1. 問題の内容
行列 を、複数の基本行列の積で表す。
2. 解き方の手順
行列 を基本変形(行基本変形)を用いて単位行列 に変形する過程を考える。各基本変形は、ある基本行列を左から掛けることに対応する。
となる基本行列 を求めれば、 となる。
も基本行列であるから、 が基本行列の積で表される。
まず、行列 の1行目を 倍すると、
となる。
この操作は、基本行列 を左から掛けることに対応する。
次に、2行目から1行目の10倍を引くと、
となる。
この操作は、基本行列 を左から掛けることに対応する。
次に、2行目を2倍すると、
となる。
この操作は、基本行列 を左から掛けることに対応する。
最後に、1行目から2行目の 倍を引くと、
となる。
この操作は、基本行列 を左から掛けることに対応する。
したがって、 より、
である。
よって、 となる。