1個のサイコロを2回投げたとき、出た目の最大値を $X$ とします。 (1) $X$ の確率分布を求めます。 (2) $P(3 \le X \le 5)$ を求めます。

確率論・統計学確率確率分布サイコロ最大値事象
2025/6/28

1. 問題の内容

1個のサイコロを2回投げたとき、出た目の最大値を XX とします。
(1) XX の確率分布を求めます。
(2) P(3X5)P(3 \le X \le 5) を求めます。

2. 解き方の手順

(1) XX の取りうる値は 1,2,3,4,5,61, 2, 3, 4, 5, 6 です。それぞれの確率を計算します。
X=kX = k となるのは、2回のうち少なくとも1回は kk が出て、かつどちらの目も kk より大きい値が出ない場合です。
XkX \le k となる確率は、2回とも kk 以下の目が出る確率なので、(k6)2(\frac{k}{6})^2 です。
したがって、X=kX = k となる確率は、 XkX \le k となる確率から Xk1X \le k-1 となる確率を引いたものになります。
P(X=k)=(k6)2(k16)2=k2(k1)236=2k136P(X=k) = (\frac{k}{6})^2 - (\frac{k-1}{6})^2 = \frac{k^2 - (k-1)^2}{36} = \frac{2k-1}{36}
したがって、XX の確率分布は次のようになります。
P(X=1)=2(1)136=136P(X=1) = \frac{2(1)-1}{36} = \frac{1}{36}
P(X=2)=2(2)136=336P(X=2) = \frac{2(2)-1}{36} = \frac{3}{36}
P(X=3)=2(3)136=536P(X=3) = \frac{2(3)-1}{36} = \frac{5}{36}
P(X=4)=2(4)136=736P(X=4) = \frac{2(4)-1}{36} = \frac{7}{36}
P(X=5)=2(5)136=936P(X=5) = \frac{2(5)-1}{36} = \frac{9}{36}
P(X=6)=2(6)136=1136P(X=6) = \frac{2(6)-1}{36} = \frac{11}{36}
(2) P(3X5)P(3 \le X \le 5) は、P(X=3)+P(X=4)+P(X=5)P(X=3) + P(X=4) + P(X=5) で計算できます。
P(3X5)=536+736+936=5+7+936=2136=712P(3 \le X \le 5) = \frac{5}{36} + \frac{7}{36} + \frac{9}{36} = \frac{5+7+9}{36} = \frac{21}{36} = \frac{7}{12}

3. 最終的な答え

(1) XX の確率分布は
P(X=1)=136P(X=1) = \frac{1}{36}
P(X=2)=336P(X=2) = \frac{3}{36}
P(X=3)=536P(X=3) = \frac{5}{36}
P(X=4)=736P(X=4) = \frac{7}{36}
P(X=5)=936P(X=5) = \frac{9}{36}
P(X=6)=1136P(X=6) = \frac{11}{36}
(2) P(3X5)=712P(3 \le X \le 5) = \frac{7}{12}

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