3点が一直線上にあるとは、それらの点が同一の直線の方程式を満たすということです。
直線の方程式は一般に ax+by+c=0 と表されます。 P1,P2,P3 がこの直線上にあると仮定すると、以下の方程式が成り立ちます。 ax1+by1+c=0 ax2+by2+c=0 ax3+by3+c=0 これを a,b,c に関する連立一次方程式とみなします。 この連立一次方程式が a,b,c に関して自明でない解を持つための条件は、係数行列の行列式が0になることです。 つまり、
x1x2x3y1y2y3111=0 が成立します。
この行列式が0となるのは、3点が同一直線上にあるための必要十分条件です。
行列式の展開は次のようになります。
x1(y2−y3)−y1(x2−x3)+(x2y3−x3y2)=0 または
x1y2−x1y3−x2y1+x3y1+x2y3−x3y2=0 別の解釈として、P1, P2, P3 を頂点とする三角形の面積が0となる条件を考えることもできます。三角形の面積Sは、 S=21∣x1(y2−y3)+x2(y3−y1)+x3(y1−y2)∣ と表されます。S = 0となるのは、x1(y2−y3)+x2(y3−y1)+x3(y1−y2)=0 のときです。 この式は、行列式の展開
x1x2x3y1y2y3111=x1(y2−y3)−y1(x2−x3)+1(x2y3−x3y2)=x1(y2−y3)+x2(y3−y1)+x3(y1−y2) と等価です。したがって、行列式が0であることは、三角形の面積が0であること、すなわち3点が同一直線上にあることと同値です。