xy平面上に置かれた駒を、サイコロを振って次のルールで動かす。 * 目の数が1,2,3なら(x, y-1)に移動 * 目の数が4,5なら(x+1, y-1)に移動 * 目の数が6なら(x+1, y)に移動 サイコロの各目の確率は1/6とする。 駒を(0, 2)からスタートし、サイコロを5回振る。 (1)5回後に(3, 0)に到達する確率を求める。 (2)5回後に初めてx軸に到達する確率を求める。

確率論・統計学確率確率過程サイコロ座標平面
2025/6/30

1. 問題の内容

xy平面上に置かれた駒を、サイコロを振って次のルールで動かす。
* 目の数が1,2,3なら(x, y-1)に移動
* 目の数が4,5なら(x+1, y-1)に移動
* 目の数が6なら(x+1, y)に移動
サイコロの各目の確率は1/6とする。
駒を(0, 2)からスタートし、サイコロを5回振る。
(1)5回後に(3, 0)に到達する確率を求める。
(2)5回後に初めてx軸に到達する確率を求める。

2. 解き方の手順

(1)5回後に(3, 0)に到達する確率
(0, 2)から(3, 0)に5回の移動で到達する必要がある。
以下のように各移動を定義する。
* A: (x, y-1) (確率1/2)
* B: (x+1, y-1) (確率1/3)
* C: (x+1, y) (確率1/6)
5回の移動で、x方向に3, y方向に-2移動する必要がある。
Bをb回、Cをc回使うと、x方向の移動はb+c=3となる。
y方向の移動は-b回であり、Aをa回使うと、a+b=2となる。
a+b = 2より、a = 2 - b。
b + c = 3より、c = 3 - b。
a, b, cはすべて非負の整数である必要がある。
よって、bは0, 1, 2, 3を超えない。
また、aは0, 1, 2のみ可能で、cは0, 1, 2, 3のみ可能である。
* b = 0のとき、a = 2, c = 3。このとき、確率は5!2!0!3!(12)2(13)0(16)3=10141216=10864\frac{5!}{2!0!3!} (\frac{1}{2})^2 (\frac{1}{3})^0 (\frac{1}{6})^3 = 10 \cdot \frac{1}{4} \cdot \frac{1}{216} = \frac{10}{864}
* b = 1のとき、a = 1, c = 2。このとき、確率は5!1!1!2!(12)1(13)1(16)2=601213136=60216=208644=60216\frac{5!}{1!1!2!} (\frac{1}{2})^1 (\frac{1}{3})^1 (\frac{1}{6})^2 = 60 \cdot \frac{1}{2} \cdot \frac{1}{3} \cdot \frac{1}{36} = \frac{60}{216} = \frac{20}{864} * 4 = \frac{60}{216}
* b = 2のとき、a = 0, c = 1。このとき、確率は5!0!2!1!(12)0(13)2(16)1=6011916=60546=1086460=3054=10216\frac{5!}{0!2!1!} (\frac{1}{2})^0 (\frac{1}{3})^2 (\frac{1}{6})^1 = 60 \cdot 1\cdot\frac{1}{9} \cdot \frac{1}{6} = \frac{60}{54*6} = \frac{10}{864} * 60 = \frac{30}{54}= \frac{10}{216}
よって、確率は5!2!1!2!×(12)1×(13)2×(16)2\frac{5!}{2!1!2!} \times (\frac{1}{2})^1 \times (\frac{1}{3})^2 \times (\frac{1}{6})^2
* b = 2のとき、a = 0, c = 1。確率は5!0!2!1!(12)0(13)2(16)1=543111916=10×121154=101270=10216=10216=10636=10360+64\frac{5!}{0!2!1!} (\frac{1}{2})^0 (\frac{1}{3})^2 (\frac{1}{6})^1 = \frac{5 \cdot 4 \cdot 3}{1} \cdot 1 \cdot \frac{1}{9} \cdot \frac{1}{6} = 10 \times \frac{12}{1} \cdot \frac{1}{54} = 10\frac{1}{270} = \frac{10}{216}=\frac{10}{216}=\frac{10}{6*36}=\frac{10}{360+6*4}
* b = 3のとき、y方向へ-3, つまりAが-2にならないため不可能
以上より、10+60+10864=80864=554\frac{10 + 60 + 10}{864} = \frac{80}{864} = \frac{5}{54}
(2)5回後に初めてx軸に到達する確率
初めてx軸に到達するということは、(x, 0)に到達することである。
これは、y座標が2から0に変化することを意味する。
(0, 2)からスタートして、一度もx軸に到達せずに5回後に初めてx軸に到達する経路を考える。
5回の移動で、y方向に-2移動する必要がある。
y座標は0, 1, 2を取るので、(x, 1)を経由して(x', 0)になる必要がある。
A, Bで移動していく。Cではy座標が変化しないので、ここでは無視できる。
まず、5回の移動で初めて(x, 0)に到達する確率は、5回のサイコロ投げで、y座標が初めて0になる確率を求めることと等しい。
2回の移動で(0, 0)になるのは、AAとなる。確率は(1/2)2=1/4(1/2)^2 = 1/4
ただしこれは初めてではない。
まずy=1になる必要があるので、一回はAかBを使う必要がある。
1回目にA, 2回目にA。確率は1/41/4
1回目にB, 2回目にどうやってもx軸にはたどり着けない

3. 最終的な答え

(1) 554\frac{5}{54}
(2) 14\frac{1}{4}

「確率論・統計学」の関連問題

$X_1, X_2, ..., X_n$ がそれぞれ独立に正規分布 $N(\mu, \sigma^2)$ に従う確率変数であるとき、標本平均 $Y = \frac{X_1 + X_2 + ... + ...

確率変数正規分布標本平均期待値分散統計的推測
2025/7/15

確率変数 $X$ の期待値を $E[X]$、分散を $V[X]$ とする。$X_1, X_2, ..., X_n$ をそれぞれ独立に $X$ と同じ分布に従う確率変数とする。 標本平均 $Y = \f...

確率変数期待値分散標本平均確率収束
2025/7/15

問題は、確率変数 $X$ と、それから独立に生成される確率変数 $X_1, X_2, \dots, X_n$ を用いて、標本平均 $Y = \frac{X_1 + X_2 + \dots + X_n}...

確率変数標本平均期待値期待値の線形性
2025/7/15

ある家庭の玄関に取り付けられる電球の寿命(単位:日)は正規分布 $N(180, 10^2)$ に従う。正月に新しい電球に取り替えたとき、年内に2回以上取り替えなければならない確率を求める。ここで、1つ...

正規分布確率確率変数統計
2025/7/15

赤い玉1個(1000円)、緑の玉2個(300円)、青い玉3個(100円)、白い玉4個(0円)が入った福引がある。玉が出る確率はすべて等しいとする。この福引を引いたときに貰えるお金を確率変数Xとする。X...

確率変数期待値分散確率分布
2025/7/15

表が出る確率が1/3、裏が出る確率が2/3であるコインを10枚投げます。表が出れば1点、裏が出れば-1点を得ます。10枚のコインを同時に投げて得られる点数の和を確率変数 $X$ とするとき、$X$ の...

期待値分散確率変数線形性
2025/7/15

A大学の学生の所持金額は平均10000円、標準偏差4000円の正規分布に従い、B大学の学生の所持金額は平均8000円、標準偏差3000円の正規分布に従うとする。A大学とB大学からそれぞれ1人の学生を無...

確率変数期待値正規分布統計
2025/7/15

$x_i - 160$ の平均値が15.7、分散が6.25ということである。 つまり、 $\frac{1}{n}\sum_{i=1}^{n}(x_i-160) = 15.7$ ...

統計平均値分散標準偏差データの変換
2025/7/15

A班15人のテストの平均点が70点、分散が10であり、B班10人のテストの平均点が80点、分散が15である。このとき、25人全員のテストの平均点と分散を求める。

平均分散統計データの分析
2025/7/15

2つの変量 $x$ と $y$ のデータが与えられています。$x$ と $y$ の最頻値をそれぞれ仮平均として、相関係数 $r_{xy}$ を求める問題です。 データは以下の通りです。 | $x$ |...

統計相関係数データ解析最頻値
2025/7/15