関数 $f(x) = (x^2 + \alpha x + \beta)e^{-x}$ (ただし、$\alpha, \beta$は定数)について、以下の問いに答えよ。 (1) $f'(x)$および$f''(x)$を求めよ。 (2) $f(x)$が$x=1$で極値をとるための$\alpha, \beta$の条件を求めよ。 (3) $f(x)$が$x=1$で極値をとり、さらに点$(4, f(4))$が曲線$y=f(x)$の変曲点となるように$\alpha, \beta$の値を定め、関数$y=f(x)$の極値とその曲線の変曲点をすべて求めよ。

解析学微分極値変曲点関数の増減
2025/6/25
## 数学の問題

1. 問題の内容

関数 f(x)=(x2+αx+β)exf(x) = (x^2 + \alpha x + \beta)e^{-x} (ただし、α,β\alpha, \betaは定数)について、以下の問いに答えよ。
(1) f(x)f'(x)およびf(x)f''(x)を求めよ。
(2) f(x)f(x)x=1x=1で極値をとるためのα,β\alpha, \betaの条件を求めよ。
(3) f(x)f(x)x=1x=1で極値をとり、さらに点(4,f(4))(4, f(4))が曲線y=f(x)y=f(x)の変曲点となるようにα,β\alpha, \betaの値を定め、関数y=f(x)y=f(x)の極値とその曲線の変曲点をすべて求めよ。

2. 解き方の手順

(1) f(x)f'(x)f(x)f''(x)を求める。
積の微分法 (uv)=uv+uv(uv)' = u'v + uv' と合成関数の微分法を利用する。
まず、f(x)f'(x)を計算する。
f(x)=(x2+αx+β)exf(x) = (x^2 + \alpha x + \beta)e^{-x} より、
f(x)=(2x+α)ex+(x2+αx+β)(ex)=(x2+(2α)x+(αβ))exf'(x) = (2x + \alpha)e^{-x} + (x^2 + \alpha x + \beta)(-e^{-x}) = (-x^2 + (2-\alpha)x + (\alpha-\beta))e^{-x}
次に、f(x)f''(x)を計算する。
f(x)=(x2+(2α)x+(αβ))exf'(x) = (-x^2 + (2-\alpha)x + (\alpha-\beta))e^{-x} より、
f(x)=(2x+(2α))ex+(x2+(2α)x+(αβ))(ex)f''(x) = (-2x + (2-\alpha))e^{-x} + (-x^2 + (2-\alpha)x + (\alpha-\beta))(-e^{-x})
=(x2+(α4)x+(22α+β))ex= (x^2 + (\alpha-4)x + (2-2\alpha+\beta))e^{-x}
(2) f(x)f(x)x=1x=1で極値をとる条件を求める。
f(x)f(x)x=1x=1で極値をとるためには、f(1)=0f'(1) = 0が必要である。
f(1)=(1+(2α)+(αβ))e1=(1β)e1=0f'(1) = (-1 + (2-\alpha) + (\alpha-\beta))e^{-1} = (1-\beta)e^{-1} = 0
よって、β=1\beta = 1
(3) f(x)f(x)x=1x=1で極値をとり、さらに(4,f(4))(4, f(4))が曲線y=f(x)y=f(x)の変曲点となるようにα,β\alpha, \betaの値を定める。
(2)より、β=1\beta = 1
(4,f(4))(4, f(4))が変曲点であるためには、f(4)=0f''(4) = 0が必要である。
f(4)=(42+(α4)4+(22α+β))e4=(16+4α16+22α+1)e4=(2α+3)e4=0f''(4) = (4^2 + (\alpha-4)4 + (2-2\alpha+\beta))e^{-4} = (16 + 4\alpha - 16 + 2 - 2\alpha + 1)e^{-4} = (2\alpha + 3)e^{-4} = 0
よって、2α+3=02\alpha + 3 = 0より、α=32\alpha = -\frac{3}{2}
α=32\alpha = -\frac{3}{2}, β=1\beta = 1のとき、
f(x)=(x232x+1)exf(x) = (x^2 - \frac{3}{2}x + 1)e^{-x}
f(x)=(x2+72x12)exf'(x) = (-x^2 + \frac{7}{2}x - \frac{1}{2})e^{-x}
f(x)=(x2112x+114)exf''(x) = (x^2 - \frac{11}{2}x + \frac{11}{4})e^{-x}
f(x)=0f'(x) = 0となるのは、x=1x=1x=12x=\frac{1}{2}である。
x=1x=1の前後でf(x)f'(x)の符号が変わるので、f(1)f(1)は極値。
x=4x=4の前後でf(x)f''(x)の符号が変わるので、f(4)f(4)は変曲点。
x=1x=1のとき、f(1)=(132+1)e1=12e1f(1) = (1 - \frac{3}{2} + 1)e^{-1} = \frac{1}{2}e^{-1}
x=4x=4のとき、f(4)=(166+1)e4=11e4f(4) = (16 - 6 + 1)e^{-4} = 11e^{-4}

3. 最終的な答え

(1) f(x)=(x2+(2α)x+(αβ))exf'(x) = (-x^2 + (2-\alpha)x + (\alpha-\beta))e^{-x}
f(x)=(x2+(α4)x+(22α+β))exf''(x) = (x^2 + (\alpha-4)x + (2-2\alpha+\beta))e^{-x}
(2) β=1\beta = 1
(3) α=32,β=1\alpha = -\frac{3}{2}, \beta = 1
極値: (1,12e1)(1, \frac{1}{2}e^{-1})
変曲点: (4,11e4)(4, 11e^{-4})

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