正の奇数の列を、第 $n$ 群に $n$ 個の奇数を含むように分割する。 (1) 第10群の最初の奇数を求める。 (2) 第10群にあるすべての奇数の和を求める。 (3) 2009が第何番目の群の左から何番目にあるか求める。

数論数列等差数列整数の性質
2025/6/29

1. 問題の内容

正の奇数の列を、第 nn 群に nn 個の奇数を含むように分割する。
(1) 第10群の最初の奇数を求める。
(2) 第10群にあるすべての奇数の和を求める。
(3) 2009が第何番目の群の左から何番目にあるか求める。

2. 解き方の手順

(1) 第 nn 群の最初の奇数を求める。
nn 群の最初の奇数は、それまでの群に含まれる奇数の個数の合計に1を加えたものが奇数列の中で何番目かを表す。
nn 群の直前までの奇数の個数の合計は 1+2++(n1)=(n1)n21 + 2 + \dots + (n-1) = \frac{(n-1)n}{2} である。
したがって、第 nn 群の最初の奇数は、奇数列の中で (n1)n2+1\frac{(n-1)n}{2} + 1 番目である。
奇数列の mm 番目の奇数は 2m12m - 1 で表される。
したがって、第 nn 群の最初の奇数は 2((n1)n2+1)1=n(n1)+21=n2n+12(\frac{(n-1)n}{2} + 1) - 1 = n(n-1) + 2 - 1 = n^2 - n + 1 である。
n=10n = 10 のとき、10210+1=10010+1=9110^2 - 10 + 1 = 100 - 10 + 1 = 91
(2) 第 nn 群の最後の奇数を求める。
nn 群には nn 個の奇数が含まれる。したがって、第 nn 群の最後の奇数は、奇数列の中で (n1)n2+n=n(n1)+2n2=n2+n2=n(n+1)2\frac{(n-1)n}{2} + n = \frac{n(n-1) + 2n}{2} = \frac{n^2 + n}{2} = \frac{n(n+1)}{2} 番目である。
したがって、第 nn 群の最後の奇数は 2(n(n+1)2)1=n(n+1)1=n2+n12(\frac{n(n+1)}{2}) - 1 = n(n+1) - 1 = n^2 + n - 1 である。
n=10n=10 のとき、102+101=100+101=10910^2 + 10 - 1 = 100 + 10 - 1 = 109
第10群の奇数は91, 93, 95, 97, 99, 101, 103, 105, 107, 109である。
これらの奇数の和は、91+93+95+97+99+101+103+105+107+109=100091 + 93 + 95 + 97 + 99 + 101 + 103 + 105 + 107 + 109 = 1000
または、等差数列の和の公式を使う。第10群の奇数の和は、項数 n=10n=10, 初項 a=91a=91, 末項 l=109l=109 の等差数列の和であり、S=n(a+l)2=10(91+109)2=10(200)2=1000S = \frac{n(a+l)}{2} = \frac{10(91+109)}{2} = \frac{10(200)}{2} = 1000
(3) 2009が第何番目の群にあるか調べる。
n2n+12009n2+n1n^2 - n + 1 \le 2009 \le n^2 + n - 1 を満たす nn を探す。
nn が整数のとき、n22009n^2 \approx 2009 なので、n200944.8n \approx \sqrt{2009} \approx 44.8
n=44n = 44 のとき、44244+1=193644+1=189344^2 - 44 + 1 = 1936 - 44 + 1 = 1893
442+441=1936+441=197944^2 + 44 - 1 = 1936 + 44 - 1 = 1979
n=45n = 45 のとき、45245+1=202545+1=198145^2 - 45 + 1 = 2025 - 45 + 1 = 1981
452+451=2025+451=206945^2 + 45 - 1 = 2025 + 45 - 1 = 2069
したがって、2009は第45群にある。
第45群の最初の奇数は 45245+1=198145^2 - 45 + 1 = 1981
2009が第45群の左から何番目にあるか調べる。
2009は奇数列の中で (2009+1)/2=1005(2009+1)/2 = 1005 番目。
第45群の最初の奇数は奇数列の中で (451)452+1=44×452+1=22×45+1=990+1=991\frac{(45-1)45}{2} + 1 = \frac{44 \times 45}{2} + 1 = 22 \times 45 + 1 = 990 + 1 = 991 番目。
したがって、2009は第45群の左から 1005991+1=14+1=151005 - 991 + 1 = 14 + 1 = 15 番目にある。

3. 最終的な答え

(1) 91
(2) 1000
(3) 第45群の左から15番目

「数論」の関連問題

正の整数 $x$ を素因数分解したときに現れるすべての素数を一度ずつ掛け合わせて得られる積を $\text{rad}(x)$ で表す。例えば、$\text{rad}(12) = 6$, $\text{...

素因数分解剰余数列周期性
2025/7/17

## 問題 1(1) の内容

数学的帰納法等式不等式階乗
2025/7/17

奇数の数列 ${a_n}$ があり、それを第 $n$ 群に $n$ 個の項を含むように分割する。 (1) 第10群の3番目の数を求める。 (2) 第 $n$ 群の最後の数を求める。 (3) 第 $n$...

数列群分け奇数等差数列総和
2025/7/16

整数の中で、2でも3でも5でも割り切れないものだけを小さい順に並べた数列がある。この数列の150番目の数を、選択肢の中から選ぶ問題。選択肢は以下の通り。 1: 541 2: 547 3: 557 4:...

整数の性質包除原理数列
2025/7/16

(1) $10^{10}$ を $2020$ で割った余りを求める。 (2) $100$桁の正の整数で、各位の数の和が $2$ となるもののうち、$2020$ で割り切れるものの個数を求める。

剰余合同式整数の性質桁数約数
2025/7/16

整数 $a$ を $n$ 回かけることを $a \times \langle n \rangle$ で表し、整数 $b$ の一の位の数を $||b||$ で表す。$a$ が整数のとき、$|| a \t...

整数の性質べき乗一の位
2025/7/16

(1) $10^{10}$ を $2020$ で割った余りを求める。 (2) $100$ 桁の正の整数で、各位の数の和が $2$ となるもののうち、$2020$ で割り切れるものの個数を求める。

剰余整数の性質合同式
2025/7/16

すべての自然数 $n$ に対して、$2^{2n+1} + 3(-1)^n$ が5の倍数であることを数学的帰納法を用いて証明する。

数学的帰納法整数の性質倍数
2025/7/16

(1) $10^{10}$ を $2020$ で割った余りを求めよ。 (2) 100桁の正の整数で各位の数の和が $2$ となるもののうち、$2020$ で割り切れるものの個数を求めよ。

合同算術剰余整数の性質
2025/7/16

この問題は、2つの命題を証明する問題です。 (1) 整数 $n$ が3の倍数でないとき、$n^2$ を3で割った余りが1であることを証明します。 (2) 3つの整数 $x, y, z$ が等式 $x^...

整数の性質合同式背理法剰余
2025/7/16