問題は、ある表面から得られた3次の行列式について、以下の点を考察・議論することを求めています。 * 行列式の式の形、多重線形性、交代性、退化性 * 転置行列との関係 * $a_1, a_2, a_3$ (あるいは他の成分)の多項式として見た場合の次数、係数など

代数学行列式線形代数多重線形性交代性転置行列多項式
2025/6/27

1. 問題の内容

問題は、ある表面から得られた3次の行列式について、以下の点を考察・議論することを求めています。
* 行列式の式の形、多重線形性、交代性、退化性
* 転置行列との関係
* a1,a2,a3a_1, a_2, a_3 (あるいは他の成分)の多項式として見た場合の次数、係数など

2. 解き方の手順

一般的に3次正方行列
A=(a11a12a13a21a22a23a31a32a33)A = \begin{pmatrix} a_{11} & a_{12} & a_{13} \\ a_{21} & a_{22} & a_{23} \\ a_{31} & a_{32} & a_{33} \end{pmatrix}
の行列式は以下のように計算できます。
det(A)=a11(a22a33a23a32)a12(a21a33a23a31)+a13(a21a32a22a31)det(A) = a_{11}(a_{22}a_{33} - a_{23}a_{32}) - a_{12}(a_{21}a_{33} - a_{23}a_{31}) + a_{13}(a_{21}a_{32} - a_{22}a_{31})
あるいは、列ベクトルを用いて
A=(a1,a2,a3)A = (\vec{a}_1, \vec{a}_2, \vec{a}_3)
と表すと、a1\vec{a}_1, a2\vec{a}_2, a3\vec{a}_3 は列ベクトルを表します。
* **式の形と多重線形性:** 行列式は、各列ベクトルに関して線形性を持つため、多重線形性を持ちます。
つまり、ある列ベクトルをスカラー倍すると、行列式もスカラー倍されます。また、ある列ベクトルを2つのベクトルの和で表すと、行列式はそれぞれのベクトルに関する行列式の和になります。
* **交代性:** 2つの列ベクトルを入れ替えると、行列式の符号が反転します。
* **退化性:** 2つの列ベクトルが等しい場合、行列式は0になります。
* **転置:** 転置行列の行列式は、元の行列の行列式と等しくなります。
det(AT)=det(A)det(A^T) = det(A)
* **多項式としての表現:** 行列式は、各成分の多項式として表すことができます。
上の展開式を見ると、各成分について高々1次であり、全体としては3次の同次多項式となります。
例えば、a11,a12,a13a_{11}, a_{12}, a_{13}に関する多項式と見ると、それは1次の多項式であり、係数はそれぞれ(a22a33a23a32),(a21a33a23a31),(a21a32a22a31)(a_{22}a_{33} - a_{23}a_{32}), -(a_{21}a_{33} - a_{23}a_{31}), (a_{21}a_{32} - a_{22}a_{31})です。他の成分についても同様に議論できます。

3. 最終的な答え

* 3次の行列式は多重線形性と交代性を持ちます。
* 転置行列の行列式は元の行列の行列式と等しいです。
* 各成分に関する多項式として見た場合、高々1次であり、全体としては3次の同次多項式になります。
* 係数は、残りの成分で構成される行列式の一部です。

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