ある財の需要曲線と供給曲線が与えられています。需要曲線は $X = 150 - P$、供給曲線は $X = 2P$ です。この財に1単位あたり30の間接税が課されたとき、以下の問いに答えます。 (1) 間接税による死重の損失 (2) 税収 (3) 税負担の割合（消費者負担：生産者負担）

1. 問題の内容

ある財の需要曲線と供給曲線が与えられています。需要曲線は $X = 150 - P$、供給曲線は $X = 2P$ です。この財に1単位あたり30の間接税が課されたとき、以下の問いに答えます。

(1) 間接税による死重の損失

(2) 税収

(3) 税負担の割合（消費者負担：生産者負担）

2. 解き方の手順

まず、税金がない場合の均衡点を求めます。需要曲線と供給曲線を連立させて解きます。

$X = 150 - P$

$X = 2P$

$150 - P = 2P$

$150 = 3P$

$P = 50$

$X = 2(50) = 100$

税金がない場合の均衡点は、価格50、数量100です。

次に、1単位あたり30の間接税が課された場合を考えます。供給曲線が税金の分だけシフトします。つまり、供給曲線は $X = 2(P - 30)$ となります。

新しい均衡点を求めます。

$150 - P = 2(P - 30)$

$150 - P = 2P - 60$

$210 = 3P$

$P = 70$ (消費者が支払う価格)

このときの数量は $X = 150 - 70 = 80$ です。

生産者が受け取る価格は $70 - 30 = 40$ です。

(1) 死重の損失を求めます。死重の損失は、税金によって取引されなくなった部分の消費者余剰と生産者余剰の合計です。死重の損失は以下の式で計算できます。

$DWL = \frac{1}{2} \times \text{税額} \times \text{数量の変化}$

$DWL = \frac{1}{2} \times 30 \times (100 - 80)$

$DWL = \frac{1}{2} \times 30 \times 20 = 300$

(2) 税収を求めます。税収は、税額 × 取引量で計算できます。

$税収 = 30 \times 80 = 2400$

(3) 税負担の割合を求めます。

消費者負担は、税金によって価格が上昇した分です。$70 - 50 = 20$

生産者負担は、税金によって価格が下落した分です。$50 - 40 = 10$

消費者負担：生産者負担 = 20 : 10 = 2 : 1

3. 最終的な答え

(1) 死重の損失：300

(2) 税収：2400

(3) 税負担の割合：2 : 1