$0 < a < b$ のとき、不等式 $\sqrt{ab} < \frac{b-a}{\log b - \log a} < \frac{a+b}{2}$ が成り立つことを示す。ただし、対数は自然対数とする。
2025/6/28
1. 問題の内容
のとき、不等式 が成り立つことを示す。ただし、対数は自然対数とする。
2. 解き方の手順
まず、 を示す。
とすると、 である。
平均値の定理より、ある が存在して、
が成り立つ。よって、
これを示すためには、 を示す必要がある。
より、 かつ である。
を示すことは、 を示すことにつながる。
は の間の値なので、 を示すことは難しい。
代わりに、 が で減少関数であることに注目する。 であり、 より、 が成り立つ。
次に、 とすると、 である。
平均値の定理より、ある が存在して、
が成り立つ。
は凸関数であるから、
が成り立つ。
ゆえに、 となる。
ここで、相加平均と相乗平均の関係より、 が成り立つ。
また、調和平均と相乗平均の関係より、 が成り立つ。
よって、 である。
と変形できる。
とおくと、 であり、
となる。
したがって、 を示せば良い。
とする。このとき、 である。
について、 とおくと、
つまり、 を示せば良い。
のとき、 より、
は成り立つ。
について、 を示せば良い。
とおく。 である。
したがって、 は で増加関数である。
より、 が成立する。
3. 最終的な答え
不等式 が成り立つ。