27℃で8.3Lの容器に、水素と酸素を同温・同圧で2:3の体積比で入れたところ、圧力は$1.0 \times 10^5 Pa$であった。この混合気体に点火して完全燃焼させ、もとの温度に戻すと、圧力は何Paになるか。ただし、27℃における水の飽和水蒸気圧を$3.6 \times 10^3 Pa$とし、反応後の気体は互いに反応したり、溶解したりしないものとする。また、液体の水は生じているか。生じている場合は液体の水の質量を求めよ。生じていない場合はなしと記せ。

応用数学化学気体化学反応状態方程式モル分圧
2025/6/27

1. 問題の内容

27℃で8.3Lの容器に、水素と酸素を同温・同圧で2:3の体積比で入れたところ、圧力は1.0×105Pa1.0 \times 10^5 Paであった。この混合気体に点火して完全燃焼させ、もとの温度に戻すと、圧力は何Paになるか。ただし、27℃における水の飽和水蒸気圧を3.6×103Pa3.6 \times 10^3 Paとし、反応後の気体は互いに反応したり、溶解したりしないものとする。また、液体の水は生じているか。生じている場合は液体の水の質量を求めよ。生じていない場合はなしと記せ。

2. 解き方の手順

(1) 水素と酸素の物質量比を求める。
体積比が2:3なので、物質量比も2:3となる。水素の物質量を2x mol、酸素の物質量を3x molとする。
(2) 反応式を書く。
水素と酸素の反応式は以下の通り。
2H2+O22H2O2H_2 + O_2 \rightarrow 2H_2O
(3) 反応後の物質量を求める。
水素が2x mol、酸素が3x molなので、反応に必要な酸素はx mol。
したがって、反応後には水素は全てなくなり、酸素が3x - x = 2x mol残る。
生成する水は2x mol。
(4) 全圧を求める。
全圧は、酸素の分圧と水の分圧の和となる。
Ptotal=PO2+PH2OP_{total} = P_{O_2} + P_{H_2O}
まず、初期状態での全物質量を求める。
全物質量 = 2x + 3x = 5x mol
初期状態での圧力は1.0×105Pa1.0 \times 10^5 Paなので、状態方程式より、
1.0×105Pa×8.3L=5xmol×8.3J/(molK)×300K1.0 \times 10^5 Pa \times 8.3 L = 5x mol \times 8.3 J/(mol \cdot K) \times 300 K
x=1.0×105×8.35×8.3×300=1051500=2003molx = \frac{1.0 \times 10^5 \times 8.3}{5 \times 8.3 \times 300} = \frac{10^5}{1500} = \frac{200}{3} mol
反応後の酸素の分圧を求める。
PO2×8.3L=2xmol×8.3J/(molK)×300KP_{O_2} \times 8.3 L = 2x mol \times 8.3 J/(mol \cdot K) \times 300 K
PO2=2x×8.3×3008.3=2x×300=2×2003×300=40000Pa=4.0×104PaP_{O_2} = \frac{2x \times 8.3 \times 300}{8.3} = 2x \times 300 = 2 \times \frac{200}{3} \times 300 = 40000 Pa = 4.0 \times 10^4 Pa
水の分圧を求める。
27℃での水の飽和蒸気圧は3.6×103Pa3.6 \times 10^3 Paなので、生成した水の物質量から考えると、
2x molの水が全て気体として存在できるかどうかを考える。
PH2O×8.3L=2xmol×8.3J/(molK)×300KP_{H_2O} \times 8.3 L = 2x mol \times 8.3 J/(mol \cdot K) \times 300 K
PH2O=2x×300=4.0×104PaP_{H_2O} = 2x \times 300 = 4.0 \times 10^4 Pa
これは飽和蒸気圧3.6×103Pa3.6 \times 10^3 Paよりも大きいので、水は液体として存在する。
したがって、水の分圧は3.6×103Pa3.6 \times 10^3 Paとなる。
全圧を求める。
Ptotal=PO2+PH2O=4.0×104Pa+3.6×103Pa=4.36×104PaP_{total} = P_{O_2} + P_{H_2O} = 4.0 \times 10^4 Pa + 3.6 \times 10^3 Pa = 4.36 \times 10^4 Pa
(5) 液体の水の質量を求める。
気体として存在できる水の物質量を求める。
3.6×103Pa×8.3L=nH2Omol×8.3J/(molK)×300K3.6 \times 10^3 Pa \times 8.3 L = n_{H_2O} mol \times 8.3 J/(mol \cdot K) \times 300 K
nH2O=3.6×103×8.38.3×300=3600300=12moln_{H_2O} = \frac{3.6 \times 10^3 \times 8.3}{8.3 \times 300} = \frac{3600}{300} = 12 mol
生成した水の物質量は2x mol = 2×2003=4003=133.3mol2 \times \frac{200}{3} = \frac{400}{3} = 133.3 mol
液体の水の物質量は133.3 - 12 = 121.3 mol
液体の水の質量は121.3 mol * 18 g/mol = 2183.4 g = 2.18 kg

3. 最終的な答え

圧力:4.36×104Pa4.36 \times 10^4 Pa
液体の水の質量:2.18 kg

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