4次方程式 $3x^4 + 4x^2 - k = 0$ が異なる2つの実数解を持つような、$k$ の値の範囲を求めよ。

代数学4次方程式実数解2次方程式判別式解の公式
2025/6/26

1. 問題の内容

4次方程式 3x4+4x2k=03x^4 + 4x^2 - k = 0 が異なる2つの実数解を持つような、kk の値の範囲を求めよ。

2. 解き方の手順

まず、x2=tx^2 = t とおくと、t0t \ge 0 である。すると与えられた方程式は
3t2+4tk=03t^2 + 4t - k = 0
となる。この2次方程式が以下のいずれかの条件を満たせば良い。
(1) 正の解と負の解を持つ。
(2) 正の重解を持つ。
(3) 正の解と t=0t = 0 の解を持つ (このとき x2=0x^2=0 は重解となり、異なる実数解は2つとなる)。
(1) 3t2+4tk=03t^2 + 4t - k = 0 が正の解と負の解を持つとき、解と係数の関係より、解の積が負になればよい。解の積は k/3-k/3 なので、k/3<0-k/3 < 0 つまり k>0k > 0 となる。
(2) 3t2+4tk=03t^2 + 4t - k = 0 が正の重解を持つとき、判別式を DD とすると、
D=4243(k)=16+12k=0D = 4^2 - 4 \cdot 3 \cdot (-k) = 16 + 12k = 0
より k=4/3k = -4/3 となる。このとき、3t2+4t+4/3=03t^2 + 4t + 4/3 = 0 より、9t2+12t+4=(3t+2)2=09t^2 + 12t + 4 = (3t + 2)^2 = 0 なので t=2/3t = -2/3 となり、t0t \ge 0 を満たさないので不適である。
(3) 3t2+4tk=03t^2 + 4t - k = 0 が正の解と t=0t = 0 の解を持つとき、t=0t = 0 を代入すると k=0-k = 0 より、k=0k = 0 となる。
このとき、3t2+4t=t(3t+4)=03t^2 + 4t = t(3t + 4) = 0 となるので、t=0t = 0t=4/3t = -4/3 となり、t0t \ge 0を満たすのはt=0t=0だけである。したがって x2=0x^2 = 0 より x=0x = 0 (重解) なので、異なる実数解の個数が2つにならない。これは不適である。
しかし、3t2+4tk=03t^2+4t-k=0t=0t=0を解にもち、かつ正の解を持つ場合を考える。k=0k=0のとき、3t2+4t=03t^2+4t=0より、t(3t+4)=0t(3t+4)=0となるので、t=0,4/3t=0, -4/3となり、t0t \geq 0を満たすのはt=0t=0のみである。x2=0x^2=0より、x=0x=0となり、実数解は1つだけなので不適。
3t2+4tk=03t^2+4t-k=0 が異なる2つの正の実数解を持つ場合を考える。このとき、t0t \geq 0なので、x=±tx = \pm \sqrt{t}となり、異なる実数解の個数は4つとなるので不適。
判別式 D>0D > 0 かつ 解の和 >0> 0 かつ 解の積 >0> 0 のとき2つの正の実数解を持つ。
D=16+12k>0k>4/3D = 16+12k > 0 \Rightarrow k > -4/3
解の和は 4/3>0-4/3 > 0 (これは矛盾)
解の積は k/3>0k<0-k/3 > 0 \Rightarrow k < 0
したがって、4/3<k<0 -4/3 < k < 0 となる。
このとき、x=0x = 0 が解になるのは k=0k = 0 のときなので、k0k \ne 0 である必要がある。
k>0k > 0 の場合、正の解と負の解を持つので、x2=tx^2 = t より、x=±tx = \pm \sqrt{t} なので、異なる実数解の個数は4つとなる。

3. 最終的な答え

k>0k > 0

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