$n \ge 4$ に対して、$n$次正方行列の行列式($n$次行列式)がどうなるかを考え、項数を求め、$n=4$の場合に展開式を書き出す。

代数学行列式行列線形代数置換
2025/6/26

1. 問題の内容

n4n \ge 4 に対して、nn次正方行列の行列式(nn次行列式)がどうなるかを考え、項数を求め、n=4n=4の場合に展開式を書き出す。

2. 解き方の手順

* nn次正方行列の行列式の項数は、n!n! で与えられます。
* n=4n=4の場合の行列式は、例えば次のように書けます。行列AA
A=(a11a12a13a14a21a22a23a24a31a32a33a34a41a42a43a44)A = \begin{pmatrix} a_{11} & a_{12} & a_{13} & a_{14} \\ a_{21} & a_{22} & a_{23} & a_{24} \\ a_{31} & a_{32} & a_{33} & a_{34} \\ a_{41} & a_{42} & a_{43} & a_{44} \end{pmatrix}
とすると、その行列式は
A=σS4sgn(σ)a1,σ(1)a2,σ(2)a3,σ(3)a4,σ(4)|A| = \sum_{\sigma \in S_4} \text{sgn}(\sigma) a_{1,\sigma(1)} a_{2,\sigma(2)} a_{3,\sigma(3)} a_{4,\sigma(4)}
と表されます。ここで、S4S_4は4次の置換群を表し、sgn(σ)\text{sgn}(\sigma)は置換σ\sigmaの符号を表します。具体的に展開すると、4!=244! = 24個の項を持つことになります。すべての項を書き出すと以下のようになります。
A=a11a22a33a44a11a22a34a43+a11a23a34a42a11a23a32a44+a11a24a32a43a11a24a33a42a12a21a33a44+a12a21a34a43a12a23a34a41+a12a23a31a44a12a24a31a43+a12a24a33a41+a13a21a32a44a13a21a34a42+a13a22a34a41a13a22a31a44+a13a24a31a42a13a24a32a41a14a21a32a43+a14a21a33a42a14a22a33a41+a14a22a31a43a14a23a31a42+a14a23a32a41|A| = a_{11}a_{22}a_{33}a_{44} - a_{11}a_{22}a_{34}a_{43} + a_{11}a_{23}a_{34}a_{42} - a_{11}a_{23}a_{32}a_{44} + a_{11}a_{24}a_{32}a_{43} - a_{11}a_{24}a_{33}a_{42} - a_{12}a_{21}a_{33}a_{44} + a_{12}a_{21}a_{34}a_{43} - a_{12}a_{23}a_{34}a_{41} + a_{12}a_{23}a_{31}a_{44} - a_{12}a_{24}a_{31}a_{43} + a_{12}a_{24}a_{33}a_{41} + a_{13}a_{21}a_{32}a_{44} - a_{13}a_{21}a_{34}a_{42} + a_{13}a_{22}a_{34}a_{41} - a_{13}a_{22}a_{31}a_{44} + a_{13}a_{24}a_{31}a_{42} - a_{13}a_{24}a_{32}a_{41} - a_{14}a_{21}a_{32}a_{43} + a_{14}a_{21}a_{33}a_{42} - a_{14}a_{22}a_{33}a_{41} + a_{14}a_{22}a_{31}a_{43} - a_{14}a_{23}a_{31}a_{42} + a_{14}a_{23}a_{32}a_{41}

3. 最終的な答え

* nn次正方行列の行列式の項数: n!n!
* n=4n=4の場合の項数: 4!=244! = 24
* n=4n=4の場合の行列式の展開式: 上記参照

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