空間内の直線 $l$, $m$, $n$ や平面 $\alpha$, $\beta$ について、次の記述が正しいかどうかを判定し、正しくない場合はその理由を述べる。 (1) $l // m$ で、$m$ と $n$ が交わるならば、$l$ と $n$ は交わる。 (2) 異なる 2 直線 $l$, $m$ について、$l \perp \alpha$, $m \perp \alpha$ ならば、$l // m$ である。 (3) $l$ が $\alpha$ 上にあるとき、$l \perp \beta$ ならば、$\alpha \perp \beta$ である。

1. 問題の内容

空間内の直線 $l$, $m$, $n$ や平面 $\alpha$, $\beta$ について、次の記述が正しいかどうかを判定し、正しくない場合はその理由を述べる。

(1) $l // m$ で、$m$ と $n$ が交わるならば、$l$ と $n$ は交わる。

(2) 異なる 2 直線 $l$, $m$ について、$l \perp \alpha$, $m \perp \alpha$ ならば、$l // m$ である。

(3) $l$ が $\alpha$ 上にあるとき、$l \perp \beta$ ならば、$\alpha \perp \beta$ である。

2. 解き方の手順

(1) $l // m$ で、$m$ と $n$ が交わる場合、空間内で $l$ は $m$ と平行なので、$m$ と交わる $n$ は、$l$ とも必ず交わる。

(2) $l \perp \alpha$ かつ $m \perp \alpha$ なら、$l$ と $m$ は平面 $\alpha$ に対して垂直な 2 直線である。平面に対して垂直な 2 直線は平行である。また、$l$ と $m$ は異なる 2 直線である。

(3) 直線 $l$ が平面 $\alpha$ 上にあり、$l \perp \beta$ の場合、平面 $\alpha$ が平面 $\beta$ と垂直であるかどうかを判定する。平面 $\alpha$ 内の直線 $l$ が平面 $\beta$ と垂直であるだけでは、平面 $\alpha$ と平面 $\beta$ が垂直であるとは限らない。平面 $\alpha$ 内に $l$ とは異なる直線 $l'$ が存在し、$l' \perp \beta$ となる必要がある。

3. 最終的な答え

(1) 正しい。

(2) 正しい。

(3) 正しくない。理由：平面 $\alpha$ 上の直線 $l$ が平面 $\beta$ に垂直であるだけでは、平面 $\alpha$ と平面 $\beta$ が垂直であるとは限らない。