3点 $P_1(x_1, y_1)$, $P_2(x_2, y_2)$, $P_3(x_3, y_3)$ が一直線上にあるための必要十分条件が、行列式 $\begin{vmatrix} x_1 & y_1 & 1 \\ x_2 & y_2 & 1 \\ x_3 & y_3 & 1 \end{vmatrix} = 0$ で表されることを説明する問題です。

幾何学幾何線形代数行列式座標平面一直線必要十分条件
2025/6/28

1. 問題の内容

3点 P1(x1,y1)P_1(x_1, y_1), P2(x2,y2)P_2(x_2, y_2), P3(x3,y3)P_3(x_3, y_3) が一直線上にあるための必要十分条件が、行列式
x1y11x2y21x3y31=0\begin{vmatrix} x_1 & y_1 & 1 \\ x_2 & y_2 & 1 \\ x_3 & y_3 & 1 \end{vmatrix} = 0
で表されることを説明する問題です。

2. 解き方の手順

3点が一直線上にあるとは、それらの点が同一の直線の方程式を満たすということです。
直線の方程式は一般に ax+by+c=0ax + by + c = 0 と表されます。
P1,P2,P3P_1, P_2, P_3 がこの直線上にあると仮定すると、以下の方程式が成り立ちます。
ax1+by1+c=0ax_1 + by_1 + c = 0
ax2+by2+c=0ax_2 + by_2 + c = 0
ax3+by3+c=0ax_3 + by_3 + c = 0
これを a,b,ca, b, c に関する連立一次方程式とみなします。
この連立一次方程式が a,b,ca, b, c に関して自明でない解を持つための条件は、係数行列の行列式が0になることです。
つまり、
x1y11x2y21x3y31=0\begin{vmatrix} x_1 & y_1 & 1 \\ x_2 & y_2 & 1 \\ x_3 & y_3 & 1 \end{vmatrix} = 0
が成立します。
この行列式が0となるのは、3点が同一直線上にあるための必要十分条件です。
行列式の展開は次のようになります。
x1(y2y3)y1(x2x3)+(x2y3x3y2)=0x_1(y_2 - y_3) - y_1(x_2 - x_3) + (x_2y_3 - x_3y_2) = 0
または
x1y2x1y3x2y1+x3y1+x2y3x3y2=0x_1y_2 - x_1y_3 - x_2y_1 + x_3y_1 + x_2y_3 - x_3y_2 = 0
別の解釈として、P1P_1, P2P_2, P3P_3 を頂点とする三角形の面積が0となる条件を考えることもできます。三角形の面積Sは、
S=12x1(y2y3)+x2(y3y1)+x3(y1y2)S = \frac{1}{2} |x_1(y_2 - y_3) + x_2(y_3 - y_1) + x_3(y_1 - y_2)|
と表されます。S = 0となるのは、x1(y2y3)+x2(y3y1)+x3(y1y2)=0x_1(y_2 - y_3) + x_2(y_3 - y_1) + x_3(y_1 - y_2) = 0 のときです。
この式は、行列式の展開
x1y11x2y21x3y31=x1(y2y3)y1(x2x3)+1(x2y3x3y2)=x1(y2y3)+x2(y3y1)+x3(y1y2)\begin{vmatrix} x_1 & y_1 & 1 \\ x_2 & y_2 & 1 \\ x_3 & y_3 & 1 \end{vmatrix} = x_1(y_2 - y_3) - y_1(x_2 - x_3) + 1(x_2y_3 - x_3y_2) = x_1(y_2 - y_3) + x_2(y_3 - y_1) + x_3(y_1 - y_2)
と等価です。したがって、行列式が0であることは、三角形の面積が0であること、すなわち3点が同一直線上にあることと同値です。

3. 最終的な答え

3点 P1(x1,y1)P_1(x_1, y_1), P2(x2,y2)P_2(x_2, y_2), P3(x3,y3)P_3(x_3, y_3) が一直線上にあるための必要十分条件は、行列式
x1y11x2y21x3y31=0\begin{vmatrix} x_1 & y_1 & 1 \\ x_2 & y_2 & 1 \\ x_3 & y_3 & 1 \end{vmatrix} = 0
である。
これは、P1,P2,P3P_1, P_2, P_3 を通る直線が存在するための必要十分条件、または P1,P2,P3P_1, P_2, P_3 を頂点とする三角形の面積がゼロであることと同値であるため。

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