17
(2) r100=3r^{100} = 3, S300=117117S_{300} = 117117

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