3次元空間内に3点 A(1, 1, -1), B(2, -2, -3), C(4, 2, 1) がある。以下の問いに答える。 (1) ベクトルABとベクトルACの外積を求める。 (2) 3点A, B, C を通る平面Hの方程式を求める。 (3) 点Aを中心とし、点Bを通る球面$S_1$の方程式が、$x^2 + y^2 + z^2 - 2x - 2y + 2z - 11 = 0$ で表されることを示す。 (4) 2つの球面 $S_1: x^2 + y^2 + z^2 - 2x - 2y + 2z - 11 = 0$ と $S_2: x^2 + y^2 + z^2 - 5 = 0$ の交わりの円を含む平面Kの方程式を求める。 (5) 2つの球面$S_1$と$S_2$の交わりの円の半径を求める。

幾何学ベクトル外積平面の方程式球面の方程式空間図形
2025/6/29

1. 問題の内容

3次元空間内に3点 A(1, 1, -1), B(2, -2, -3), C(4, 2, 1) がある。以下の問いに答える。
(1) ベクトルABとベクトルACの外積を求める。
(2) 3点A, B, C を通る平面Hの方程式を求める。
(3) 点Aを中心とし、点Bを通る球面S1S_1の方程式が、x2+y2+z22x2y+2z11=0x^2 + y^2 + z^2 - 2x - 2y + 2z - 11 = 0 で表されることを示す。
(4) 2つの球面 S1:x2+y2+z22x2y+2z11=0S_1: x^2 + y^2 + z^2 - 2x - 2y + 2z - 11 = 0S2:x2+y2+z25=0S_2: x^2 + y^2 + z^2 - 5 = 0 の交わりの円を含む平面Kの方程式を求める。
(5) 2つの球面S1S_1S2S_2の交わりの円の半径を求める。

2. 解き方の手順

(1) ベクトルABとベクトルACを計算し、外積を求める。
AB=(21213(1))=(132)\overrightarrow{AB} = \begin{pmatrix} 2-1 \\ -2-1 \\ -3-(-1) \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 1 \\ -3 \\ -2 \end{pmatrix}
AC=(41211(1))=(312)\overrightarrow{AC} = \begin{pmatrix} 4-1 \\ 2-1 \\ 1-(-1) \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} 3 \\ 1 \\ 2 \end{pmatrix}
AB×AC=((3)(2)(2)(1)(2)(3)(1)(2)(1)(1)(3)(3))=(6+2621+9)=(4810)\overrightarrow{AB} \times \overrightarrow{AC} = \begin{pmatrix} (-3)(2) - (-2)(1) \\ (-2)(3) - (1)(2) \\ (1)(1) - (-3)(3) \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -6 + 2 \\ -6 - 2 \\ 1 + 9 \end{pmatrix} = \begin{pmatrix} -4 \\ -8 \\ 10 \end{pmatrix}
(2) 平面Hの法線ベクトルはAB×AC=(4810)\overrightarrow{AB} \times \overrightarrow{AC} = \begin{pmatrix} -4 \\ -8 \\ 10 \end{pmatrix}に平行なので、(245)\begin{pmatrix} 2 \\ 4 \\ -5 \end{pmatrix}も法線ベクトルとして使える。平面Hの方程式は2(x1)+4(y1)5(z+1)=02(x - 1) + 4(y - 1) - 5(z + 1) = 0と表せる。整理すると2x+4y5z245=02x + 4y - 5z - 2 - 4 - 5 = 0, つまり、2x+4y5z11=02x + 4y - 5z - 11 = 0
(3) 点A(1, 1, -1)を中心とし、点B(2, -2, -3)を通る球面の半径は、
r=(21)2+(21)2+(3(1))2=12+(3)2+(2)2=1+9+4=14r = \sqrt{(2-1)^2 + (-2-1)^2 + (-3-(-1))^2} = \sqrt{1^2 + (-3)^2 + (-2)^2} = \sqrt{1 + 9 + 4} = \sqrt{14}
したがって、球面S1S_1の方程式は
(x1)2+(y1)2+(z+1)2=14(x-1)^2 + (y-1)^2 + (z+1)^2 = 14
x22x+1+y22y+1+z2+2z+1=14x^2 - 2x + 1 + y^2 - 2y + 1 + z^2 + 2z + 1 = 14
x2+y2+z22x2y+2z+314=0x^2 + y^2 + z^2 - 2x - 2y + 2z + 3 - 14 = 0
x2+y2+z22x2y+2z11=0x^2 + y^2 + z^2 - 2x - 2y + 2z - 11 = 0
したがって、題意は示された。
(4) 2つの球面の交わりを含む平面の方程式は、2つの球面の方程式の差を取ることで求められる。
(x2+y2+z22x2y+2z11)(x2+y2+z25)=0(x^2 + y^2 + z^2 - 2x - 2y + 2z - 11) - (x^2 + y^2 + z^2 - 5) = 0
2x2y+2z11+5=0-2x - 2y + 2z - 11 + 5 = 0
2x2y+2z6=0-2x - 2y + 2z - 6 = 0
x+yz+3=0x + y - z + 3 = 0
(5) 球面S2S_2の中心は(0, 0, 0)。交わりの円の中心は、球面S2S_2の中心から平面Kに下ろした垂線の足になる。この垂線のベクトル表示は
(xyz)=t(111)\begin{pmatrix} x \\ y \\ z \end{pmatrix} = t\begin{pmatrix} 1 \\ 1 \\ -1 \end{pmatrix}であり、平面K上の点なので、t+t+t+3=0t + t + t + 3 = 0となる。よって、3t=33t = -3となり、t=1t = -1
交わりの円の中心は(-1, -1, 1)。
球面S2S_2の中心から交わりの円の中心までの距離は(1)2+(1)2+12=3\sqrt{(-1)^2 + (-1)^2 + 1^2} = \sqrt{3}
球面S2S_2の半径は5\sqrt{5}なので、交わりの円の半径は(5)2(3)2=53=2\sqrt{(\sqrt{5})^2 - (\sqrt{3})^2} = \sqrt{5 - 3} = \sqrt{2}

3. 最終的な答え

(1) (4810)\begin{pmatrix} -4 \\ -8 \\ 10 \end{pmatrix}
(2) 2x+4y5z11=02x + 4y - 5z - 11 = 0
(3) 示された
(4) x+yz+3=0x + y - z + 3 = 0
(5) 2\sqrt{2}

「幾何学」の関連問題

直線 $x=1$ に関して、放物線 $y=x^2 - 4x - 5$ と対称な放物線の方程式を求める問題です。

放物線対称性二次関数
2025/6/29

一辺の長さが2の正四面体ABCDにおいて、辺BC上に点P, 辺CD上に点Q, 辺DB上に点Rがある。$BP=x, CQ=2x, DR=3x$のとき、以下の問いに答える。 (1) $\triangle ...

正四面体面積体積ベクトルヘロンの公式
2025/6/29

問題は、ベクトルの知識を利用して、以下の2つの円の方程式を求める問題です。 (1) 中心が $C(2, 3)$ で、点 $A(5, 7)$ を通る円の方程式を求める。 (2) 2点 $A(1, 4)$...

円の方程式ベクトルの知識距離座標平面
2025/6/29

図のように、AB=10cm, BC=10cm の直角二等辺三角形 ABC と、PS=6cm の長方形 PQRS がある。点 C から点 R まで線 l 上を長方形が移動するとき、0 ≤ x ≤ 6 お...

図形面積三角形長方形台形グラフ関数
2025/6/29

三角関数の値を求める問題です。具体的には、 (1) $\sin{\frac{16}{3}\pi}$ (2) $\cos{\frac{7}{2}\pi}$ (3) $\tan{(-\frac{11}{6...

三角関数三角比sincostan角度
2025/6/29

三角形$ABC$の内部に点$P$があり、$6\vec{PA} + 3\vec{PB} + 2\vec{PC} = \vec{0}$を満たしている。 (1) 点$P$はどのような位置にあるか。 (2) ...

ベクトル三角形面積比内分点
2025/6/29

$\triangle OAB$ において、辺 $OA$ を $3:1$ に内分する点を $C$、辺 $OB$ を $2:3$ に内分する点を $D$ とし、線分 $AD$ と線分 $BC$ の交点を ...

ベクトル内分点ベクトルの表現平面ベクトル
2025/6/29

△ABC において、辺 AB を 3:1 に外分する点を D、辺 BC を 1:2 に内分する点を E とする。直線 AE と直線 CD の交点を F とするとき、$\overrightarrow{A...

ベクトル外分内分一次独立線形代数
2025/6/29

直角三角形ABCにおいて、点PはAからBへ秒速3cmで、点QはAからCへ秒速4cmで移動する。Aを出発してから$x$秒後の三角形APQの面積を$y$ cm$^2$とする。 (1) $x$の変域を求め、...

三角形面積関数二次関数
2025/6/29

円 $x^2 + y^2 = 1$ と直線 $y = x + k$ について、円と直線が接するときの定数 $k$ の値と接点の座標を求めます。

直線接する接点点と直線の距離
2025/6/29