確率変数 $X$ が与えられた二項分布に従うとき、$X$ の期待値、分散、および標準偏差を求める問題です。具体的には、以下の3つの二項分布について求めます。 (1) $B(8, \frac{1}{2})$ (2) $B(5, \frac{1}{4})$ (3) $B(12, \frac{2}{3})$

確率論・統計学確率分布二項分布期待値分散標準偏差
2025/6/26

1. 問題の内容

確率変数 XX が与えられた二項分布に従うとき、XX の期待値、分散、および標準偏差を求める問題です。具体的には、以下の3つの二項分布について求めます。
(1) B(8,12)B(8, \frac{1}{2})
(2) B(5,14)B(5, \frac{1}{4})
(3) B(12,23)B(12, \frac{2}{3})

2. 解き方の手順

二項分布 B(n,p)B(n, p) に従う確率変数 XX について、期待値 E(X)E(X)、分散 V(X)V(X)、標準偏差 σ(X)\sigma(X) はそれぞれ次の式で計算できます。
* 期待値: E(X)=npE(X) = np
* 分散: V(X)=np(1p)V(X) = np(1-p)
* 標準偏差: σ(X)=V(X)=np(1p)\sigma(X) = \sqrt{V(X)} = \sqrt{np(1-p)}
これらの公式を用いて、それぞれの二項分布に対する期待値、分散、標準偏差を計算します。
(1) B(8,12)B(8, \frac{1}{2}) の場合:
* n=8n = 8, p=12p = \frac{1}{2}
* 期待値: E(X)=8×12=4E(X) = 8 \times \frac{1}{2} = 4
* 分散: V(X)=8×12×(112)=8×12×12=2V(X) = 8 \times \frac{1}{2} \times (1 - \frac{1}{2}) = 8 \times \frac{1}{2} \times \frac{1}{2} = 2
* 標準偏差: σ(X)=2\sigma(X) = \sqrt{2}
(2) B(5,14)B(5, \frac{1}{4}) の場合:
* n=5n = 5, p=14p = \frac{1}{4}
* 期待値: E(X)=5×14=54=1.25E(X) = 5 \times \frac{1}{4} = \frac{5}{4} = 1.25
* 分散: V(X)=5×14×(114)=5×14×34=1516=0.9375V(X) = 5 \times \frac{1}{4} \times (1 - \frac{1}{4}) = 5 \times \frac{1}{4} \times \frac{3}{4} = \frac{15}{16} = 0.9375
* 標準偏差: σ(X)=1516=154\sigma(X) = \sqrt{\frac{15}{16}} = \frac{\sqrt{15}}{4}
(3) B(12,23)B(12, \frac{2}{3}) の場合:
* n=12n = 12, p=23p = \frac{2}{3}
* 期待値: E(X)=12×23=8E(X) = 12 \times \frac{2}{3} = 8
* 分散: V(X)=12×23×(123)=12×23×13=249=83V(X) = 12 \times \frac{2}{3} \times (1 - \frac{2}{3}) = 12 \times \frac{2}{3} \times \frac{1}{3} = \frac{24}{9} = \frac{8}{3}
* 標準偏差: σ(X)=83=263\sigma(X) = \sqrt{\frac{8}{3}} = \frac{2\sqrt{6}}{3}

3. 最終的な答え

(1) B(8,12)B(8, \frac{1}{2}):
* 期待値: 44
* 分散: 22
* 標準偏差: 2\sqrt{2}
(2) B(5,14)B(5, \frac{1}{4}):
* 期待値: 54=1.25\frac{5}{4} = 1.25
* 分散: 1516=0.9375\frac{15}{16} = 0.9375
* 標準偏差: 154\frac{\sqrt{15}}{4}
(3) B(12,23)B(12, \frac{2}{3}):
* 期待値: 88
* 分散: 83\frac{8}{3}
* 標準偏差: 263\frac{2\sqrt{6}}{3}

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