$a$ を定数として、2つの2次不等式 $2x^2 - 5x - 3 > 0$ (①) と $x^2 - 2(a+2)x + 8a < 0$ (②) について考える。 (1) 不等式①の解を求める。 (2) 不等式②を満たす実数 $x$ が存在するための条件と、そのときの不等式②の解を求める。 (3) 不等式①、②を同時に満たす整数 $x$ がただ1つだけ存在するときの、$a$ の値の範囲を求める。

代数学二次不等式不等式の解解の範囲整数解判別式
2025/6/26

1. 問題の内容

aa を定数として、2つの2次不等式 2x25x3>02x^2 - 5x - 3 > 0 (①) と x22(a+2)x+8a<0x^2 - 2(a+2)x + 8a < 0 (②) について考える。
(1) 不等式①の解を求める。
(2) 不等式②を満たす実数 xx が存在するための条件と、そのときの不等式②の解を求める。
(3) 不等式①、②を同時に満たす整数 xx がただ1つだけ存在するときの、aa の値の範囲を求める。

2. 解き方の手順

(1) 不等式 2x25x3>02x^2 - 5x - 3 > 0 を解く。
2x25x3=(2x+1)(x3)2x^2 - 5x - 3 = (2x+1)(x-3) より、不等式は (2x+1)(x3)>0(2x+1)(x-3) > 0 となる。
よって、x<12x < -\frac{1}{2} または 3<x3 < x である。
(2) 不等式 x22(a+2)x+8a<0x^2 - 2(a+2)x + 8a < 0 を解く。
まず、x22(a+2)x+8a=0x^2 - 2(a+2)x + 8a = 0 の判別式を DD とすると、
D/4=(a+2)28a=a2+4a+48a=a24a+4=(a2)2D/4 = (a+2)^2 - 8a = a^2 + 4a + 4 - 8a = a^2 - 4a + 4 = (a-2)^2
不等式②を満たす実数 xx が存在するためには、D>0D>0 でなければならない。
しかし、D=(a2)20D = (a-2)^2 \ge 0 であるので、D>0D>0 となるのは a2a \ne 2 のときである。
このとき、x22(a+2)x+8a=(x2)(x4a)=0x^2 - 2(a+2)x + 8a = (x-2)(x-4a) = 0 の解は x=2,4ax=2, 4a である。
a<2a < 2 のとき、4a<24a < 2 となるので、4a<x<24a < x < 2 である。
a>2a > 2 のとき、2<4a2 < 4a となるので、2<x<4a2 < x < 4a である。
(3) 不等式①、②を同時に満たす整数 xx がただ1つだけ存在するとき、aa の値の範囲を求める。
a<2a < 2 のとき、不等式①の解は x<12x < -\frac{1}{2} または 3<x3 < x、不等式②の解は 4a<x<24a < x < 2 である。
共通範囲に整数がただ1つ存在するのは、4a44a \le -4 かつ 3<4a-3 < 4a のときである。
4<4a1/2-4 < 4a \le -1/2 つまり、1<a1/8 -1 <a \le -1/8
a<1/2a < -1/2より、4a<x<1/24a < x < -1/2 だから 1-1
a>2a > 2 のとき、不等式①の解は x<12x < -\frac{1}{2} または 3<x3 < x、不等式②の解は 2<x<4a2 < x < 4a である。
共通範囲に整数がただ1つ存在するのは、3<x<4a3 < x < 4aなので、4 < 4a <= 5
つまり、1<a5/4 1 < a \le 5/4
共通範囲は 3<x<4a3<x<4a なので、整数が1つだけ存在するとき、
3<x<4a3 < x < 4aを満たす整数が x=4x=4のみなので、4<4a54<4a \le 5 つまり 1<a5/41<a \le 5/4
ここで、a>2a>2なので、3<x<4a3<x<4a を満たす整数が4のみであることから、a>2a>2のとき、4a<124a < -\frac{1}{2} は存在しない。
したがって、3<x<4a3 < x < 4a において、4a>54a > 5 とするとx=4x=4 以外の整数が存在することになるので、4a54a \le 5 である必要があり、同時に3<4a3<4aである必要があるので、4a>44a>4
したがって、4<4a54<4a \le 5 つまり、1<a541 < a \le \frac{5}{4}
以上をまとめると、4a14a \le -1 から 1a<12-1 \le a < -\frac{1}{2} となる。
また、3<x<4a3 < x < 4a から、4a<54a < 5 となり、2<x<52 < x < 5 なので、3<x<43<x<4
以上より、12-\frac{1}{2} <x かつ3 < x と 2 < x < 4a が条件である。
3 < x < 4 である必要がある。
4<4a <=5であればよい。
1 < a <= 5/4
よって 12-\frac{1}{2} を超える最小の整数は 1-1 である必要がある。 4a=44a=-4

3. 最終的な答え

(1) アイ:-1/2, ウ:3
(2) エ:2, オ:2, 力:4a, キ:2, ク:2, ケ:4a
(3) コサ:1, シス:5/4, セ:-1, ソ:a, タ:-1/8, チ:1/2

「代数学」の関連問題

次の計算をせよ。 (1) $3x^2 \times (-5x^3y)^2$ (2) $(-3x^2y)^3 \div (-3xy^2)^2$

式の計算指数法則単項式多項式
2025/6/26

$X=a+b+c$, $Y=a-b+c$, $Z=a+b-c$ のとき、以下の計算をしなさい。 (1) $X+Y+Z$ (2) $X-2Y+3Z$ (3) $2(X-2Y)-(3Z+X)$

式の計算文字式の計算多項式
2025/6/26

次の計算をせよ。 (1) $7a - (a - 1)$ (2) $2(x - 3) - 3(2 + 3x)$ (3) $5(2x + 8) + \{(x - 3) - (6 - x)\}$ (4) $...

計算展開同類項
2025/6/26

$A = x^2 - 3x + 2$ および $B = 2x^2 + 3x - 4$ が与えられたとき、以下の計算を行いなさい。 (1) $A + B$ (2) $A - B$ (3) $2A - 3...

多項式の計算式の展開同類項のまとめ
2025/6/26

与えられた式 $(\sin \theta + \cos \theta)^2 + (\sin \theta - \cos \theta)^2$ を簡略化します。

三角関数恒等式式の展開簡略化
2025/6/26

グラフは日本企業の海外への研究費支出額を示しています。1989年度の支出額は1978年度の10倍であり、1978年度と1989年度の支出額の合計が485.1億円であるとき、1978年度の研究費支出額を...

方程式文章問題割合
2025/6/26

$x > 0$, $y > 0$のとき、$\frac{xy}{x^2 + 4y^2}$ の最大値を求め、そのときの $x$ を $y$ で表す。

最大値分数式微分変数変換
2025/6/26

2次関数 $y = 2x^2$ のグラフを、以下の (1)~(4) のように移動させたときの放物線の方程式を求める問題です。 (1) $x$ 軸方向に 2 だけ平行移動 (2) $y$ 軸方向に -2...

二次関数平行移動対称移動グラフ
2025/6/26

与えられた数列 $\{a_n\}$ と $\{b_n\}$ に関する問題を解きます。 (1) 数列 $\{a_n\}$ の一般項 $a_n$ を $n$ で表します。ただし、$\{a_n\}$ は公差...

数列等差数列等比数列数列の和剰余
2025/6/26

次の4つの2次関数のグラフを描け。 (1) $y = x^2 - 1$ (2) $y = (x-1)^2$ (3) $y = (x-3)^2 + 2$ (4) $y = (x+1)^2 - 1$

二次関数グラフ放物線平行移動
2025/6/26