関数 $f(x) = (x-1)e^{-x^2+2x}$ について、以下の問いに答える問題です。 (1) $f'(x)$ と $f''(x)$ を求める。 (2) $f'(x) = 0$ となる $x$ の値 $\alpha$ と $\beta$ (ただし $\alpha < \beta$) を求める。 (3) $x < \alpha$, $\alpha < x < \beta$, $\beta < x$ の各区間における $f(x)$ の増減と $y = f(x)$ の凹凸について、選択肢から適切なものを選ぶ。

解析学関数の増減関数の凹凸微分指数関数極値
2025/6/24

1. 問題の内容

関数 f(x)=(x1)ex2+2xf(x) = (x-1)e^{-x^2+2x} について、以下の問いに答える問題です。
(1) f(x)f'(x)f(x)f''(x) を求める。
(2) f(x)=0f'(x) = 0 となる xx の値 α\alphaβ\beta (ただし α<β\alpha < \beta) を求める。
(3) x<αx < \alpha, α<x<β\alpha < x < \beta, β<x\beta < x の各区間における f(x)f(x) の増減と y=f(x)y = f(x) の凹凸について、選択肢から適切なものを選ぶ。

2. 解き方の手順

(1) f(x)f'(x) を求める。
積の微分公式と合成関数の微分公式を用いる。
f(x)=(x1)ex2+2xf(x) = (x-1)e^{-x^2+2x}
f(x)=(1)ex2+2x+(x1)ex2+2x(2x+2)f'(x) = (1)e^{-x^2+2x} + (x-1)e^{-x^2+2x}(-2x+2)
f(x)=ex2+2x+(x1)(22x)ex2+2xf'(x) = e^{-x^2+2x} + (x-1)(2-2x)e^{-x^2+2x}
f(x)=ex2+2x+(2x2x22+2x)ex2+2xf'(x) = e^{-x^2+2x} + (2x-2x^2-2+2x)e^{-x^2+2x}
f(x)=ex2+2x(1+4x2x22)f'(x) = e^{-x^2+2x}(1+4x-2x^2-2)
f(x)=ex2+2x(2x2+4x1)f'(x) = e^{-x^2+2x}(-2x^2+4x-1)
次に、f(x)f''(x) を求める。
f(x)=ex2+2x(2x+2)(2x2+4x1)+ex2+2x(4x+4)f''(x) = e^{-x^2+2x}(-2x+2)(-2x^2+4x-1) + e^{-x^2+2x}(-4x+4)
f(x)=ex2+2x[(2x+2)(2x2+4x1)+(4x+4)]f''(x) = e^{-x^2+2x}[(-2x+2)(-2x^2+4x-1) + (-4x+4)]
f(x)=ex2+2x[4x38x2+2x8x2+16x44x+4]f''(x) = e^{-x^2+2x}[4x^3 - 8x^2 + 2x - 8x^2 + 16x - 4 - 4x + 4]
f(x)=ex2+2x(4x316x2+14x)f''(x) = e^{-x^2+2x}(4x^3 - 16x^2 + 14x)
f(x)=2xex2+2x(2x28x+7)f''(x) = 2xe^{-x^2+2x}(2x^2 - 8x + 7)
(2) f(x)=0f'(x) = 0 となる xx の値を求める。
f(x)=ex2+2x(2x2+4x1)=0f'(x) = e^{-x^2+2x}(-2x^2+4x-1) = 0
ex2+2x>0e^{-x^2+2x} > 0 なので、 2x2+4x1=0-2x^2+4x-1 = 0 を解く。
2x24x+1=02x^2 - 4x + 1 = 0
x=4±1684=4±84=4±224=2±22=1±22x = \frac{4 \pm \sqrt{16 - 8}}{4} = \frac{4 \pm \sqrt{8}}{4} = \frac{4 \pm 2\sqrt{2}}{4} = \frac{2 \pm \sqrt{2}}{2} = 1 \pm \frac{\sqrt{2}}{2}
α=122\alpha = 1 - \frac{\sqrt{2}}{2}, β=1+22\beta = 1 + \frac{\sqrt{2}}{2}
(3) 各区間における f(x)f(x) の増減と凹凸を調べる。
f(x)=ex2+2x(2x2+4x1)f'(x) = e^{-x^2+2x}(-2x^2+4x-1) より、f(x)f'(x)の符号は2x2+4x1-2x^2+4x-1の符号と同じ。
x<αx < \alpha のとき、f(x)<0f'(x) < 0 より、f(x)f(x) は減少。
f(x)=2xex2+2x(2x28x+7)f''(x) = 2xe^{-x^2+2x}(2x^2 - 8x + 7) であり、x<αx<\alpha であることを考慮すると、区間によってはf(x)f''(x)の符号が変わる可能性があるので検討が必要
2x28x+7=02x^2-8x+7=0を解くと、x=8±64564=8±84=2±22x=\frac{8\pm\sqrt{64-56}}{4}=\frac{8\pm\sqrt{8}}{4}=2\pm\frac{\sqrt{2}}{2}
x<α=122x < \alpha = 1 - \frac{\sqrt{2}}{2}の場合、0<1220 < 1 - \frac{\sqrt{2}}{2}より、x<0x<0の場合と、0<x<1220<x<1 - \frac{\sqrt{2}}{2}の場合が考えられる。
x<0x < 0 のとき、f(x)<0f''(x) < 0 より、y=f(x)y=f(x) は下に凸。
0<x<α=1220 < x < \alpha = 1 - \frac{\sqrt{2}}{2} のとき、2x28x+7>02x^2 - 8x + 7 > 0 となり、f(x)>0f''(x)>0となりy=f(x)y=f(x)は上に凸。
したがってf(x)f(x)は下に凸であるという選択肢も、上に凸であるという選択肢も不適
しかし、選択肢をよく見ると、「変曲点をちょうど一つもつ」という選択肢があり、これに該当する可能性がある。
よって、アは⑦。
α<x<β\alpha < x < \beta のとき、f(x)>0f'(x) > 0 より、f(x)f(x) は増加。
α<x<β\alpha < x < \beta より、122<x<1+221 - \frac{\sqrt{2}}{2} < x < 1 + \frac{\sqrt{2}}{2}なので、2x28x+7<02x^2-8x+7<0のとき、2<222<x<2+222<2-\frac{\sqrt{2}}{2}<x<2+\frac{\sqrt{2}}{2}なので、x>0x>0であることに注意すると、f(x)<0f''(x)<0となり、y=f(x)y=f(x)は下に凸。
よって、イは④。
β<x\beta < x のとき、f(x)<0f'(x) < 0 より、f(x)f(x) は減少。
β<x\beta < x のとき、2x28x+7>02x^2-8x+7>0になる区間と、2x28x+7<02x^2-8x+7<0になる区間があるため、凹凸は一概には言えない。
しかしf(x)f(x)は減少であることから、ウは①または②。
xxが十分大きいとき、f(x)f''(x)の符号は、2x28x+7>02x^2-8x+7>0より、x>0x>0ならばf(x)f''(x)の符号は正。

3. 最終的な答え

ア: ⑦
イ: ④
ウ: ①

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