(1) 等差数列 $\{a_n\}$ について、$a_1 + a_2 + a_3 = -12$ と $a_1a_2a_3 = 80$ が与えられている。このとき、初項、公差、初項から第 $n$ 項までの和を求めよ。 (2) $xy$ 平面において、点 A の座標が $(-1, 1)$ であり、点 B は曲線 $y = x^2$ 上を動く。内積 $\overrightarrow{OA} \cdot \overrightarrow{OB}$ を最小にする点 B の座標と、$\overrightarrow{OA}$ と $\overrightarrow{OB}$ のなす角 $\theta$ について、$\cos \theta$ の値を求めよ。 (3) 定積分 $\int_{-1}^{1} (x^2 - 4x + 2x + 3) dx$ を求めよ。 (4) 関数 $f(x) = \log_{\frac{1}{2}}x + \log_3 (x+3) + \log_3 (3-x)$ において、$x$ のとりうる値の範囲と、$f(x)$ が最大値をとる時の $x$ の値と最大値を求めよ。

応用数学数列ベクトル積分対数関数最大値最小値定積分
2025/6/22

1. 問題の内容

(1) 等差数列 {an}\{a_n\} について、a1+a2+a3=12a_1 + a_2 + a_3 = -12a1a2a3=80a_1a_2a_3 = 80 が与えられている。このとき、初項、公差、初項から第 nn 項までの和を求めよ。
(2) xyxy 平面において、点 A の座標が (1,1)(-1, 1) であり、点 B は曲線 y=x2y = x^2 上を動く。内積 OAOB\overrightarrow{OA} \cdot \overrightarrow{OB} を最小にする点 B の座標と、OA\overrightarrow{OA}OB\overrightarrow{OB} のなす角 θ\theta について、cosθ\cos \theta の値を求めよ。
(3) 定積分 11(x24x+2x+3)dx\int_{-1}^{1} (x^2 - 4x + 2x + 3) dx を求めよ。
(4) 関数 f(x)=log12x+log3(x+3)+log3(3x)f(x) = \log_{\frac{1}{2}}x + \log_3 (x+3) + \log_3 (3-x) において、xx のとりうる値の範囲と、f(x)f(x) が最大値をとる時の xx の値と最大値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
等差数列の一般項を an=a1+(n1)da_n = a_1 + (n-1)d とおく。
a1+a2+a3=a1+(a1+d)+(a1+2d)=3a1+3d=12a_1 + a_2 + a_3 = a_1 + (a_1 + d) + (a_1 + 2d) = 3a_1 + 3d = -12 より、
a1+d=4a_1 + d = -4 となる。また、a2=a1+d=4a_2 = a_1 + d = -4 である。
a1a2a3=a1(4)a3=80a_1a_2a_3 = a_1(-4)a_3 = 80 より、a1a3=20a_1a_3 = -20 である。
a3=a1+2da_3 = a_1 + 2d なので、a1(a1+2d)=20a_1(a_1 + 2d) = -20 である。
a1+d=4a_1 + d = -4 より、d=4a1d = -4 - a_1 である。
a1(a1+2(4a1))=a1(a182a1)=a1(a18)=20a_1(a_1 + 2(-4 - a_1)) = a_1(a_1 - 8 - 2a_1) = a_1(-a_1 - 8) = -20
a128a1=20-a_1^2 - 8a_1 = -20 より、a12+8a120=0a_1^2 + 8a_1 - 20 = 0
(a1+10)(a12)=0(a_1 + 10)(a_1 - 2) = 0 より、a1=10a_1 = -10 または a1=2a_1 = 2 である。
dd は正の整数であるから、a1=10a_1 = -10 のとき d=4(10)=6d = -4 - (-10) = 6
a1=2a_1 = 2 のとき d=42=6d = -4 - 2 = -6 なので不適。
したがって、a1=10a_1 = -10 であり、d=6d = 6 である。
等差数列の和は Sn=n2(2a1+(n1)d)=n2(2(10)+(n1)6)=n2(20+6n6)=n2(6n26)=n(3n13)=3n213nS_n = \frac{n}{2}(2a_1 + (n-1)d) = \frac{n}{2}(2(-10) + (n-1)6) = \frac{n}{2}(-20 + 6n - 6) = \frac{n}{2}(6n - 26) = n(3n - 13) = 3n^2 - 13n
(2)
点 B の座標を (x,x2)(x, x^2) とおく。
OA=(1,1)\overrightarrow{OA} = (-1, 1) であり、OB=(x,x2)\overrightarrow{OB} = (x, x^2) である。
OAOB=x+x2=(x12)214\overrightarrow{OA} \cdot \overrightarrow{OB} = -x + x^2 = (x - \frac{1}{2})^2 - \frac{1}{4} である。
OAOB\overrightarrow{OA} \cdot \overrightarrow{OB} を最小にする xxx=12x = \frac{1}{2} である。
したがって、点 B の座標は (12,(12)2)=(12,14)(\frac{1}{2}, (\frac{1}{2})^2) = (\frac{1}{2}, \frac{1}{4}) である。
このとき、OAOB=(12)+(12)2=12+14=14\overrightarrow{OA} \cdot \overrightarrow{OB} = -(\frac{1}{2}) + (\frac{1}{2})^2 = -\frac{1}{2} + \frac{1}{4} = -\frac{1}{4} である。
OA=(1)2+12=2|\overrightarrow{OA}| = \sqrt{(-1)^2 + 1^2} = \sqrt{2} であり、
OB=(12)2+(14)2=14+116=516=54|\overrightarrow{OB}| = \sqrt{(\frac{1}{2})^2 + (\frac{1}{4})^2} = \sqrt{\frac{1}{4} + \frac{1}{16}} = \sqrt{\frac{5}{16}} = \frac{\sqrt{5}}{4} である。
cosθ=OAOBOAOB=14254=125=110\cos \theta = \frac{\overrightarrow{OA} \cdot \overrightarrow{OB}}{|\overrightarrow{OA}| |\overrightarrow{OB}|} = \frac{-\frac{1}{4}}{\sqrt{2} \frac{\sqrt{5}}{4}} = \frac{-1}{\sqrt{2} \sqrt{5}} = \frac{-1}{\sqrt{10}}
(3)
11(x24x+2x+3)dx=11(x22x+3)dx=[13x3x2+3x]11=(131+3)(1313)=131+3+13+1+3=23+6=203\int_{-1}^{1} (x^2 - 4x + 2x + 3) dx = \int_{-1}^{1} (x^2 - 2x + 3) dx = [\frac{1}{3}x^3 - x^2 + 3x]_{-1}^{1} = (\frac{1}{3} - 1 + 3) - (-\frac{1}{3} - 1 - 3) = \frac{1}{3} - 1 + 3 + \frac{1}{3} + 1 + 3 = \frac{2}{3} + 6 = \frac{20}{3}
(4)
真数条件より、x>0,x+3>0,3x>0x > 0, x + 3 > 0, 3 - x > 0 であるから、0<x<30 < x < 3 である。
f(x)=log12x+log3(x+3)+log3(3x)=log2x+log3((x+3)(3x))=log2x+log3(9x2)f(x) = \log_{\frac{1}{2}} x + \log_3 (x+3) + \log_3 (3-x) = -\log_2 x + \log_3 ((x+3)(3-x)) = -\log_2 x + \log_3 (9 - x^2) である。

3. 最終的な答え

(1) 初項:-10, 公差:6, 和:3n213n3n^2 - 13n
(2) B の座標:(12,14)(\frac{1}{2}, \frac{1}{4}), cosθ=110\cos \theta = \frac{-1}{\sqrt{10}}
(3) 203\frac{20}{3}
(4) 0<x<30 < x < 3

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